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PITS開店時より多くの皆様から支持を頂いているマイナーGラップ皿を
新旧問わずこってりとご紹介していきます。


NO.4 V.A. - Real 4 Life Presents Mone Casual A.K.A.Mack Mone The Kollabo Compilation (ThinLyne)

  往年のGラップ・マナーのセンスたっぷりのジャケで登場は、Doomsday Productionsでも知られるラス・ヴェガスからの新興レーベル、ThinLyneというネーミングも憎いレーベルからのコンピ皿。Mone Casual 筆頭に恐らくレーベル所属のSyrus、Squeek、Skillz、Young Te'、Backwoodzらラッパーやヨレ系シンガーCharlie Mackがラス・ヴェガス産Gらしい個性プンプンで作品を披露。そして気になる参加ラッパーはSeven、Big Doom。どちらもDoomsday Pro.からの移籍組みか?の疑惑も残る、極上皿。

P2:Nuthin' Butta G Thang!!なジャケに手がとまらない訳がないっすよ〜。
P1:うん、アートワーク命&遊び心たっぷりのわかってるジャケ、内容もわかってるよなー。
P2:もうちょっとジャケの話を。ソファやロウテーブルにドル札、ブラインドから差し込む光の使い方、フォントのデコレーションにレイアウト、じーっと眺めていたいでっす。
P1:アングルもいいよな。ちょっと一つのストーリーを感じさせる。ソファ奥のフォーンテ-ブルも小物が効いてる!
P2:効くぅ、、、そう!そうなんですよ!やっぱりこうでなくっちゃ。それで裏ジャケはREAL 4 LIFE CAR CUSTOMS のTシャツでCAR CLUB の宣伝もちゃっかり。
P1:日本の某バンドみたいやん。
P2:臭いは同じですよ、湿度の違いこそあれ。ぜひお薦めしたい一枚です。
P1:おい、内容には触れんのか?
P2:このジャケで内容なんかどうで、、、いや、内容が良くない訳がない!疑惑の参加、Big Doom でとろけまっせ〜。


NO.3 Hustler E - Wacocaine U:God,Money &Gunz
(Texas Money Boyz Ent.)

  テキサス州の中でヒューストンやダラスのGラップ・シーンに影響を受けながらも独自の地域性を生み出しつつあるWACO。そのWACOからのGラッパー、ハスラーEの2006年作。野性味のあるバリトン・ヴォイスはスクリュー・ミックスもぴったりしそうな南部Hタウン・スタイル・ラップに、ナッシュヴィルやルイジアナの影響も見られるトラックはピアノの他、ウワモノの音色のセンスが光る。HタウンGがメジャー進出で置き去りにしつつあるテキサスのローカル色を丁寧なプロダクションで聴かす一枚。

P1:ハスラーE、久しぶりのリリースの気がするけど、じっくり制作できたのか、素晴らしい新作をリリースしてくれたね。
P2:いやぁ、このドープ、スモーキーな世界をスクリューせずに聴かせる南部盤という意味でも久しぶりの一枚、って気がしますよ。
P1:確かにこのドロッとした感じは南部Gの魅力の大きな要素のはずが、最近はもっとギラギラした音が多かったよな。
P2:Dのピアノに絡むウワモノの擬音?のようなアレンジには鳥肌が立ちましたよー。
P1:Fのスローの怪しい雰囲気。それとヴォイス・モジュレーター〜生歌のヘタウマ・コーラス絡みはHタウン伝説GグループTrinity Garden Cartelを思い起こさせる。まるでDa Herb ManとDとの絡みのよう。
P2:なーるほど。とにかくミッド〜スロウ・ナンバーはぜひスクリューも聴きたくなるお皿です。ところでWacoといえばマイナーGラップ・ファン好物のグループ、Duplicated Lyfestyle の地元ですよね。新作でないかなぁ。


NO.2 Show 'N Tell - Blood,Sweat &Tears
(Cut Throat Ent.)

  おそらく西ベイエリア〜録音クレジットはハリウッド〜からの06年製ソロG。ラップスタイルは北部っぽさを感じさせる一方、サウンドは'90s後期のベイエリアGの匂いのする一枚。プロデュースはReal Ritche Rich、Dizzy Dezz、1 C.A.N.、Filharmonic、Kenny McCloudら。フリスコ〜ヴァレージョ、サクラメント辺り好きには堪らない哀愁感。内容を表したジャケ・デザインに脱帽。

P1:うーん、まだまだマイナーGラップの奥の深さを感じさせるCDがリリースされるな。
P2:一曲目のピアノのフレーズから数え歌っぽいフックへの流れ、哀愁たっぷりですね。
P1:そうそう、最近のウェッサイGによく使用される音色を控えめに使いながらも、'90s後期の空気を持ったサウンドは懐かしさよりもこれからの期待感のほうが大きいね。
P2:それでも、えー本当にこれ06年作、って思わす処には、ちょっぴり喜んじゃいます。ヴァレージョG'98名盤Land Of Da Lost「Gone' Fishin'」を思い起こしますよ。
P1:うん、あの辺の哀愁感は感じるね。
P2:あとは女性ヴォイス、男性シンガーのフックにヴォイス・モジュレーション、ピーヒャラ・シンセのメロウ・ミッド・ファンクのGや女性シンガー絡みHのメロデイアスなナンバーもいいですねー。
P1:あとJの大ネタ使いなの?な超短ループもその気にさせる等、後半は聴き処たっぷり。
P2:それとこのジャケで手が止まらないGマニアはいないでしょう。


NO.1 Be Gee - The Postcard (Global Merchant)

  西ベイエリア一病んだ街サクラメントから生み出されるGラップ・スタイルはサウンド、ラップ共タイトでヒリヒリした雰囲気が特徴。ゴリラジャケの「Black Gorrilla Mila Tactics」'96で知られるこのBe Geeは曲のタイプに合わせてテナー〜バリトンを使い分けるラップ・スタイルでサック・タウン特有の哀愁ラップを聴かせる。この04年作もデヴュー時からの兄貴分、First Degree が中心に制作、フィーチャリングは彼の他、サックG重鎮Brotha Lynch HungはじめPrime Minister、Lokiやヨレヨレ歌唱がサックGにぴったりのラッパー&シンガーBig Ron-C、女性シンガーChrystal Nycole等。

P1:Be Gee の先輩格のFirst Degreeは正統派サックG・スタイルのプロデュースをしてるけど、Tone CaponeやシアトルからのAndre Green らのプロデュースも聞き逃せんで。
P2:そうですね、特にAndre Greenの「Toe 2 Toe」Iなんかタイトルはチュチュ着て竹中直人にバレエのレッスンを受けてるようで、その雰囲気どおり(?)のメロウ・トラックでお気に入りですよ。
P1:タイトなGファンク・チューンの間にこういうメロウ・チューンを収録するのは'70〜'80年代のファンク・グループのアルバムで各面に一曲づつ甘茶バラードを収録していたのと同じ感覚やろね。
P2:なるほど。それからミッド・ファンクながらお約束の女性シンガー絡みの「Rilla」Oもピアノのウワモノも効いてて玉乱っす。
P1:サックGは基本がクールなだけにメロウ・チューンがことさら引き立つわ。他にも隠れたサック・オヤG皿があるので股の機会に紹介することに。
P2:はい、僕も紹介したいサックG皿探してこよっ。

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