GeForce2MX SDRAM版とDDR版の性能の違いとは?

 今まで(10/30現在)市販されているGeForce2MXカードのメモリーは、クロック数の違いはあれどすべてSDRAMを積んでいます。
ところが、ここ数日前に日本市場に出回り始めたCreativeのGeForce2MXカードは、DDR SDRAM(SGRAMかどっちかは分からないので以下
DDRと省略します^^;)を搭載しています。
 DDR積んでいるならSDRAM版よりめっちゃ速いじゃん! と思うのが普通なんですが、そこはちゃんとnVIDIAは考えています。
SDRAM版はビデオチップのコアとメモリーのバス幅(情報の通り道の太さ、とでも考えてもらえればいいです)が128bitなのに対し、DDR版は
バス幅が64bitになっています。つまり道が狭くなった分メモリーのクロックをあげてデータ量の通り道の差を埋めようというわけです。
 よく自作パソコン雑誌では、DDR版とSDRAM版の性能はほとんど変わらない、と書いてあるのがほとんどなんですが、そのことが本当なのか
検証してみたいと思います。

  Creative 3D BLASTER GeForce2MX について

 なんとヒートシンクがついていないんです。(汗) チップ丸見えです。
GeForce系でヒートシンクさえも付いていないカードはこのカードが初めてではないでしょうか?
ちなみにコアクロックは175MHz、メモリークロックは143MHzのDDR駆動(実質SDRAMの286MHz駆動相当)です。
 カード全体の写真です。下に何かいますね(^^;)。しかもなぜかあおむけになっています。だっておなかにのせて欲しいって言うから・・・(笑

 次にチップのどアップ写真です。

  3D MARK 2000 ver1.1で比較 

  環境は、Pentium3 700 、 memory 256MB 、 M/B  EP-BX6SE(440BX) 、OS Win98
 ドライバーはSDRAM版、DDR版ともver631のドライバーを使用。設定はデフォルトのまま。
 コアクロック/メモリークロックはSDRAM版が175/166、DDR版が175/143です。

                         SDRAM版        DDR版

3DMark Result 4434 3D marks 3984 3D marks
CPU Speed 395 CPU 3D marks 370 CPU 3D marks
Game 1 - Helicopter - Low Detail 85.9 FPS 78.0 FPS
Game 1 - Helicopter - Medium Detail 64.0 FPS 56.9 FPS
Game 1 - Helicopter - High Detail 32.2 FPS 26.1 FPS
Game 2 - Adventure - Low Detail 92.5 FPS 77.5 FPS
Game 2 - Adventure - Medium Detail 58.9 FPS 57.4 FPS
Game 2 - Adventure - High Detail 36.0 FPS 36.2 FPS
Fill Rate (Single-Texturing) 307.9 MTexels/s 297.4 MTexels/s
Fill Rate (Multi-Texturing) 604.0 MTexels/s 576.9 MTexels/s
High Polygon Count (1 Light) 7849 KTriangles/s 6326 KTriangles/s
High Polygon Count (4 Lights) 7191 KTriangles/s 4172 KTriangles/s
High Polygon Count (8 Lights) 4504KTriangles/s 2436 KTriangles/s
8MB Texture Rendering Speed 213.3 FPS 191.8 FPS
16MB Texture Rendering Speed 204.8 FPS 183.5 FPS
32MB Texture Rendering Speed 127.9 FPS 144.1 FPS
64MB Texture Rendering Speed 65.0 FPS 69.0 FPS
Bump Mapping (Emboss, 3-pass) 128.4 FPS 107.0 FPS
Bump Mapping (Emboss, 2-pass) 155.7 FPS 130.3 FPS
Bump Mapping (Emboss, 1-pass) 220.6 FPS 194.3 FPS
Bump Mapping (Environment) Not Supported Not Supported

 何回もとってみたのですが、DDR版のほうが1割以上SDRAM版より3DMark Resultが低いです。

 (2) Quake3 Arena TIMEDEMO DEMO001

         SDRAM版

  1024*768     16ビット 68.2fps   32ビット 46.4fps

  1600*1200    16ビット 31.6fps   32ビット 16.5fps

         DDR版

  1024*768     16ビット 63.7fps   32ビット 42.1fps

  1600*1200    16ビット 27.3fps   32ビット 13.7fps

 やはりこのベンチでもSDRAM版のほうがDDR版よりもフレームレートがでています。
データバスが64bitでも高負荷をかけても極端に性能が落ちることはないようです。

 しかし、データバスが半分になっているのにメモリークロックが倍になっていないのでDDR版が負けるに決まってます。
そこで次のページからはメモリークロックを143から166のDDR駆動にした状態で計測しました。
まずは2Dの性能の比較結果です。