GeForceFX5700Ultra & Radeon9600XT

　２万台前半で買える代表的なビデオカードの性能をみていくことにする。

　テスト環境

　CPU : AthlonXP 3000+
　MEMORY : PC2700 DDR SDRAM512MB　(DDR266動作)
　M/B : MSI KT4AV-L (VIA KT400A)
　Sound　：　VIA Envy96-HT-S
　OS : Win2000SP4 + DirectX9.0b

なお、GeForceFX5700のドライバーは53.03、Radeon9600XTのドライバーはCATALYST4.2を使用。(3.1では正常動作しなかった)
クロックはデフォルト(FX5600がコア475/メモリー906、9600がコア500/メモリー600)。両方ともVRAM128MBである。
設定はDirect3DとOpenGLの垂直同期をoffにした以外はデフォルトのままである。
なお、AGP FastWriteは無効である。(一部有効にしたベンチあり。結果が大きく違ったものがあるため)

　(1)　3DMARK2001SE Build330

　左側の結果がGeForceFX5700Ultra、右側の結果がRadeon9600XTである。

　　１．　１０２４×７６８　３２ビットカラー　Pure T&L使用

3DMark Score 12364 3D marks 11656 3D marks
Game1 - Car Chase - Low Detail 188.9 fps 143.4 fps
Game1 - Car Chase - High Detail 67.3 fps 65.7 fps
Game2 - Dragothic - Low Detail 218.9 fps 211.2 fps
Game2 - Dragothic - High Detail 125.4 fps 123.1 fps
Game3 - Lobby - Low Detail 159.7 fps 154.8 fps
Game3 - Lobby - High Detail 71.8 fps 70.5 fps
Game4 - Nature 70.0 fps 68.7 fps
Fill Rate (Single-Texturing) 1254.3 MTexels/s 1048.7 MTexels/s
Fill Rate (Multi-Texturing) 1593.0 MTexels/s 1965.0 MTexels/s
High Polygon Count (1 Light) 77.9 MTriangles/s 50.4 MTriangles/s
High Polygon Count (8 Light) 28.4 MTriangles/s 12.6 MTriangles/s
Environment Bump Mapping 168.2 fps 179.9 fps
DOT3 Bump Mapping 148.1 fps 141.9 fps
Vertex Shader 135.5 fps 170.4 fps
Pixel Shader 141.0 fps 167.5 fps
Advanced Pixel Shader 79.8 fps 134.2 fps
Point Sprites 31.0 MSprites/s 17.0 MSprites/s

メモリークロックが大幅に違うせいか、FX5700UltraのほうがRadeon9600XTよりも高いスコアである。
ただ、Shader関係のスコアは圧倒的にRadeon9600XTのほうが高く、Advanced Pixel Shaderのスコアはほぼ２倍である。
これはAdvanced Pixel ShaderがPixel Shader1.4を使っているため？（記憶ではｗ）だと考えられる。
また、Fill Rateのスコアも、SingleとMultiで優劣が違うというのも興味深い結果である。

　２．　１０２４×７６８　３２ビットカラー　Pure T&L使用　FSAAx4　

3DMark Score 8729 3D marks 8298 3D marks
Game1 - Car Chase - Low Detail 136.5 fps 102.8 fps
Game1 - Car Chase - High Detail 60.5 fps 57.8 fps
Game2 - Dragothic - Low Detail 119.1 fps 122.5 fps
Game2 - Dragothic - High Detail 87.6 fps 78.6 fps
Game3 - Lobby - Low Detail 117.3 fps 127.1 fps
Game3 - Lobby - High Detail 64.0 fps 65.6 fps
Game4 - Nature 38.1 fps 36.7 fps
Fill Rate (Single-Texturing) 579.3 MTexels/s 991.9 MTexels/s
Fill Rate (Multi-Texturing) 1351.8 MTexels/s 1914.8 MTexels/s
High Polygon Count (1 Light) 57.0 MTriangles/s 41.3 MTriangles/s
High Polygon Count (8 Light) 25.1 MTriangles/s 11.9 MTriangles/s
Environment Bump Mapping 126.9 fps 134.5 fps
DOT3 Bump Mapping 76.6 fps 76.1 fps
Vertex Shader 77.3 fps 69.3 fps
Pixel Shader 102.2 fps 152.8 fps
Advanced Pixel Shader 60.5 fps 83.9 fps
Point Sprites 18.1 MSprites/s 4.5 MSprites/s

　Fill RateのスコアがRadeon9600XTだとほとんど変化していないことがわかる。

　　（2)　3DMARK03 build340

　左側の結果がGeForceFX5700Ultra、右側の結果がRadeon9600XTである。

3DMark Score 3743 3668
GT1 - Wings of Fury 134.1 fps 118.0 fps
GT2 - Battle of Proxycon 25.8 fps 23.6 fps
GT3 - Troll's Lair 20.9 fps 21.5 fps
GT4 - Mother Nature 21.4 fps 23.8 fps

2001SEよりもスコアの差がだいぶ縮まっている。
Mother Natureのスコアは9600XTのほうが5700Ultraより高い。

　　(3)　SeriousSam The Second Encounter (ver1.07　OpenGL)

　グラフィック設定はNormalで、解像度と色数だけ変更。
なお、このゲームの結果は実行するごとに結果がそこそこばらつくことに注意してもらいたい。
左側の結果がGeForceFX5700Ultra、右側の結果がRadeon9600XTである。

　 DEMO 〜The Elephant Atrium〜

　シングルプレイ時のデモであり、COOPプレイと比べて軽い。

1024x768 32bit Average 171.1 fps 153.1 fps
　　　　　　　　　　Max 338.0 fps 310.6 fps
　　　　　　　　　　Min 98.3 fps 89.8 fps

　DEMO 〜The Grand Cathedral〜

　マルチプレイ時のデモであり、COOPデモであるため重い。

1024x768 32bit Average 112.1 fps 99.1 fps
　　　　　　　　　　Max 244.8 fps 219.1 fps
　　　　　　　　　　Min 65.6 fps 60.5 fps

　DEMO 〜The Elephant Atrium〜

　グラフィック設定を「Extreme」のプロファイルに変更して測定。

1024x768 32bit Average 112.7 fps 79.7 fps
　　　　　　　　　　Max 250.5 fps 213.1 fps
　　　　　　　　　　Min 67.0 fps 49.0 fps

　全体的に5700Ultraのほうが9600XTよりいい結果を出している。重い設定になればなるほどその差は開くことがわかる。

　(4) Quake3 Arena ver 1.30 DEMO001 TIMEDEMO

　OpenGLを用いている。またグラフィック設定は一番重くなるように設定してある。
左側の結果がGeForceFX5700Ultra、右側の結果がRadeon9600XTである。　

1600x1200 32bit 164.0 fps 101.5 fps
1024x768 32bit FSAAx4 174.6 fps 77.2 fps

　メモリークロックの差が大きく現れているものと思われる。圧倒的に5700Ultraのほうがよい結果を出している。

　(5) 信長の野望Online ベンチマーク

　巫女さんハァハァなベンチ（ぉ

　GeForceFX5700Ultra　： 251　　　　　　　　　　　　　　

　Radeon9600XT　：　252

　差はほとんどない。

　(6) FF11ベンチ2

　GeForceFX5700Ultra

　low 5670 High 4524

　Radeon9600XT

　low 4418 High 3592

　あまりに9600XTの結果が低かったので、設定を見直してAGP Fast writeをonにして測定。

　low 5404 high 4328

　あまり差はみられない。
　念のためAGP Fast writeをonにして3DMARKを測りなおしたが、このベンチだけ結果が変わった。理由は不明。

　(7)　ゆめりあベンチ Ver1.2

　なのだ〜なのだ〜なのなのだ〜♪（謎

　GeForceFX5700Ultra

　1024x768 最高　3919　　綺麗　8238

　Radeon9700XT

　1024x768 最高　4239 　 綺麗　8693

このベンチはDirectX9の性能をみている(最高)のだが、Radeon9600XTのスコアが高い。
Shaderの性能が9600XTのほうが高いからだと考えられる。

　(8) UT2003 DEMO版 BenchMark

DirectX8.0に対応したゲームであり、非常に重い。
ベンチマークモードではグラフィック設定が同じにされるため比較しやすい。
左側の結果がGeForceFX5700Ultraで、右側の結果がRadeon9600XTである。

　　FlyBy

　Flyby MAP1

1024x768 32bit Average 141.7 fps 131.7 fps
　　　　　　　　　　Max 471.1 fps 365.4 fps
　　　　　　　　　　Min 77.6 fps 53.0 fps

　Flyby MAP2

1024x768 32bit Average 179.5 fps 189.2 fps
　　　　　　　　　　Max 444.9 fps 505.8fps
　　　　　　　　　　Min 60.4 fps 76.9 fps

MAP1とMAP2とで結果が大きく異なっている。
MAP1は屋外のMAPであり、MAP2は室内のMAPである。これが影響しているのかもしれない。

　　BotMatch

　BotMatch MAP1

1024x768 32bit Average 57.3 fps 56.8 fps
　　　　　　　　　　Max 100.5 fps 100.4 fps
　　　　　　　　　　Min 18.2 fps 22.8 fps

　BotMatch MAP2

1024x768 32bit Average 63.3 fps 61.5 fps
　　　　　　　　　　Max 167.4 fps 166.1 fps
　　　　　　　　　　Min 29.0 fps 29.8 fps

ほぼ大差ないことがわかる。

　(8)　CodeCreature

　DirectX8クラスのベンチマークである。

　GeForceFX5700Ultra

　

　Radeon9600XT

　

　クロック差が結果にでているものと考えられる。

　(9)　AquaMark3

　DirectX9の性能を測るベンチである。
設定は一番重い設定のプロファイルを用いた。

　GeForceFX5700Ultra

　　Radeon9600XT

　ほとんど総合的な結果は同じであることが分かる。

　＊まとめ＊

　このあたりのクラスのビデオカードを買おうと思っている方は多いと思う。
今回測定した限りでは全体的にRadeon9600XTよりGeForceFX5700Ultraのほうが性能が優勢だと感じた。
ただ、今流行りのキューブタイプのケースに使おうとなると、GeForceFX5700Ultraは非常にカードが長い
(自分が持っているGeForceFX5800ULtraやGeForceFX5950Ultraと同じ長さ)ことと、補助電源がいるために、
入らないという場合があるという恐れがある。しかしRadeon9600XTはカード長が短く、また補助電源もいらないために
カードとマザーボード、ケースとの干渉を心配しなくて済む。ビデオカードを買うときは、最近のビデオカードはカード裏面
にもヒートシンクが装着されているのが多いため、干渉しないかしっかりと調べておく必要がある。