8月、米国下院議長で高齢のペロシが台湾を訪問した。ペロシの台湾訪問は以前から意向が知れており、中国は中止を言い続けてきた。耄碌したバイデンも中止を小声で伝えていた。
だが、ペロシは強行した。中国は厳しく反応した。台湾を囲むように何か所もの実弾演習地域を指定して、かつてない体制を敷いた。
さすがにペロシの台湾滞在中はミサイル実射は控えらえたが、台湾を離れるや否やミサイルを9発発射して、予告の地域に着弾させた。
4発は台湾の上空を通過した。日本の排他的経済水域(EEZ)にも5発着弾した。
北朝鮮のミサイル実験もそうだが、2週間ほど前に国連の所定機関にエリアを登録し、加盟国に連絡される。漁業関係組織に徹底され、その水域には入らないようにされる。
このエリアは関係国が軍艦や警備艇によって、警戒態勢が敷かれ、漁業関係の被害は今回はなかった。
政府と防衛庁は、日本の安全保障や国民の安全に関わる重大な問題だとして強く非難した。
ペロシはワシントンポスト紙に訪台の目的を発表している。内容は、中国が武力を背景に、ひとつの中国という立場から、強引に台湾を統合する動きがあり、それを牽制すると、従来の米側強硬派の主張だ。
ペロシは、もし中国が台湾に武力を背景に干渉をしてくるようなら、台湾を米軍事力で守ると発言したが、これも予想通りの見解だ。
米国は誰もが認める世界的見解として、ここ数年著しい影響力の衰退が上げられている。
米国は基本的に地球支配者の最大のカイライ国家だ。地球支配者の意図を実現するための欠かせない尖兵である。
しかし、米国の衰退の背後には、表の政治屋の分裂があることだ。
それは米国の人民側から地球支配者に大きな打撃を加えたトランプ派だ。反グローバリストの筆頭にいる。
トランプ派と真正面から対立する地球支配者の手先は、グローバリストで、トランプの大統領の地位を奪った側だ。
このグローバリスト側も、大きく二つに分裂している。主流派であるネオコン=ネオナチ=戦争屋=覇権一味である。軍産複合体と世界金融資本派で、軍事力で露骨に、気に入らない国家にちょっかいを出して、混乱を起こして、潰していくハルマゲドン策謀派である。
力づくで、米国を先頭にした地球の一極支配を実現したいと策動している連中だ。
これと対立しているのは「多極派」とも言われる。圧倒的な力を米国が持つことが、世の禍を複雑にしているとして、米国の覇権を弱体化させ、ロシア、中国、イスラム圏、アジア圏といった、いくつかの極を形成していくことで、バランスを取りながら、協調による世界統一を実現していくという戦略のグループだ。
地球支配者は、米国内のカイライ2派を共存させ、うまく利用していた。当面する政策には相対立する2派だが、世界世論を操作するには、双方が重要な役割を果たす。
今回は、米国がNATOを使って、ロシアをたきつけて、ウクライナへのロシア侵攻を実現した。ロシアとプーチンを悪者にする作戦は、初期に大成功した。
だが、戦争が長引くにつれて、欧米日のマスメディアを通じて流した情報のフェイクが気づかれ、米国の邪悪なたくらみに過ぎなかったことがバレてきた。
例えば、ロシア軍のウクライナ領内での「蛮行」なるものは存在せず、ほとんどがウクライナのネオナチであるアゾフ大隊や軍事組織の犯行であるものだった。しかも、住民を盾にするという卑劣なものだった。
国連の経済社会理事会(ECOSOC)の特別協議資格を持つNGO(非政府組織)のアムネスティは「ウクライナ軍のやっている行為は重要な世界人権違反問題である」と認定した。
だが、ウクライナ支援の立場からの轟轟たる声を受け、後日「だからと言って、ロシア兵の犯罪を許しているわけではない」と言い訳に走った。
米国とNATOの軍事基地、生物兵器研究所、化学兵器研究所の存在とその実践的な悪事が暴露されてきた。
ロシア軍はウクライナで負けていない実態。
米国とNATOが世界に呼びかけて実現した、武器・弾薬のウクライナへの支援は、前線へはその3割程度しか届いておらず、ウクライナ政府関係者の手で、アラブ諸国へ横流しされているという実態が報告されている。
つまり、ただただ混乱させる暴力の中心が米国だとわかってきていることだ。
ペロシの訪台はウクライナから、一時的にせよ目をそらせるのが目的であったことがわかる。
ペロシの中国挑発で、中国がペロシ搭乗機にミサイルを打つとか、演習と言えどもミサイルが台湾のどこかに着弾するとか、空中戦、艦隊への砲撃が起こるとかの事故の危険があった。
だが、中国はそのような挑発には乗らない。言葉では激しい報襲をしても、行動ではぎりぎりの線を守る。そもそも世界にエリアを公言しての演習は、確固たるミサイル制御の技術を持っていて、弾道・着弾は正確だ。
つまり、ペロシ訪台の策動は、米国には何のプラスももたらしていない。
中国とアジアの国々の激しい抗議にあい、米国は正式に「ひとつの中国」路線の認識は不変だと、おかしなコメントを出す始末だ。
ペロシの訪台が悪質なのはペロシ夫妻の持つ財団が、投資先として台湾のLSI企業があり、こことの連携で資産の確保という、個人的な欲望も背景にあったことだ。
ペロシの夫はこのことでもそうだが、小児性愛の犯罪者としても有名で、逮捕されたとのニュースもある。
もうひとつは、米ドル防衛である。米ドルは現在過去最大の暴落中である。LSIなどの産業基盤を米国内に持つようにするゼスチャーで、ひと時でもドルの下落を抑えようとした。
安倍晋三が暗殺された。手製の銃で安倍を撃ったという中年の男は、母を貶めた統一協会を襲撃したかったが、関係深い安倍をやったと発言した。
これ以来、統一教会が数十年ぶりでニュースのメインに登場した。かつて「集団結婚」で話題をさらって以来だ、
統一教会の詳細についてはここでは触れない。すでにネットでも新聞でも大筋はでている。
ここの記事では日本の表の政治の中心は、地球支配者から特別に選ばれた岸一族が重要な役割を演じてきたことを指摘してきた。
満州マフィアであり、日本はアジアの盟主だとする選民思想の中心組織。この明治時代の長州の一派。731部隊を動かした岸、盟友の笹川らは、当然だがA級戦犯である。
敗戦で米軍が日本を占領し、戦後処理の一環で、岸や笹川らを無罪放免して政界につかせる。岸一族は、信介、栄作、晋三と三人を首相に据える。笹川には公営ギャンブルとスポーツの元締めの地位を与える。
この連中は日本の節目で、必ず重要な役割を果たす。日米安保条約と改定時。そして安倍晋三は、海外派兵、共謀罪、非核三原則放棄等の憲法違反をどうどうと実行し、最後の念願であった憲法改悪の直前だった。
岸・安倍一族は戦後の日本政治の節目で、地球支配者の意思を実現してきた。その他の首相は皆飾りで、その差は歴然である。
この岸・安倍一族と一体で背後で暗躍してきたのが統一教会だ。岸を無罪にした米国のCIAらは、文鮮明を選んだ。
文鮮明の本質は多彩な顔をもつフィクサーだ。反共カルトとしての宗教組織は、支援者の拡大と資金獲得の組織である。現在では世界的にカルト組織と認定されている。
日本は政権中枢と最初から手を握ったことで、カルト認定からのがれ、その上に税金無罪が続いている。
一時期、共産党議員から国会で当時の中曽根が追及された。「思想と行動の自由に対する重大な侵犯発言だ」と切り替えしている。
かつて大本教に対して2度にわたる弾圧をおこなった歴史があり、宗教団体はその後、宗教の自由をタテに、カルト認定から逃れ、無税を権利をしてきた。同時に、政財界との癒着を深めることができた。
安倍は日本会議というかつてない大組織に集中させて、権力の背後にすえた。
戦後の選挙で統一教会票は10~30万票を自在に動かした。与党自民党にとってみれば、常勝の強力な決め手だ。役割は創価学会=公明党も同じである。
統一教会は日本の国会議員秘書を無償で提供している。その数は3桁。与党自民党を先頭に野党まで、議員の3桁が統一教会の会員だったり、深い関係を持っている。
日本が米国に従属しているが、米国の指令を日本に伝えるのは日米合同委員会だが、その議長を統一教会が仕切っている。
この実態だけで、日本の政治の構造がわかるだろう。
当然だが、マスメディアにも深く統一教会は影響を持っている。地球支配者の意思は、彼らが代弁しているといってもいい。
統一教会とは何か。どのような関係組織(勝共連合、原理研究会、世界思想…)があり、どう役割を果たしているのか。それに誰がどのように関与しているのか。世界でカルトと指定されている内容は何か。といったことを徹底的に明らかにする必要があるのだが、マスメディアは決して実行しない。
集団結婚が話題になったのも、組織の本質を逸らすためだった。今回は安倍派との関係を話題にしているだけマシだが、そこまでだろう。
「宗教の自由」を歪めて利用していること。宗教団体に対する無税が解決しない限り、追及に手を緩めてはならない。
安倍の暗殺は地球支配者の弱体化、米国の威信の失墜、連動して日本の岸・安倍一族の役割の終焉という歴史的な流れの中で発生した。
終戦から77年を迎える。広島と長崎では平和祈念式典が開かれた。
アジアの盟主を気取って、大陸に進出、満州帝国を作った日本。
「盟主」とは、自分を選民と位置づけ、他のアジア民族を自分以下とみなす、下劣な思想だ。この下卑たうぬぼれは、多大な悲惨を大陸だけでなく日本にもたらした。ヤツらの反省は当然ない。
地球支配者の手先となって帝国主義、軍国主義を実現したのは、岸を含んだ中央政治のカイライどもだ。地球支配者のたくらんだ明治維新を、連中の後押しで実現した薩長の連中が、そのままカイライになった。
日清、日露、第一次世界大戦での勝者を演じさせられた。日本の卑しい中央政治屋を世界戦にデビューさせた。賭場で最初はチョイ勝ちをするのと同じ。いい気にさせられて、第二次世界大戦に動員された。露骨なファシスト国家として、ナチス・ドイツ、ムッソリーニ・イタリアと枢軸国を組まされた。
反ファシストの機運で枢軸国は徹底的に粉砕された。
日本は連合国に占領され、日本終戦処理委員会の後、米国単独占領下におかれた。後に独立国の形態をとったが、いまだに日本は制空権を握られ、自衛隊を育てられ、極東の不沈空母としての役割を担わされている。
地球支配者にとっては、極東で反共の砦として、反共の出撃基地として、欠かせない。手放せない。米国の一部多極派は、地政学的に日本、朝鮮、台湾は中国大陸の雑多な付録に過ぎないから、中国にまとめて統合したいという意思を持っていることも、付しておこう。
平和祈念式典では、市長が平和宣言を行い、演説をする。近年は時の首相が出席し演説する。
二人の演説には共通点と相違点がある。共通点は「悲惨な戦争を忘れない。尊い犠牲者の悔いを忘れない」である。市長はさらに「平和の実現、核の廃絶、国連の軍縮・核非拡散、廃絶条約への加盟」を訴える。
だが、首相は「平和、核廃絶は理想だが、現在はまだ核の所有、核の傘は、国の防衛上必要で核兵器禁止条約への加盟はできない」旨を主張する。
今年は市長は「ロシアのウクライナ侵攻で、罪のない市民の日常や生命が奪われている」と、ロシア非難を忘れない。
市長の今年のあいさつ内容は、欧米日のマスコミが主張する「常識」そのままである。
首相のあいさつは、絵にかいたような従来と変わらない、カイライの主張だ。
軍縮・非核拡散に賛同していないのは、核を所有する連合国だ。自分は核を持っていて、条約を認めるのは論理矛盾で、賛同しないのはわかるが、日本は米国の核の傘に入っているというだけで賛同していない。世界的にまれにみるポチ国だ。
問題は「核の廃絶」というテーマだ。別の表現では「平和の実現」でもある。それはいい。これはこの季節、どこでも話題になるし、マスメディアもここまでは書く。
だが、この記事で指摘したいのは「核の廃絶」「平和の実現」となえても、それと本来的に同義語である「戦争廃絶」「支配の廃絶」を挙げないことである。「人民権力の構築」はましてや触れない。
マスメディアが認める「核の廃絶」「平和の実現」は、77年間主張されてきた。人民の主張であることには変わらない。
人民の主張であるにかかわらず、何故にそれが77年間をしても実現しないのか。
人民の主張であるにも関わらず、人民が選んだ時の政治代表は、軍縮・核非拡散に賛同できないのか。
それは理想と現実の相違だよ、と簡単に言う主張がある。だが、このようなすべてをわかった風な主張が、時の内閣の政策を許し、背後でヤツらの支援になっていることを考えるべきである。
核の廃絶は、そのまま戦争の廃絶である。戦争は地球支配者の支配、そのものである。支配を継続する目的で、意図的に戦争は起こされている。
戦争という事実は、支配という事実である。支配という現実をはずして、戦争は語れない。
戦争と支配という現実に触れないで、平和や核廃絶は語れるわけがない。
しかし、支配を認め戦争を進める側のマスメディアは、平和・核廃絶にはふれても、絶対に支配と戦争という関係に、話が及ばないようにしている。
多くの民はマスメディアの主張を信じるあまり、支配と戦争は、平和・核廃絶に無関係のように扱う。これが、いつまで経っても、平和・核廃絶が実現しない理由だ。
人民はマスメディアによって、脳が洗脳され、思考が支配者の思考=奴隷根性に毒され切っているのである。
平和を願い、核の廃絶を本気で実現する気があるのであれば、支配の現実を認め、支配を永続するために戦争が起こされている事実を理解しなければならない。
戦争に本気で反対するなら、支配を廃絶しなければならない。人民を支配するもの(カイライ=手先)が存在するかぎり、支配は終わらない。
人民の支配の廃絶を本気で願いのであれば、ヤツらの手先であるマスメディアの主張を信じるのを止めなければならない。
知らず知らずのうちに、ヤツらに加担していることを自覚し、やめなければならない。
支配はさまざまな手でなされるが、まず、現在の与党を何故、常勝者にしているのかに気づかなければならない。常勝者、与党にしているのは、人民そのものである。与党批判はただの愚痴であってはならない。
つまり、人民の脳が洗脳されているのだ。人民の脳内にヤツらの思考が組み込まれているからだ。いわば寄生虫である。この寄生虫が、宿主の行動をコントロールして、支配の手先にさせている。
平和と核廃絶は話題にしても、支配と戦争を話題から逸らすのは、洗脳のせいだ。支配と戦争を話題にすれば、人民自らの脳に巣くう寄生虫を話題にしなければならない。自分の支配と戦争への加担という犯罪を認めなければならない。これは苦痛である。苦痛を避けたいという、知らず知らずの行為が欺瞞になっている。
この立場から、広島と長崎の悲劇を振り返り、支配と戦争への自分のかかわりと考えてみよう。
●人民生活と思考の5原則
①人に迷惑をかけない
②カネとモノ、利権のとりこにならない
③地球と未来に負荷をかけない
④戦争の根絶、安寧な生活
⑤人間としての誇りと尊厳