記・国民B(2015.8.15)
■暗黒安倍政権を土壇場に引きづり出せ。徹底的な追撃を!

◆暗黒安倍政権の「秘密保護法」と「戦争法案」の現在進行形の謀略
 政局の全般は暗黒安倍政権にとって「土壇場」のようなもの。参議院で否決されても戦争法案が自動通過する卑劣な国会審議の延長。偉そうに過去の談話と同じ表現はとらないなどと、全世界の注目をあびての安倍談話。人類史上はじめての企業が国家を支配するというTPP秘密交渉の決裂。ギャンブル経済による市場混乱と巨額借金で破壊する日本経済(日銀の国債保有は300兆円超、「国の借金」の残高1057兆2235億円に)。
 14日閣議決定を経て、夕刻安倍談話なるものが発表された。
 この間安倍が繰り広げてきた中国との戦争惹起作戦。近隣国との外交を拒否し、特に中国を「危険国家」とレッテルを張り、戦争法案通過への考慮から他から危惧されて取り込んだ言葉とは真逆に、いわば「戦争布告」をしたようなものだ。安倍がいましなければならないのは、法案の撤回以外のなにもない。戦争を起こしたのはアジア諸国が列挙から植民地の犠牲にされるのを、日本がよりはやく植民地にしてしまうことで、守ってあげたのだ。感謝をしてもらうこそあれ、謝罪など無用。戦争に負けたのは、反対する連中が邪魔したり、敵の誘導でそうなったまでで、たまたま負けただけだ。というふとどきな思想を行間にちらつかせている。無駄で無用な談話であるばかりか、危険な挑発の談話である。そもそも安倍は村山、河野談話が「軽率にでたものでさまざまな禍根をひきづった」のでそれを政府として否定する談話を出したい、という動機で計画したものだ。
 注目すべきだと言われたことばは、すべて歴代の談話を紹介する他人事として挿入。安倍は後半ではっきりとそうした姿勢は「戦争を経験していない次世代の子孫には」貫かないのだ。これからは「積極的平和主義(戦争)によって、世界にリーダーシップを実現(これこそよけいなおせっかい)していく」というのだ。
 いやはや、暗黒安倍政権のなすことやることが、かつてない日本破壊といっていい。内外の戦争被害者はもちろん、311で一方的に犠牲を押し付けられている人びとの気持ちを逆なでするような、川内原発を11日に再稼働させた。戦争法案通過を前提にした日米軍事訓練中にヘリコプター事故が連発する中、ついに最重要課題の戦争法案通過に一点集中するため辺野古基地工事を一時中断に追い込まれた。
 地球支配勢力の意図にあおられ戦争を起こし、アジア諸国に侵略しまくり、敗戦してA級戦犯になるも戦争をもくろんだ主犯に獄中で再度スパイ(=売国)を確約して、戦犯の罪を逃れたうえ、巨額のCAI資金で自民党を運営して首相まで上り詰めたひとりの岸信介。
 その売国犯罪人の戦争回帰主義敬って恥じない安倍は、歴史の同じ道を歩いている。米国をのっとっている産軍複合体(世界金融資本とグローバル企業群)がそのシンクタンクであるネオコン・シオニストを通じて日本を動かしている。ジャパン・ハンドラーズといわれる犯罪集団である。これに身も心も捧げている安倍は、いま彼らの意図にしたがって、忠実に日本破壊を実行しているのだ。
 地球支配勢力の主犯は世界金融資本とグローバル企業群である。一方ではヨーロッパ(EU)に、一方では日本に、現在強力なテコ入れをしている。もちろんヤツらが仕込んだ仲間であるカイライ政権を通じてある。だが、いまだに命令指示すれば忠実にカイライは動くと思っているヤツらの目論見にヒビが入り始めているのが現実だ。忠実なのはすでに安倍だけになっている。
 地球支配勢力のヒビ割れの原因は、ヤツらの目論見が世界中からばれ始めていること。そしてヤツらの根拠地たるアメリカが、世界金融資本とグローバル企業群みずからの強欲の果てに、食い尽くされた状態に陥り、いまや国家デフォルト状態にあることだ。自らが寄生虫として巣食った母体アメリカ国家が破滅の危機にまで陥ってしまったことだ。
 EUのカイライ政権にしてみれは、危機にあるボスにいつまでも忠誠を誓うかに迷いがでてきているのだ。迷いは昨年来の中国とロシアが主導するBRICSやAIIBに対する行動となって表れた。参加するなというボスの支持を無視し、こぞってAIIBの発足に参加を表明したのだ。大西洋で展開しているTPPのヨーロッパ版にたいしても、すなおに従わない。
 しかしそれを知りつつもボスに忠誠を揺るがしていないのがただひとり安倍である。
 安倍は地球支配勢力の意思、ネオコンとシオニストの野望にたいして、呉越同舟することでおのれの未来をみているのである。
 落ちぶれてアメリカ自身の身動きが思うようにできなくなった。全世界に基地を持ち、ヤツらの意思が通じないブロックを、力ずくで配下に収めていくという軍事作戦の展開が滞るようになってきた。この状態の中で、米軍が機能不能に陥る前に、日本の自衛隊が代わってできるようにしてしまおうというものだ。
 戦後ヤツらにもっとも忠実であった売国の岸安倍ラインに命じて暗黒安倍政権をクーデターをするようにして実現させ、国民が気づかないうちにすばやく、まず秘密保護法を強引に通し、連続的に戦争法案をいま実現しようとしているのだ。
 これが現在進行形のヤツらの「公然たる」謀略である。

◆安倍に指示する「戦争法案」謀略のヤツらの指示書
 2000年に「知日派」などといわれるアーミテージが作った政策提言報告が始まりのようにいうものもいる。その後2007年、2012年と大きな改訂をしながら日本に忠実な隷属を突きつけた要望書という指示書のことだ。米国を本拠地としてのっとった地球支配勢力の日本支配の指示書としてはこれだけではないのだが、アーミテージ報告書なるものがどうどうと公表されており解りやすいので有名だ。
 「北朝鮮は核・ミサイル開発が「韓国や日本など周辺国の直接的な脅威となっており、いずれ米本土をも脅かすことになるだろう」「世界で最も重要な同盟関係である『日米同盟』が瀕死の状態にある」などと脅迫して、日本が常に米国(=ヤツら)に対してどんどんと貢を強め、底なしにアメリカが求める政治体制に変えることを求めている。
 今年6月にはヤツらの行動部隊の中枢であるペンタゴンから「2015年アメリカ合州国国家軍事戦略」なるものにまとめて発表した。ここでは、世界中のカイライ政権に対して、露骨な要求をしている。カイライ政権=トモダチという属国諸国は「主権を尊重し、人権推進に力をいれる体制とプロセスを指示し、紛争を防ぐ国」として、まず米国を中心に団結をしよう。米国の「安全と平和」は「世界を征服しない限り実現しない」のだ、としている。
 ヤツらはここでしょうこりもなく、露骨に目論見を暴露しているのだ。
 ヤツらの究極の目標は世界の一元征服なのだと。そのために、カイライ政権となっていない国ぐにを順に征服していくのだと。そのために「主権を尊重(目を付けた国の主権を認めず破壊する)し」、「人権擁護だとかいい(目を付けた国は人権を尊重していないといいがかりをつけ、目を付けた国に住む人の人権などまったく無視して空爆したり)」、「紛争を防ぐ(カイライをそそのかし、アルカイダやISを育成して暴れさせて紛争と混乱を起こす)のだ」というのだ。
 この行動を目を付けた国で思うように米軍と諜報機関を展開させて謀略をやる力が弱ってきた。それを忠実な安倍の国の自衛隊で肩代わりさせよう、という露骨な指示書なのだ。
 前都知事の石原がこのタイミングで「支那(中国)と戦争して勝つこと」が日本の今の課題と明言している。そう、米国は自分の急激な衰退を、昇り龍の中国と忠犬の日本を戦争させ、双方の消耗で覆い隠したい。日本と中国の戦争惹起を明確に意図しているのである。
 「1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。/2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」とする憲法をかかげる日本国民や、平和憲法を知る世界の人びとの目の前で、それに違反しまったく逆の内容を日本で実現するしかない。
 だが、世界征服をたくらむ邪悪なヤツらは、自らの行動や考えを縛るものを、根底から、端から認めていない。己が地球を支配するものという悪魔=神のようなうぬぼれをもつのだ。
 アクロバットかサーカスかマジックか、人びとの目を眩ませ、どんなトリックを使ってでも実現せよ、というのがヤツらが安倍に支持したことなのだ。
 人間であるならば、絶対に容認できないことを、ヤツらが今回突きつけて挑戦してきているのだ。安倍の戦争法案が、いっさいの拘束なく、いつでも、地球上のどこにでも、侵略していくことができる。核もふくめたすべての武器を、誰に遠慮くすることなく使えるようにする、という悪魔のささやきなのだ。
 世界中の戦争体験者や核被害者だけではなく、世界で普通に生きている人びとの思いと願いを破壊する宣言なのだ。
 確かに憲法に違反したこのような間違った戦争法案は無効以外のなにものでもないのだが、安倍の意図を許すようなことが、人間としてこれでいいのか、をひとりひとりに問うている。

◆謀略を実現するための定番「中国と北朝鮮の脅威が高まっている」に騙されるな
 地球支配勢力と安倍らのカイライは、目くらましのためにさまざまな手を使う。
 その定番が「中国と北朝鮮の脅威が高まっている」「事前に戸締りをすることが抑止力になる」だ。
 東シナ海で中国が基地の工事を強化しているとして、衛生や偵察機からの写真を出した。報道はこぞって「だから危ない」と騒ぐ。中国の軍事費が巨額に膨れている。それが脅威だ、という。中国も北朝鮮も共産党の一党支配という独裁をやっていて、暴発を止める手がないから危険だ、という。
 これらは確かに一面としては事実なのだが、単に危機を日本人のなかにあおるためにしているキャンペーンにすぎないのだ。これらは、今や崩壊したソ連との冷戦を演じるときに、数えられないほど繰り返し使ってきた「危機演出」の一つの手法に過ぎなかったものだ。その古い手法をまた使うのか、ということであり、そんな騙しにはもう乗れないということだ。
 「中国と北朝鮮の脅威が高まっている」
 これは安倍の近隣国との外交についてまったの無能であることを言っているようなものだ。
 似た例は竹島だ。あそこに隣国韓国の軍が常駐していて、自国という主張をしている。その韓国が視察に来た時点で、工事に着工した時点で、なぜ日本政府は厳重な抗議の声をあげ、国民と世界に即訴えなかったのか。できてしまってから「韓国けしからん…」というのは、この話題を取り上げる政府に単に隣国がひどい危険な国というレッテルを張って、国民の反感をあおろうとしただけだったといえる。
 中国問題も同じだ。第一に、東シナ海で領有を主張している多くの国が同じことをしているのに、話題にしない。第二に中国が建設している区域は日本政府が騒ぐほど日本の領海とかぶさっているのではなく、明らかな中国領だ。第三に建設しているのはなんと安倍のご友人である米国のゼネコンだ。
 スパイ衛星や領空偵察機が常時監視していて、中国が工事に着手したのを知らないわけがない。知っておりながら、いま初めて分かったかのような宣伝は、明らかに外交をしていないという政府としての怠慢である。それを今になってあおりの手法として使っている。
 領有権については何度もとりあげているとおりだが、外交と共同利益のための行動こそが大事だ。
 「事前に戸締りをすることが抑止力になる」はどうか。
 逆だ。戦争法案をとおすことのほうが、どれほど危険を増加させるか知れない。なにせ、いきなり世界中を相手に加害国になる宣言をするのだから。そもそも、テキがいかなる国であっても、主権を害し、攻めてきたなら、戦うに決まっている。戦争は理不尽のきわめなのである。卑怯、非道、騙し、裏切り、残酷のすべてなのだ。法とかルールを説くほうがただのだましであり、でたらめだ。
 法で戦争が動くことは可能性ゼロなのだ。法でどうにかなるなら、おそらく戦争はとっくにこの世から亡くなっているだろう。いざ戦いになったときに、法で何か変えるか? ありえない。あるのは、すべては戦時非常時という上からの独裁であり、一方的な指令だけなのだ。人間性はすべて失われ、自由も権利もすべてもぎ取られる。
 いかなる武器条約とか国際法とかがあろうが、核でも生物兵器でもナパーム弾でも地雷でも、ありったけが使われる。軍に武器を与えたら抑制などきかないのだ。勝てば官軍、勝つことが正義、勝てば敗者を隷属させるだけなのだ。そのような戦争の世界に、戸締りなどといって、平時にコソ泥対策と同じ感覚で言うこと自体が欺瞞なのだ。
 「中国の軍事費が巨額に膨れているから危険だ」というが、それなら、米国一国の軍事費が、他の国の軍事費を全部合わせたほどより多いというのは、何なのだ。
 米軍というものこそ危険の元凶であり、その危険に少しでも対応しようというのを非難しようとする見方があまりにも間違っていることに気づかないとしたら、それがそそのかしにはまっているということだ。
 もちろん、軍事費の問題についていえば、一円でも悪である。非生産の極みであり、人民の財産の強奪であり、軍事力を誇っていい気になるのは人間としてただのバカであることに気づいてほしい。こうした連中が「国民の財産と生命を守るため」などというみえすいたセリフをはいてもらいたくない。「国民の財産と生命を」まもったことなど、人類史上ないのだ。戦争は、地球支配勢力が戦う双方に「利益」のエサをなげ、双方をけしかけて消耗させるだけなのだ。
 「中国や北朝鮮は一党独裁でいつ暴走するかわからないので危険だ」という。
 かつてのソ連はどうだったか、はいい例かもしれない。いまなら、皆知っていることだが、冷戦はかそれらの主張が全部人びとをあおって、軍事力拡大で利をえるための、手段にすぎなかったのだ。米国をのっとっている地球支配勢力は、世界中の人民を常に恐怖で支配しておくために、双方に敵対させ軍事競争をさせた。
 つまり、地球支配勢力の「独裁」の手段なのだ。米国でも日本でも素直に現実をみたらわかる。ヤツらによる政治独裁なのだ。米国の民主党でも共和党でも双子の兄弟による長期の独裁国家だ。日本も同じ、戦後は特に自民党による長期独裁なのだ。ただ、みせかけを露骨でするか、「民主主義や自由」の耳辺りよいベールをかぶせているかだけの違いだ。
 一方は世界支配を公言してはばからない超独裁にたいして、中国やロシアはベールをかぶせる余裕がないだけだ。ちょうど北朝鮮の金王朝の世襲を問題にして危険をいうが、世襲世襲の安倍などが本来的に口にするのはおこがましい限りだ。安倍らは目の前の世襲の危険な一党独裁そのものだ。しかも、売国奴、スパイ、日本破壊という、少なくとも中国や北朝鮮の独裁よりたちが悪いことに目をむけるべきだ。
 それにしても、ウィキリークスは日本政府や基幹産業の要人が米諜報機関から盗聴され、エシュロンの英語圏同盟の国ぐにに情報が流されていたと話題になった。ドイツも先に話題になり米に強く抗議したと茶番をみせたが、安倍の場合は卑屈にてっしている。
 安倍の見え透いた真逆の発言が、国会の長期延長のなかで、逆効果を出し始めている。
 「絶対にない」「断じてない」「いささかもない」を連発。核兵器輸送問題では「120%あり得ない」とまでいう。国民は安倍のだましに賢く気づいてきている。安倍と一体の公明党の役割にも気づいてきている。いいことである。だが、安倍にはとどめが必要だ。

◆背後で進む「現政権の永遠化」の企み
 安倍はこれほどのきわどい挑戦を国民につきつけ、後をどう考えているのか、と聞かれたので、関係したことを触れておきたい。
 滅びゆく者同士が、妙な約束をするというのが、歴史的にもままあるようだ。安倍の場合は、日本の国連常任理事国入りがひとるある。国連についてはまさに地球支配勢力のつくった機関であり、地球規模での行動の中心組織だ。
 米国と共に運命を共にするなら、どうしても悪の中枢に入り込みたいという欲望があるのだ。これまでもそうだが、第二次世界大戦の戦勝国の組織として枢軸国であった日本に莫大な国連費用を負担させてきたが、これからもたかろうというだけのことだ。名目的に敵国条項を廃し金がはいるなら、名誉的な理事国にしてあげてもよいという判断はあるかもしれない。というのは、そこには中国とロシアがいるので、安倍の夢も簡単に実現できるとはかぎらない。
 滅びゆく者同士とはいえ、現在の権力者だ。いったん権力をにぎれば、その魔力はすざまじいものがある。つまり、握った権力を、どんなことがあっても放したくない。そのために、権力を握っているうちに何でもする。
 何でもするという点では、人類史上支配者は皆そう考えてきた。話題になるロシア革命での反革命勢力のあがき。だが、ついには歴史の流れと強大な人民の意思の力に反革命はついえた。
 現在地球を支配している悪魔の集団は、むさぼりつくした米国は衰えても、いまだ力はある。現在のうちにと展開しているのが現在の手法だ。「絶対的圧倒的なパワーこそが、敵を無くせる」という考えだ。中国やロシア以外に屈しようとしていないのはイスラム教を主にした中東の国ぐにだが、ここに混乱をおこして、混乱に乗じてカイライを作るという作戦だ。
 最後は核を使って「世界の終り(アルマゲドン)」という超混乱を起こしてでも、その後の世界支配である「千年王国」を実現してみせるという、超危険な悪魔の信条をもっている。この流れでは、有色人種は廃絶される。つまり日本人など抹殺の対象なのだが、落ちぶれ行く者同士の悪魔の約束(守られない)では、「今協力すれば日本人だけは生かす」ような内容だ。
 広島に原爆を投下するときに作戦の過程で話し合われたことが、文書で明らかになっている。【日本人は「黄色い人間以下の存在」(yellow subhumans)だ。敵国の市民であれば大量殺戮さえもむしろ好ましいとさえ考えるような、新たな道徳(倫理的)価値観のもと、投下目標選定委員会は、原子爆弾の投下目標として、「直径3マイル以内に人口密集地帯がある大都市部」を選ぶことに合意した」(『Foreign Affairs Report』1995 No.2)】と。
 実にあわれなことである。
 だが「現政権の永遠化」という実現しえない悪魔の目論見が、戦争法案の騒ぎの背後で、ヤツらはごそごそとうごめいているのだ。
 最大の問題はすでに実現している秘密保護法だ。
 マイナンバー制。10月から日本に住所登録がある全員と企業に知らせが届く。昔からいわれる背番号管理が開始される。
 TPP論議にかこつけて「著作権の非親告罪の発動」。これにより、真偽を別にして、現政権にたいしてあがなおうとする人と組織にたいして、盗用疑惑でいつでも権力が動けるのだ。
 インターネットの切断。反政府的な言動をもつサイトが国内であればプロバイダに削除を命じられるが、海外のサーバーとなるとそれが困難だった。しかしこれからはサーバーが外国でも回線が途絶えるような仕組みを導入するという。例えどれほど拡散していても可能にするとなると、自由な言論はこれで封殺される。まさに暗黒の到来となる。
 先に触れたが「国家緊急事態」を利用した「全権委任法」だ。時のブラックな政権に国民は全権など委任しないし、したくもない。だが、時の権力は違憲違法な「法」運用で正当化し、緊急事態にかこつけて、公然たる独裁を実行できるようにする気だ。
 そしてなにより、安倍自民党の憲法草案だ。この草案なるものにヤツらの「現政権の永遠化」の意図が露骨に組み込まれている。憲法や法が権力の暴走を厳しく制限するという本来の意味を、ヤツらは完全にくつがえし、憲法で現政権の絶対化をうたい、人民庶民に現政権へのあがないを重大な犯罪として物理的に拘束するようにしようというのだから、これは絶対に見逃してはならない。

◆人民庶民内部の弱点を克服することと、安倍の「戦争法案」廃絶は結びついている
 以前も紹介した徹底的な虚無主義者を自称する医者の内海聡が面白い二作を出している。「99%の人が知らないこの世界の秘密」「この世界を変える方法」だ。興味ある方は読んでみてほしい。
 読んでわかったこと。彼の主張は基本的に正しく、的を得ている。タイトルは前者が秘密などとついているが、ひとつも秘密などではなく、すべて報道されていることだ。だが、彼が名づけた「グーミン」には報道されていることが、言われても「常識」が邪魔して、頭から消してしまうために「知られていない」扱いになっているだけのことである。
 素直な気持ちで報道の事実を受け入れられない「常識」が実は、権力者の情報操作なのであり、マインドコントロールなのであり、権力者の支配の構造なのだ。この構造に気づかないのが「グーミン」なのである。小泉政権時に彼が利用した「B層」がそれだ。
 国民Bとしては、B層に限らず誰でもいいが、現実に存在することがらを事実として認識してほしいと考えている。B層、グーミンからの脱出層が増えれば、一握りの地球支配層の一掃が可能だと考えている。寄生虫の宿主を拒否すれば可能だと信じている。
 二冊目の「この世を変える方法」だが、確かにここでは重要な問題が提起されている。基本的に国民Bが決定打として提起している「人民庶民内部の弱点を克服」を語っている。ここでは、国民が日常で接している生活の場、仕事の場で生じている悪の支配の現象と症状にたいして正視し、本来あるべき姿を掲げてその接点で行動することこそが、今求められているのだ。この世を変えるとはそのことだ、と訴えている。
 国民Bが主張していることを一つの角度からするどく結論を提示している。現代の社会構造では、どのような場所にいようとも、残らず、ヤツらが仕組んだ罠と支配から逃れられない状態になっている。別に表現すれば、全員が社会構造的な犯罪構造のなかで共犯者に組み込まれている。人民ひとりひとりが、生きていくためにはやむを得ない「行動上の妥協」を強要されている。
 これが家に帰ればよきパパママでありながら、いったん玄関をでると加害者の一翼とされている実態だ。いったん玄関を出ても、良き仲間、良き同僚として、世のため人のために人間としての尊厳ある行動ができることが課題だ。この「差」の認識への理解が深まっていないことが、問題の根深さであり、これまで人間生活で未解決の課題だった。それほど、地球支配者の人心支配構造が徹底しているのだ。「差」といったのは、下記の5項目の不徹底(欺瞞)のことである。
 これに気づき、認識の打破をすることがポイントだと考えている。置かれている場での話すこと、行動することが、決定的に大事なことである。
 そのときに、毎回ここかかげていることだが、「主敵の犯罪を追撃していく5つのポイント」だとしている。
  ①ひとを不愉快にさせたり、迷惑をかけないこと。
  ②カネの盲者、欲の盲者にならないこと。
  ③子孫に負荷をかけない、未来にツケをまわさないこと。
  ④戦争の禍根を解き放つこと、他国へのよけいなお節介をしないこと。
  ⑤人間の尊厳をもって生活できるようにすることへの貢献。
 8月のこの時期は毎年報道では「戦争」「原爆」が取り上げられる。今年もTVでは、すぐれた番組がいくつも作られた。そこで語られた人びとの主張は、どれひとつとりあげても、戦争賛成などという意見はない。安倍暗黒政権の戦争法案にはおそらく99%が反対であろう。
 番組をみてひとつだけ取りあげたいことがある。それはNHKの番組で広島の原爆を3時間後というまさに直後に撮られたという2枚の写真をとりあげた番組だ。
 広島の新聞社のカメラマンが爆心地から3kmの地点の御幸橋で撮った写真だ。7か月後のカラー映像もでた。7か月経過しても完全な焼野原状態が変わっていない。日本軍は助けを求める少女にたいし「兵士として使えそうな人が優先だ。女子供はだめだ」と差別され治療に走る車に乗せるの拒否されていた。米軍が多数被爆地に来た。しかし、治療と救済はされなかった。原爆による人間への影響をくまなく記録するのが目的だった。
 現地の残った医療機関での対応や治療の記録をむげにも残らず没収していった。めざとく先の2枚の貴重な写真は運び去られた。それからしばらく米国でも原爆の情報は極秘として報道にはならなかった。「戦争を早期に終了させ米国の犠牲を最小限にするために日本への2つの核爆弾投下はただしかった」という政治理由だけが宣伝された。
 米国のジャーナリストや研究者が2枚の写真を発見、7年目にして展示会を開いて訴えたのが、この貴重な写真が世に再出するきっかけになった。橋の上で何人かがすわりたたずんでいる。すでに苦しく横になっている人もいる。熱傷で皮ふが大きく垂れ下がっている。ひとつの食糧油カンからしきりに足に塗っている。すでに息もしていない赤子を叫びながらゆすり続ける女性。逃れてきた数人の生き残り中学生たち…。
 写っている人のなかで4人が特定できた。高齢のその人たちのインタビューでの証言を聞くだけで脱根が詰まる。「自分の身体も限界ギリギリで橋まであるくのに、途中で何人もの仲間が動けなくなった。置き去りにした。そのことが済まなくて、今になっても心残りで悔やんでいる毎日だ。こうして語り継ぐために生かされているのか…」。30余名にインタビューしたという。敵や為政者にたいする恨みつらみもあったろうが、それらは全部カットされているが、悲痛に訴える、仲間や同僚への「あのときもっとできたら」という悔いと「二度と戦争は経験したくない」という叫びが胸を打つ。
 無残に殺されるも地獄、生きるも地獄、戦争を体験することで「歪む思考」を何度かとりあげたが、「あのときもっとできたら」で解決のない自己ループに陥ったように見える箇所が、その例のひとつといえよう。
 いま戦争法案撤回という明確な結論には絶対にみちびかないNHKの報道姿勢であっても、一般論として「二度と戦争は経験したくない」や同僚仲間を思うという素朴で大事な点は消しえない。
 それにしても、最近のNHKは卑劣と言うレベルだ。戦争法案の初日、強行採決日とか国民が重要と思える国会の中継はしないのだ。安倍らの返答が問題のときは視点を捻じ曲げて3分程度にして注目を抑えるやり方を露骨にしている。安倍支持率とかの報道も、いまやリアルタイムの投票など絶対にしない。後藤さんのIS殺害はいやというほどとりあげたが、日本人の生命を守るはずのニュースが封じられている。シリア入りして消息が分からなくなっているジャーナリスト安田。無視されたままだ。
 だが、国民の関心はヤツらがこそこそやればやるほど深まり、真実を見抜いていく。