2016.1.27(水) 山岳部
館山・西岬 道加賀名~坂足への山越え (音治郎)

加賀名から尾根を越えて坂足(さかだる)へ通じる道を探索しました。
バス停の加賀名から山へ向かう途中、部落の道ばたで話している農作業着の婦人三人に聞きました。
「この道をまっすぐ行くと坂足に越えられますか」
「いまはもう道が無くなってるから、バス通りをいきなさいよ」
「道が無いんですか」
「いまは山へ入る人もいねえけん」
「そうですか。…ありがとうございます。ちょっと見てきます」
「ああ、行ってみなせえ」
通り過ぎるとうしろで「図面には道がけえてあるから、ああして来る人がいんだよ…」

東京駅八重洲口6:30発のjr高速バスに乗って、休暇村前8:50着。
一つ先のバス停「加賀名」まで国道を歩いてその先を左に入り山へ向かう。

「ペンション菜の花」へ案内する看板どおりに歩くとよい。

ここで舗装道路が終わり、野良道となる。

山に近づくとソテツの畑が正面にたちふさがる。


正面の小高い山の左にある谷に入る。道はソテツ畑の右端をたどる。

ソテツ畑の手前左側にも小さなu字溝をまたいで道がついているが、廃屋別荘の下にたどりついて行き場がない。
別荘下の東側には小さな堰があった。

谷へ入る道さがしにかなりの時間をとられた。
ソテツ畑の右ふちをたどって谷に入る。


昔は使われていたであろう道筋は残っているが荒れはてている。


谷から沸く水の流れにそってかすかな道がつづく


沢もとぎれると、完全な藪。


北斜面なので地表はシダ類が多い。谷筋はわかるので、藪こぎして登る。


谷の上部に尾根越しの南から明るい光りがさすのが見えてくる。尾根道に直角に合流する。
根元からいくつにも枝分かれした大きなマテバシイが生えている。
ソテツ畑から30分ほど。

尾根道を横切ってそのままマテバシイの向こう側の南へ下るが、道は不明瞭。
これが下り口。左上にあるのが根分かれのマテバシイ。


細い踏み筋の残っている場所もあるが、夏は見えないだろう。


注意深くさがせば踏み跡はみつけられるので、竹を払いながら進む。
夏は草が繁るので道探しは無理だろう。南面なので明るい。


尾根から下り10分ほどで堰の端にたどりつく。左上の白くみえる所から奥にさらに池がひろがっていて、全体ではこの2倍以上ある。先週偵察した堰だ。
池の周囲の斜面は樹林に覆われて道はまったくついていない。堰の周囲を若干探索したが、またしても右脚の膝関節が痛くなって深入り中止した。
堰の端から部落までははっきりした畑道がついているので、すぐに民家の脇から舗装道路にでられる。
西にすこし行くと「坂足バス停」がある。(バスは一日一本だけですが)

時間があったので、根本の堰へあがる別の道を探索してみた。
根本の集落がきれる西の端に神社がある。気をつけていれば道路から北側に鳥居が見える。
扁額はないが「御獄神社」らしい。


神社を正面にみて左側は沢で、小さいけれどそこそこの滝がある。
中学生だったころ、のぞいた記憶がよみがえった。


神社の裏を回って山へ続く道がある。


これは滝の上部の小さな沢溜まり。右上端が滝の落ち口

ここから先の道が不明瞭になって、堰へは沢のなかを行くしかないようだ。
むずかしい沢ではないが、足が濡れるのは覚悟したほうがよさそうだ。

藪の山腹をまいて伊戸の堰にむかったが、あまりの藪で引き返した。