夏休み裏開拓団(2020.8.1~8.2)
富津再訪

コロナの感染拡大が再燃して、夏休み開拓団がついに参加者3人という裏開拓団に、、、
東京駅八重洲口に集合。9:50発のバスで出発。はじめに富津のihさんの開拓地を訪問した。国道富津浅間山に10:59着。ihさんが車で迎えにきてくれた。
2017年1月に訪問してから三年半ぶり。真夏の現地は緑の樹木につつまれて見違えるような景色になっていた。落葉広葉樹に囲まれている。
木陰での炭火バーベキューの用意をしてくれていて、さっそく出してくれた冷たいビールでのどを潤す。

前日まで土曜日は雨の予報だったが、朝から晴れて梅雨明け宣言も出た。連日雨の長梅雨がやっと明けた。日向にでると暑い。
ハマグリ、鮎、焼肉などご馳走になって、すっかりのんびりムードに。近辺を案内してもらうとお隣の別荘の若夫婦からはアイスコーヒーを出していただいたり…。

高速道路のバス停まで送っていただいて、いざ館山へ。
魚屋の魚清さんでアジ・しめ鯖などを買い、さらにodoya海岸店まで15分ほど歩いて買い物。かつてお世話になった旅館池田荘の近くだ。
もう5時をすぎていてここからタクシーで現地へ。

家のなかはむっとした熱気につつまれていて、窓もドアも全開にして風を入れる。たちまち蚊が寄ってきた。しかし今回は秘密兵器を用意している。その名もポイズンリムーバー。毒虫に刺されたら(蛇などに噛まれても)毒を吸い出す器具だ。外観はプラスチックのおもちゃの注射器みたいなものだが、それなりの効果はあるらしい。これの実験をしてみたかった!
家に入って一分もしないうちに蚊に襲われた。痒い! よし来たかとカメラバッグの一番上に入れておいたポイズンリムーバーを取り出して20秒でセット。たぶんこのあたりだろうと刺し口の見当をつけて吸引開始! これを数回繰り返す。

ところがそんなことをしているうちに、二番手、三番手の蚊が腕にたかってくる。蚊を息で吹きはらうしかない。器具を持っている手は使えない。蚊のやつは二酸化炭素を感知してさらにに寄ってくる。無理だわ! 吸引器なげ捨てて、蚊取り線香ダブルでつけた。痒み止めを塗って一安心。もうそのあと、二度とこの吸引器の出番はなかった。したがって効果不明!

夕食は手巻き寿司。料理長・無宇さん。アジをさばいて、玉子焼き、干瓢煮、シイタケ煮、梅きゅうとつぎつぎに作ってくれる。団長と私はすし飯作りだけ…。室内気温25℃

叢雲に月が浮かんだ。満月に少し足りない。海は静かで波音も聞こえない。

浜へ行けば夜の水平線に大島が見えるかもしれない…などと思ったが誰も動こうとしない。夜飲みに突入した。1時半までの記憶はある…。
翌朝は裏山の堰を見にいきたかった。梅雨の雨で水量が増えて堰を乗り越えるほどになっているかもしれない。そんな光景はめったに見られない。山道を15分歩けばよい。5時起きすればと目論んだが半分はあきらめていた。
爆睡して目が覚めたら7時半。
料理長が果敢に朝飯のしたくをしてくれて、昨夜の残りものも使ってチラシ寿司とお吸い物!

朝飯を食べてから釣りにでかけるのは始めてだった。
この日の海は静かだった。波がない。こんな海に出会うのもめずらしい。ビーチホテル下の岩場へ。サビキでアジを狙うつもりだった。

ところがここでまた大失敗。えさのコマセを忘れた。出がけにクーラーボックスの脇に置いたのに忘れてしまった。炎天下をてくてく歩いて取りに戻る。
もうこれでやる気半減。おまけにリールの調子も悪かった。餌のイソメも買っていかなかったので、岩場で貝をつぶして餌にしたが、あたりすらない。
そうそうに撤収。

今回は荒れ地の藪に突入して少しでもダンチクの侵蝕をくいとめる仕事をしておきたかった。厚手のズボンに長袖、ほっかぶりして麦わら帽子、襟にタオルを巻いてゴム引きの手袋、ゴム長靴。完全装備だ。研ぎあげたナタ二丁、新品のカマ、竹切ノコギリをたずさえて出撃。日向に出した温度計は42℃!
竹とダンチクの塊にナタをぶち込み、カマでそぎ落す。脚立に乗って覆いかぶさる竹をなで斬りにする。刃物はすばらしい切れ味だった。が、ぬぐっても噴き出す汗で目が痛くなる。ワインの空き瓶で持っていった水が空になる。
ダンチクに覆われていたソテツだけは救出して、1時間半の戦闘終了。


↓ 切り込む前と後。藪というより山!
↓ 中央と左側のソテツを救出した

シャワーを浴びて全身着替え。コンビニ袋に入れてザックにつっこんだ汗ぐっしょりの衣類の重いこと…。

遅い昼飯(晩飯?)のパスタで腹ごしらえして、バス停まで5分のみちのり。ザックが肩にのしかかり、じわじわと疲労感がひろがる。
山岳部のときは小さいザックに薬や着替え、小物あれこれを入れるだけだったので何のことはなかったが、肩にずっしりくる大きなザックはもう背負えない。こんなのでもう山など歩けないとつくづく思った。肩ならしトレーニングが必要だ。藪刈り、草刈りに備えて一ヵ月以上毎日これを想定した柔軟体操をしていたので筋肉痛はでなかった。

館山駅で東京までのバス待ち、時間つぶしに居酒屋で一杯。窮屈な小上がりで苦しそうにしていた団長がお気の毒だった。
腰をいため、足の裏の具合も悪いのによくぞおつき合いくださいました。コロナの影響で通常運行をしていないバスのこまかい時刻をよく調べてくれました。
料理長の無宇さんが酒のつまみに作ってくれた大根の漬物甘酢あえ。七味をまぶして、今年食べたつまみで最高!と絶賛した。

大汗による疲労は翌日まで残ったが、完全装備で虫刺され、草棘やかぶれも一切なし。筋肉痛がでなかったことにも気をよくして、8月にまた藪刈りにいどむことにした。あのダンチクと竹の藪を1メートルずつでも後退させたい。
夕方になって地べたにかがむと、いっせいに蚊が寄ってくるのにはまいった。戦いは昼間にかぎる。
8月決戦の同志を求めたいが、無理かな…。あの藪に立ち向かう動画を撮ってほしいわ!