再び単独行(2020.5.23~5.24)
ひたすら草刈り

【23日】
前回の出動から間をおくこと18日。いま草刈りをしておかないと手に負えないことになるので、ふたたび単独出動した。
いつものカメラバッグを右肩から、食料と着替えのバッグを左肩から、たすきがけにしてさらにビールのコンビニ袋を手にさげて…。なんだか山下清みたいだな。
コロナ騒動でバス便が間引きされて東京駅発8時20分。道路は空いていて館山乗り換えで11時20分現地着。前日の予報では午前中に雨が残るとのことだったが晴天。まわりの森は新芽をのばして輝くような緑に包まれている。
大木の雄々しいたたたずまいにほれぼれする。縦横無尽に枝を伸ばす豪快な姿に讃嘆のおももちでカメラを向ける。

果樹は元気に育っているが、アロエがいまいち。むかしはアロエが塊になって生えていたのに、どうしたわけだろう。
乾いた庭にはいたるところオオバコが花径をのばして、ドクダミやそれに似た蔓草が蔓延している。前回に徹底して鎌をふるったヤエムグラはほぼ全滅していた。
たいして腹はへっていなかったが、パンとコーヒーで昼飯にした。5時起きの仕事をするようになって、朝はパンとコーヒーが定番になった。
室温21.5℃。座布団を並べて寝転がってまず戦闘前の大休止。ビールとタバコだ。あいかわらずキジの鳴き声が近くで聞こえる。家の前の藪から一直線に飛び立っていった。今日は近づかないから心配いらない。
オオバコは葉が地面にへばりついていて、庭には砕石が撒かれているので鎌を使うと刃がいたむ。小さなクワでえぐり取ることにした。ピン前でゴルフボールをたたくように、根元に刃を入れる。ちまちましたやり方だ。陽射しが強くてたちまち汗が出る。雲の動きが早く陽が陰ったときをみはからって仕事をつづけた。
庭の周辺の草刈りはしゃがんだままでバリバリ進む。ドクダミは十文字の白い花をつけて膝のあたりまで伸び上がっている。それにまじって可愛い白い三角の小さな花をつけたトキワツユクサ。左手でわしづかみにして右手の鎌でなで斬りにする。たちまち草の山ができる。もうマムシが出る時期なので要注意だ。


刈り込み中


やっとひと息

6時に作業終了。                          十分にセーブしながらやったつもりなのだが、あとで夜になってこたえた。
晩飯はカレー。カレーはともかく、食いもの作りはほんとに面倒だ。豚肉を持って行って、半分はカレーに使って残りを生姜焼きにしようと思っていたのに、生姜を忘れた。ただの焼肉になったがうまい。明日の分のビールも飲んでしまった…。
外は真っ暗。月も出ていない、新月だった。雲もないきらめく星空。北斗七星が真上にあがっていて、そのひしゃくの先にやたらと明るい星があった。星座表で調べてみるとうしかい座の一等星だった。アークトゥルス。すぐ忘れちゃうな。

布団に横になったが背と腰が疲れて寝つかれない。が、中山式快癒器で解消。いつの間にか眠りにおちて、、、

【24日】
なんと5時に目が覚めてしまった。釣りだ、このご時世なら岩場に先客もいない。と思ったが体が起き上がることを拒否。けっきょくぐずぐずと7時まで寝た。
朝はそうめんを茹でようと思っていたが、ミョウガを持ってきたのに生姜を忘れている。食うものは昨日の残りのカレーしかない。虎の子の最後のビールをあけておもむろに腰をあげた。8時半作業開始。
まずは果樹の手入れから。ブドウが縦横に蔓をのばして絡みつき、棚をつくってやりたいが大仕事になるのでほぐしただけでパス。ミカンは花の後にちいさな粒のような実をつけているが、まだみのるのは無理だろう。
去年の台風で傷み折れた枝がまだ落ちていて、庭の炉までひきずる。火をたく余裕もない。さいわい蚊はほとんどでなかった。

庭の正面の草刈りだけは終えて、玄関前の草刈りにとりかかった。休み休みのスローペースで。プロパンのボンベは雑草の中から刈りだしたが、井戸までは到達できない。体力温存しないと。


井戸の手前は刈り残し

気がかりだったビワは案の定で、葉はかなり落ちたままで実の数も多くはなかった。それでもいい具合に色づいているのを40個ばかり採ってきた。

1時半に作業終了。シャワーをあびて着替えて、さっぱりして昼寝。部屋においたビワのいい香りがただよう。
少しばかりの米を炊いて、梅干しと缶詰の食事。あとは夕方のバスをまつばかりだ。
サンダルで庭にでてぶらぶらと見歩く。土手のここにもう少し土を盛らなければとか、取り除かねばならない竹の束だとか、なぜかへこんでしまった入口の通路には土を入れてやらねばとか、、、手を入れたいところがつぎつぎに目につく。西の土手側や家の裏は手つかずのままだ。真夏になる前にもう少しきれいにしておきたい。まだまだ先は長いが、近隣の農家のようなたたずまいにもどせれば、いつだれが来ても快適にすごせる…。


まわりの水田も毎年減っていく。荒れ地ばかりが増えて…


帰ってきてから作ったビワジャム。