探険部で小屋に着いたのが夜中の1時半ごろ。
鍵を開けようとするとライトの光りの中にドアの壁をスーッと動くものがあった。アシダカグモだ。
いつもなら気にもとめないが、動きがおそい。よく見ると体の下に卵のうを抱えている。ライトを近づけても逃げない。
部屋に入ってテーブルを出し、缶ビールを開けて一休みしながら天井をながめると、ここにもいる。
これも卵のうを持っているようだった。ちかづいて見ると、触肢でがっちり卵のうを抱えている。
カメラスタンバイ。接写の撮り方がわからないので最短までカメラを近づける。
手ぶれをおそれながらシャッターをきった。
撮れた。
すでに孵化した子グモが左第2脚の関節のところと、右第2脚の先端にいるのが写った。
体の向きをかえたので、もう一枚。
すばらしく巨大な上顎も写せた。脚の斑紋から棘が生えているのもよくわかる。
右の第3脚でも卵のうを支えている。
ホットケーキのような卵のうだ。
風呂場をのぞくとここにもいた。
なんという勇姿。
卵のうには孵化した子グモがくっついている。はじめは模様かと思った。
拡大すると(↓)子グモが見えます。
徘徊性のクモ(網を張らないクモ)では日本最大。この時期に産卵する。
いい写真が撮れた。接写できればもっとよかったのだが…。
窓もぴったり閉め切っているのに、よく入ってくるものだ。
彼らはゴキブリを捕食する。人間にとってはありがたい味方なのだが、姿形で嫌われる。
私はいっこうにかまわないのだけど、この子たちが成長して部屋のなかあちこちに居ると、みんな嫌がるだろうな。
せめて殺さないでほしい。
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