【その42】

どしゃ降りの夜に千鳥足   mai   

映画、荒野の千鳥足、観てきました。

冒頭。オーストラリア、ヤバという町の立ち飲み酒場が凄く良くて、あのシーンだけでも一見の価値あり!
パーティー会場みたいにだだっ広い空間に、巨大なU字カウンター、中に店員が大勢いて、どんどんグラス並べてホースでじゃんじゃんビールをついでる。注文が先か出すのが先かという、店と客との見事な連携プレー!店内には、汗ばんで肩や背中がべたべたしてる男らがびっしり、全員ビール飲んでる。

ヤバは初めてか?と、隣のオヤジに声かけられる。まだ飲んでる最中なのに、ビール奢ってくれる。次々奢ってくれる。しまいにゃ巨大な1ドルステーキまで食べさせてくれる。
別の部屋では賭博大会。酔った勢いで大負けし、一文無しになる主人公。だがヤバはいい町だ。食うにも住むにも困らない。
とにかく至るところでビールを奢られる。泥酔して転がり込んだ家で目覚めれば、水はないからとビールを、これから狩りに行くから力をつけろとカンガルー肉をふるまわれる。

それで、泥酔男4人が車に乗り込みカンガルー狩りに出かける。うへぇ、カンガルーってこんな複雑な顔してたっけ?余りの残虐さに、祈るような気持ちで観ていたが、願いは叶わず、カンガルー的には悲しい結末。

あとは延々と酔っ払ってるだけの映画。ベヴィな二日酔いのような後味を残す。でもさ、死ぬほど飲んで大騒ぎした翌日は、ぐったりとした達成感もあったりするでしょ。そんな爽快な疲労感でした、私の場合は。

誰もがそそくさと帰路についてた台風の夜に観にいきました。
流石にお客さんは数えるほど。ところがそこで飲み仲間2名にバッタリ遭遇。飲兵衛の考える事なんか似たり寄ったりなんだ。