再 会  (函 館)

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あの日 函館
いつもの市電に乗って
なにげなく
運転手の顔を見た

兵隊にとられて
亡くなったと聞いていた
親友にそっくりで
「ハッ」とした

と、同時に
こちらを見た運転手が
「おい、伝弥じゃないか!」と
こちらの名を呼んだ

戦争が終わって
いくらかたったころのこと、
父が語った
小さな再会物語(ストーリー)。

「確かにちゃんと足があった、
幽霊じゃなかったよ!」

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