この地球の上で **チョムスキー**
yakko
新しい年が来た。でも心からおめでとう、という気になれないのは新たな戦争の準備が日々進められているからだ。
この前の1991年の湾岸戦争でイラクでは30万人(うちイラク市民は15万人)が死んだといわれ、19990 年に始まった対イラク経済制裁では、これまでに160万人が死亡したとイラクの国連代表は訴えている。しかしここには、アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾の影響によって、先天性の異常を持って生まれてすぐ死んでしまう赤ちゃんや45 億年という半減期(放射能が半分になる期間)を持つ劣化ウラン(放射能が劣るという意味ではなく、人間が核エネルギーを利用できないという意味で劣化と呼ばれるウラン238のこと)によってこれから先、癌や白血病にかかり、経済制裁によって薬不足の中なすすべもなく死んでいく子ども達は数に入っていない。
自分たちは大量の核・生物兵器・化学兵器を持ちながら、自分たちのいうことをきかない他の国を持っていそうだからと攻撃するのは、なんと一方的な言い分だろう。なんという一方的なやり方なんだろう。アメリカ国内の数百の新聞に配信された時事マンガに「査察団がイラクで何か見つけたら戦争だ!見つからなかったら隠しているに違いないから戦争だ!隠してない、というならウソだから戦争だ!ウソついてないと言うならウソだから戦争だ!・・このように選択の余地はいろいろ残されている。」と大統領が演説しているものがあるというのだから、アメリカ国内でも批判は高まっているのだろう。
<巨大な軍事力さえあれば世界を支配できる>なんてことがまかり通らないうちに、私たちはまだまだすることがあるように思う。
マサチューセッツ工科大学言語学教授ノーム・チョムスキー(74歳)は自国のなしていることへ事実に基づいた鋭い発言を続けている。彼の講演会とインタビューを記録した映画が昨年9月9日に出来上がった。知的で穏やかな中に力強さを感じさせられ、74分の話だけという内容に関わらずもっと聞きたいと思ってしまう作品だ。
同時に12月12日から24日までイラクを訪問した市民による調査団の報告会も企画した。是非今、耳を傾けてください。1月18日Mウィングにて13:00~アルジャジーラ制作「劣化ウラン弾の嵐」の上映会も行います。
「チョムスキー9・11-Power and Terror」
イラク国際市民調査団によるイラク最新報告会
2月2日(日)なんなん広場(南部公民館)3F
第1回上映 13:00 イラク最新報告会 14:30 第2回上映 15:30
上映協力費 当日1200円 前売・予約1000円 高校生・予備校生500円 中学生以下無料
問合せ・予約 0263-27-4020(村井) 090-8493-7293(山口)