術後に使われる薬と妊娠への影響

 乳がんの術前、術後に使われる薬剤はホルモン療法剤、化学療法剤が中心となりますが、いずれの薬剤を使った場合でも「絶対に妊娠できなくなる」というわけではないようです。
 私の周辺、または講演会などで聞いた術後に出産されたケースでは、タモキシフェン(ノルバデックス)、LH-RHアゴニスト(ゾラデックス、リュープリン)、シクロフォスファミド(エンドキサン)、メトトレキサート、フルオロウラシル(5-FU)、アドリアマイシン(アドリアシン)、エピルビシン(ファルモルビシン)→CMF療法・CEF療法・CAF療法などで組み合わせて使用、タキソールなどを使った後という話を聞いています。
 これらの薬を使っている間は卵巣に影響することから、生理の周期が乱れたり、生理が止まってしまったりすることがありますが、薬剤を中止した後に生理が戻ってくれば、卵巣の機能が復活して排卵も起こり妊娠可能な状態になります。しかし、まれに薬がきっかけで完全に閉経してしまうことがあります。これは薬剤投与の間にあらかじめ分かるものではないので、妊娠希望の場合は投薬を始める前に主治医と相談するのがよいのではないでしょうか?

 閉経前のホルモン療法で多く使われるLH-RHアゴニスト(ゾラデックス、リュープリン)は、卵巣からのエストロゲンの分泌そのものをストップしてしまうので、投与中はほぼ完全に生理がストップしてしまい、閉経状態になります。しかし、タモキシフェンのみの場合や、抗がん剤治療で不規則ながらも生理がある場合は、完全な閉経状態ではなく、排卵が起こっていることが考えられます。薬剤投与中は、薬剤が卵巣や卵子に影響していて、妊娠はのぞましいことではないのできちんと避妊した方がよい(ピル以外の方法で)と言われています。
 また、薬によって閉経状態になってしまった場合、再び排卵を引き起こす方法については、私も情報を得たことがないので書くことができません。乳腺外科および婦人科の医師に相談されてください。

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