正午の茶事


お茶事は食礼と茶の湯を組み合わせたものです。
朝食と食後のお茶が合わさって朝茶、または暁の茶事。
夕食とお茶で夕去りの茶事、または夜噺の茶事。昼食とお茶で正午の茶事です。
正午の茶事は催される事も多く、基本の茶事でもあり、またバリエーションも豊富です。

いつかご縁がありましたら、一緒に茶事を楽しみましょうね!




湯気もご馳走で





2014年7月2日・5日

年に一度、社中の稽古茶事をするようにしています。
今年は正午の茶事をしました。

昨年はパーツ毎に役割分担をしましたが、
今年は亭主に懐石から薄茶まで担当してもらいました。
今まで稽古茶事の回数を重ねて来ましたので、
待合での所作、外腰掛、席入りなど、客もだいぶ慣れています。
茶事はあがらずに振舞えるようになるまでに、やはり回数が必要ですね。

両日とも、円能斎好みの寒雲卓を使用しましたが、この棚は茶事にうってつけの棚だと感じました。
初座では中棚に薄器、勝手付柱に羽根を掛けて、香合は畳付きにします。
後座は水指の前に長緒茶入れ、薄茶の後では柄杓と蓋置を飾る事が出来ます。
寒雲卓は初座と後座で変化する、楽しい棚でした。

茶事初参加の方が「楽しくて、嬉しくて」と言ってくれたのですが、
私も初めての茶事の時に同じ事を感じました。

せっかく茶道を学んでいるのですから、
奥秘の稽古、茶事、茶会、初釜、七事式と
丸ごと茶道を楽しんで欲しいと願っています。

2014年3月29日

正午の茶事にお招き頂きました。
会場は大和市の公共施設ですが、台所も炭も使用できます。

正客さんとは10年前にネット茶人のオフ会でお会いして以来なのですが、
長い年月MLなどで繋がっています。

お互いの年月を確認して懐かしさがいっぱい。
亭主お持ち出しの立派なお具での茶事で、懐石はプロ。
亭主はとても人柄の良い方で、そのネットワークを映し出した茶事でした。

昔話も今の話にも花が咲いて、美味しく楽しい二刻でした。
お陰様で、遠方にお住まいの正客さんと再会する事が出来ました。
御相伴の声を掛けて頂いた事に感謝します。




2014年3月4日

正午の茶事にお招き頂きました。
初めて伺ったご自宅は湘南の風が爽やかに吹き抜けていました。

リビングが待合でした。毛氈の上には藁灰を使用した火鉢。
外腰掛に進むとそこにも藁灰を入れた手あぶり。
ご亭主の心使いに感服してしまいます。

本席には禅語の御軸、総霰釜。そして炭点前が始まりました。
海外旅行で求められた見立ての香合が素敵です。

お懐石は手作り。
懐石の器に工夫があって楽しい。そしてとても美味しい。

煮物椀は金目鯛の蕪蒸し。
器までお洒落なグラタン皿に入れていました。
干菓子は干し柿。少し温めて食べやすい工夫がしてありました。
主菓子も干菓子も手作りだそうです。

若輩ですが、正客の指名でしたので御受けしました。
とても楽しい二刻でした。





2014年3月2日

1月にモロッコ旅行で求めた見立ての道具を使用して
気の置けない茶友との一座建立を企画しました。

待合には世界遺産アイト・ベン・ハッドゥで求めたあぶり出し風景画。
日本は日の出ずる国、モロッコは日の沈む国です。
長い距離の旅でした。点前座には旅箪笥。

彼の地のレストランやホテルでは、ヤシの葉で編んだ
優しい雰囲気の籠にパンを入れていました。炭斗はパン籠を使用。

紙釜式はモロッコの新聞です。
アラビア語は右から左に横書きで文字を書いていくのですが、
右から左に縦書きで文章を書く日本同様、新聞が右綴じになっていました。
右綴じが嬉しくて、新聞を1部購入しましたが、
眺めているうちに暦手の釜敷に見えてきました。

いつも懐石料理はプロに頼んでいるのですが、
今回は久しぶりに台所に立って、水屋と亭主を兼ねました。
久々の水屋兼亭主です。
年齢も茶事もある程度重ねていますので、
疲労の想像はできるのですが、どうにかスムーズに。
疲れよりも喜びの方が多かった茶事でした。
預け鉢に使用するモロッコインゲンを探しましたが、見つからず。
通常のインゲンを胡麻和えにしました。

後入りの合図は「ダルブーカ」という打楽器。
当然ながら、菓子器や茶碗は彼の地で求めたもの。
加えて、本席の火入れにはサハラ砂漠の砂を入れました。

冗談の茶事を快く楽しんで下さるお客様をお迎えして、
ベルベル族の気分で、楽しい二刻を過ごしました。
さて、次回は何茶事になるでしょう?




2013年11月10日

社中は違えども、共に茶事の修練をした方から、
茶事のお招きを頂きました。
高名な師匠について学んだ方です。
その方の師匠は現代の道具を茶席に取り入れた方で、
施茶釜などを通して私もいろいろ、学ばせて頂きました。

待合には師匠の筆になる色紙。
文筆家だった師匠ならではの、心のこもった言葉。
色紙を拝見して、私まで胸が熱くなりました。

こちらの師匠は多くのものをお弟子さん達に残されました。
茶道の教え、形としての色紙、御亭主の茶席名。

そしてこの日の御亭主は師匠の教えの枠を破って、
とても立派に成長されていました。

茶道で後の世に残せるものがある方は幸です。
受け止めることの出来るお弟子さんも幸せですね。





2012年5月3日

一座建立の魅力に惹かれて、不定期に釜を掛けています。
今回は自宅での初風炉の茶事です。
正午席入り。お客様は約束通り全員、待合にお越し下さいました。

釜は濡釜にしてお迎えしました。風炉の茶事は懐石から。
例年なら、懐石の間に下火が消えてしまわないか心配しますが、今年は少しだけ進歩しました。
灰型で下火の持ちが違う事を発見したのです。
それでも用心のため4炭を入れておきました。

裏千家では、初風炉は土風炉にて。
お気に入りの雲華風炉に雲龍釜を乗せました。
5月の趣向はさまざまで、鯉桶、烏帽子棚などがあります。
亭主としては楽しみながらどれを使用するか考えましたが、仙叟好みの桑小卓に決めました。

有り難い事に、今年は初孫の初節句でした。
淡々斉が初孫初節句に好まれた鯉香合で,、お客様に共に祝って頂きました。

お客様は若くても茶事巧者で、褒め上手。かえって亭主の私がもてなされました。
そして早速に返礼の茶事にお招き頂きました。
かえって御若い方の方が、茶の湯の真の姿にストンと辿り着くのですね。
6月の立礼の茶事が楽しみです。






2012年4月8日

京都の郊外が、今回の茶事の会場でした。
不思議な御縁なのですが、
こちらの茶事処は祖先の住まいしていた家なのです。

重要文化財である洋間が待合でした。
露地の横には植冶の庭が広がります。
外腰掛けには青々とした棕櫚箒。
本席の掛物は美しい料紙に書かれた吉野の和歌。遠州直筆です。
吉野にちなみ、ご亭主の吉野の謡から始まりました。
朗々とした謡が茶室に響きます。
その後、立派な炭道具にて、初炭。

懐石の器も見事でした。向付けは南京更紗。
主菓子は田楽箱にて花見団子を。後座は続薄茶にて。
後座の道具も素晴らしく、宗旦の時代の道具を贅沢に使用していました。

よく、茶事は得難い一期一会と申しますが、
このような御もてなしを頂いて、茶人冥利に尽きる1日でございました。
ご亭主に深く感謝申し上げます。



2012年4月7日

以前から、機会があれば、
都の茶事に参加してみたいと願っていました。
翌日に京都郊外での正客としての茶事を控え、
正客の重責の役に立てばとの気持ちで
御所の近くの茶事処での茶事に参加致しました。
http://kodo-kan.com/tea.htm
こちらの茶事は日時かあえば何方でも参加出来ます。

お花見の趣向にて。さすが京都、待合も雅でした。
広い露地は石が美しく配置されていました。

こちらの持ち主は上七軒の和菓子店の御主人だそうで、
自ら、由来や都のあれこれについて説明をして下さいました。
全体に雅な道具組で、勉強になりました。
機会があれば京以外の地域の茶事も体験してみたいと感じました。


2011年11月24日

少し遠出の茶事で、熱海の奥座敷までお伺いしました。
ご亭主はいつもの稽古仲間で、露地も茶室もたいそう立派でした。
ご亭主のお人柄で、立派なお道具を使用しながらも、
少しも気が張らない御もてなしでしたので、
とても楽しく二刻を過ごしました。お稽古仲間に感謝です。



2010年9月19日

京都の一流料亭でのお茶事に、今年もお招き頂きました。
今年の会場は美濃吉本店竹茂楼でした。
御亭主が「まるで森林浴をしているような味」と惚れ込んだお店なんだそうです。

当日、御亭主は
お客様1人1人に丁寧に挨拶をして迎えて下さいました。
その後、当日の趣向の謡を披露して下さいました。

広間で懐石。
向付、汁、共に素晴らしいお味でした。
その後、露地を通って
60年前に真如堂から移築したという4畳半茶室霞庵へ。
材がとても美しい茶室でした。
後入りの鳴り物は趣向の鼓。
年に一度の逢瀬を堪能しました。


2010年6月27日

今回の茶事は還暦自祝の茶事で、都合により懐石の前に濃茶を振舞う
時外れの茶事でいたしました。
通常、風炉の茶事は懐石→初炭→中立→濃茶→後炭→薄茶の順に進行しますが、
初炭→濃茶→懐石→中立→薄茶の順で。

お客様は長年のネット仲間で気心の知れた方達です。
初炭の後、主菓子を召し上がって頂いている間に、
お断りして客前で濃茶の準備をいたしました。
懐石の後、中立ち。
初入りの時はあいにくの雨でしたが、中立ちの頃は爽やかに晴れました。



後入りは小間に。
逆勝手で薄茶を差し上げました。
初めて時外れの茶事をしましたが、心の通い合っているお客様でしたので、
スムーズに進行することが出来ました。
還暦を迎えるまで恙なく暮らすことが出来た事に感謝して
これからしばらくは
お世話になった方達をお迎えして自祝の茶事をしたいと思っています。




2009年8月17日

心洗われる正午のお茶事にお招き頂きました。
おもてなしのひとつひとつに
ご亭主の数寄心が込められていました。
なんというすがすがしさ!まっすぐさ!
数寄で求められた御道具類はどれもご立派で「らしく」
茶事の原点を学ばせて頂きました。



茶道を学び続けている年月の間に
心がくじけそうになる事がありますが
まだお若いご亭主の茶道に向うお姿に
それらの全てを清めて頂いた心地です。
得がたい一期一会でございました。

2009年7月12日

懐かしい方から御茶事のお誘いを頂き
京都まで伺いました。
ご亭主にお目に掛るのは10年振りです。

10時半に会場の下鴨茶寮着。
待合には懐かしい顔が他にも(^^)
迎え付けを受けて席入り。 下鴨茶寮の露地は
加茂川沿いの長い敷地を上手に活かしていました。



懐石料理はさすが下鴨茶寮、お見事でした。
茶事当日は正客様のお祝いの日で、おめでたく、美味しく!
懐石のBGMは隣席からの祇園小唄。
う~ん京都どすなぁ~。



懐石の後は小間に動座して
道庵囲いの3畳席で濃茶を頂きました。
亭主御用意の抹茶は小山園の天寿(@@)
薄茶は先ほどの広間席で祇園祭の趣向で。

10年振りの茶友の姿は眩しく感じます。
至福の二刻でございました。


2009年2月22日

袱紗捌きから指導をした方達が
無事、行台子の許状を頂戴しました。
ご縁があって、教室にお越し下さって
お稽古を通して年月を共に歩む事が出来たという事は
師弟共に有難い事ですね。
ぜひ、お祝いをしたいと(^^)お茶事を企画しました。

当日は正午の茶事の手順で。
竹台子で初炭、懐石、中立ちの後、濃茶は行の行台子の点前で。
その後、後炭、薄茶をして一会を無事終えました。
また一つの節目を、
師弟共に迎える事が出来ました。感謝。

後日、思いがけず
出席者全員からお礼の手紙を頂戴しました。
こちらも感謝。



2008年7月6日

今まで茶道教室に
熱心にお稽古に来て下さっていた方が
海外に移住する事になりました。
茶道が大好きという
アメリカ人のご主人との
新生活の後押しになるよう願って
社中でお別れの茶事を企画しました。
その方を正客にお迎えして
東、半東も共に初めての亭主役です。



当日は幸いお天気に恵まれ
懐石、初炭、中立、重茶碗、薄茶と
席は順調に進行いたしました。
普段のお稽古を思い出して頂けるよう
道具を工夫し
懐石は1品持ち寄りにしました。

教室を運営していますと
出会いがあり別れもあります。
そして、御指導させて頂く事と同じくらい
学ばせて頂く事が多く
この出会いに感謝しつつ
いつの日かの再会を願いました。

2008年1月13日

自宅稽古場で初釜の茶事をしました。
年末に稽古場を少しだけ広くしましたので
社中への新席のお披露目を兼ねました。
床には結び柳、炭台に奉書での初炭です。
懐石はこの日のために心を込めました。

とても寒い日でしたが、
中立ちは外腰掛けまで。
銅鑼で後入りの合図の後
続薄茶をいたしました。

茶事は滞りなく進み
お稽古を積み重ねて来た
社中の力を感じることが出来ました。

今回は初釜の新席披露ということで
亭主をいたしましたが、
初釜の亭主のお役も
少しずつ社中に引きついで行く予定です。

これからも社中全員で
お茶を楽しみながら
精進していきたいと思っています。




2005年11月27日

巻紙で茶事のお招きを頂きました。
席主は、お茶がご縁で結ばれたご夫妻です。
結婚披露宴でのお目文字に始まり、今までも、
節目節目の嬉しいご縁を頂いて参りました。

この度は、新築のご自宅に茶室を造られたとの嬉しい便りを頂き、
その新席披露の茶事に、正客としてのお招きです。

木の香も清々しい茶室に席入りをさせて頂きましたが、
床には、今日の日のために選んで下さったのでしょう、
かつての御茶事の会のテーマが掛けられていました。
そこにはご亭主の真心がありました。
その軸を拝見して、胸が一杯になりました。

今まで歩んできたお茶の道で、数々の名花と出会いましたが、
ご夫妻のお姿は、まるで大輪の花のようでした。


2005年9月26日

正午の茶事のお誘いをいただきました。
ご自宅マンションでの茶事だそうです。

リビングが待合いでした。
リビングからは清潔なお住まいの様子が伝わって参ります。
広いバルコニーに設えた外腰掛けに迎えつけを頂いて
本席に進みました。

本席では楽しく、和気藹々と過ごしました。
懐石料理はどれも美味しく
さすが!上品でセンスの良い懐石道具でした。

後座では、美味しい濃茶を頂きました。
立派な道具を使用されながらも、
驕らない人柄と、日頃の鍛錬を深く感じました。

嫁いたお嬢様が水屋兼半東として、お母様をサポートしていました。
子供達を手塩にかけて育て、
ゆとりの時間を作ってお茶をして、重ねて来た月日。
どこかに家族の年月を重ねて感じられるお茶事が、私は大好きです。

2005年1月10日

自宅稽古場で引次の茶事を致しました。
後見の先生を正客にお迎えして
正午の茶事の手順に則って執り行いました。

奥秘の点前になりますので社中の資格者が対象です。
時期は違えども、御縁があって師弟共に裏千家に入門し
平点前のお稽古を積み、その後、相伝の点前を学び
本日その一部をお伝えすることが出来ました。

後見を引き受けて下さる先輩に恵まれ
後に続く人に奥秘の点前をお伝え出来る、
大変嬉しい事だと実感しています。

いずれ社中の全員が奥秘の点前を学ぶところまで、
歩みは遅くとも、一所懸命のご指導を続けていきたいと思います。



2004年6月30日

正午の茶事のお招きを頂きました。
梅雨時とはいえ、茶室に向かう道中はあいにくの雷雨で、
稲光のする中、茶室に到着しました。

雷雨の日の茶事には特別な思いがあります。
利休さんが自刃なさった日には雷鳴が轟いたそうです。
そのためか、宗家伝承の日には必ず嵐になるといわれています。
雷雨の日の茶事は、利休さんが見守って下さっている、
と、私は思うようにしています。

雨に濡れた露地を眺めながら、軒伝いに席入りをすると、
点前座には台子が据えられていて、資格者だけが拝見出来る
奥秘の点前でもてなして頂きました。


熟練したご亭主の所作に感服すると共に、
利休以来連綿と続く修行の道、
その道をいま学ばせて頂いていることへの感謝を新たに致しました。






2004年4月29日

茶事処をお借りして、正午の稽古茶事をしました。
この茶事は、私が社中を持って初めて、指導者の立場で迎えた茶事です。
社中のほとんどが茶事初体験でしたので、
まずは茶事の体験会を、と、席中での所作を中心にご指導をしました。

皆、少しだけ緊張した面もちで待合いに集合。
外腰掛けで露地の風情を楽しみ、蹲いを使って席入り。
濡れ釜の水が、初炭、懐石と進むにつれてだんだん湯となり、中立ち。
濃茶の後、火勢が落ちて、炭を継ぎ足し、薄茶を楽しむ。
あわただしい日常生活から切り離され、ここにだけ存在する特別の時間、
その二刻の時の流れを、皆は感じて受けとめてくれたでしょうか。

一人一人が、その人らしい茶事が出来るところまで、
どれだけの距離があるかはかり知れませんが、
共に最初の一歩を踏み出すことが出来ました。


2003年12月24日

今年も年の瀬を迎えました。
師走の茶事は一年の節目の茶事です。
なにかとあわただしく、気ぜわしいこの時期に、
心を鎮めて、お世話になった方々を自宅にお招きしました。

正客さまは裏千家の茶道を学んで以来、
ずっと先輩として慕ってきた方です。
これまで、なにかと御心に掛けて下さり、導いて頂きました。
思えば、入門以来、茶道の先輩に恵まれて
月日を重ねて来ることが出来ました。大変感謝しています。

光陰矢のごとしと言いますが、
この春、ささやかながら自宅教室をスタートして
かつての先輩のように、私も、
情熱をかけて、後進の育成に当たって来ました。
この節目の年の瀬にこそと、
社中が出来たことの御報告をさせて頂きました。

導いて知る茶道の素晴らしさ、
いつか、また、主客の立場を替えての
巡り合わせがあらんと願いつつ。。。


2002年8月11日

真夏の茶事は日中の暑さを避けて、
早朝や夕方に催されることが多いのですが、
それぞれの趣向で、あえて正午の茶事にする場合があるようです。
茶室に涼を呼んだ爽やかな

正午の茶事のご報告を致します。

会場はお台場のホテル内の茶室、
ガラス作家を迎える海辺の茶事というご趣向でした。
正客さんは若手のガラス作家さんです。

天地の間に広がる波しぶき、白い砂浜で
貝殻を拾う孫娘をやさしく見守る翁と媼。
そんなイメージが茶室に広がります。

清らかな水面を思わせる青白磁の茶碗で濃茶を頂きました。
正客様製作の茶碗を囲んでの道具談義の楽しさ!
炎熱の夏の日々をしばし忘れるひとときでした。

まだお若いご亭主の茶道に向かう姿勢、
まっすぐさがすがすがしく心に残りました。

またひとつ、得難い茶事に出会う事が出来ました。



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