NTTのフレッツシリーズ
を98シリーズで活用できるものか検証してみました。
とある田舎に住んでいる私の地域も、*DSLの普及が進んできました。
しかしながら、現在の高速回線上でロースペックな98シリーズは、そのスピードを生かしきれないと言う人がいます。
本当にそうなのでしょうか?
我が家で常に稼働しているマシンの内、LANアダプタの違う3台でスピードテストをやってみました。
実験環境は
NTTのフレッツADSL
、
MTU&RWIN
の値は各OSごとに最適化してあります。
(注)
※ MTU
(Max Transfer Unit)=イーサネットのバケット長の最大値
フレッツADSLの場合は最大値1500からヘッダサイズを引いた1454バイトが最適値
※ RWIN
(Recieve Windows Size)=受信バッファのサイズ
1.5Mbpsサービスなら
「MTUの値から40バイトを引いた値」×
12倍前後
、8Mbpsサービスなら
「MTUの値から40バイトを引いた値」×
40倍前後
が最適とされています。
1.5Mプラン
計測サイトhttp://www.speed.on.arena.ne.jp/
Ct16
V200M7
(流星)
V200M7
(青札)
CPU
K6III333MHz
K6III+550@600MHz
K6III+450@600MHz
Memory
128MB
128MB
128MB
OS
Windows95
Windows98
Windows2000
LANアダプタ
MELCO
LGY-PCI-TR
MELCO
LGY-98
MELCO
LUA-TX
インターフェース
PCI
Cバス
USB
推定最大スループット
1回目計測
1.19Mbps(148kB/s)
1.22Mbps(153kB/s)
1.26Mbps(158kB/s)
2回目計測
1.23Mbps(154kB/s)
1.24Mbps(155kB/s)
1.14Mbps(143kB/s)
3回目計測
1.19Mbps(149kB/s)
1.28Mbps(160kB/s)
1.27Mbps(158kB/s)
4回目計測
1.19Mbps(149kB/s)
1.27Mbps(159kB/s)
1.26Mbps(158kB/s)
5回目計測
1.24Mbps(154kB/s)
1.28Mbps(160kB/s)
1.26Mbps(157kB/s)
結果として、Ct16が微妙に遅いみたいですが、1.5Mbpsサービスに関してはLANアダプタにあまり左右されないと言っていいでしょう。
マシンパワーは、我が家のマシンで十分と言ったところでしょうか?
続いて開通したばかりの8Mサービスをテストしてみましょう。
8Mプラン
計測サイトhttp://www.speed.on.arena.ne.jp/
Ct16
V200M7
(流星)
V200M7
(青札)
CPU
K6III333MHz
K6III+550@600MHz
K6III+450@600MHz
Memory
128MB
128MB
128MB
OS
Windows95
Windows98
Windows2000
LANアダプタ
MELCO
LGY-PCI-TR
MELCO
LGY-98
MELCO
LUA-TX
インターフェース
PCI
Cバス
USB
推定最大スループット
1回目計測
2.23Mbps(279kB/s)
3.57Mbps(447kB/s)
3.45Mbps(431kB/s)
2回目計測
2.45Mbps(306kB/s)
3.52Mbps(439kB/s)
3.48Mbps(435kB/s)
3回目計測
2.32Mbps(290kB/s)
3.38Mbps(423kB/s)
3.45Mbps(431kB/s)
4回目計測
2.24Mbps(280kB/s)
3.54Mbps(442kB/s)
3.56Mbps(444kB/s)
5回目計測
2.51Mbps(314kB/s)
3.49Mbps(436kB/s)
3.45Mbps(431kB/s)
結果として、残念ながらADSL8MサービスにCt16では力不足といったところです?
しかしながら平均2.35Mbps出ていますので、収容局から距離がある場合は問題ないですね。
続いて自作機で計測してみます。
PC/AT互換機
CPU
PentiumIII 1GHz
Memory
512MB
OS
Windows2000
LANアダプタ
MELCO
LGY-PCI-TXC
インターフェース
PCI
推定最大スループット
1回目計測
3.51Mbps(439kB/s)
2回目計測
3.47Mbps(433kB/s)
3回目計測
3.46Mbps(433kB/s)
4回目計測
3.48Mbps(435kB/s)
5回目計測
3.46Mbps(432kB/s)
総合結果
上記の結果から、ある程度のパワーアップをした98シリーズでは、LANインターフェースは何であろうと速度的には変わらないといえます。
自作機と比較しても、ある程度収容局から距離がある場合は
(我が家は直線距離で1km)
ADSL8Mサービスを使用するマシンは98シリーズで十分です。
いずれにせよ、
”高速回線上でロースペックな98シリーズは、そのスピードを生かしきれない”
は、少なくとも我が家の環境では
無い
と言う事がわかっただけでも良かったです。
続いてBフレッツ(FTTH)をテストしてみましょう。
Ct16は、LANアダプタを10BASEの物から100BASEの物に交換しました。
測定に先立って、すべてのマシンでRWINの値を65535に設定しました。
NTT西日本ファミリー100
計測サイトhttp://www.bspeedtest.jp/
Ct16
V200M7
(流星)
V200M7
(青札)
RvII26
CPU
K6III333MHz
K6III+550@600MHz
K6III+450@600MHz
PentiumIII1.1GHz@733MHzDUAL
Memory
128MB
128MB
128MB
768MB
OS
Windows95
Windows98
Windows2000
Windows2000sp4
LANアダプタ
MELCO
LGY-PCI-TXD
MELCO
LGY-98
MELCO
LUA-TX
本体内蔵(intel8255x)
伝送速度
10BASE-T/100BASE-TX
10BASE-T
10BASE-T/100BASE-TX
10BASE-T/100BASE-TX
インターフェース
PCI
Cバス
USB
オンボード
推定最大スループット
1回目計測
12Mbps
4.2Mbps
5.2Mbps
16Mbps
2回目計測
11.6Mbps
4.2Mbps
5.1Mbps
16Mbps
3回目計測
11.4Mbps
4.2Mbps
4.9Mbps
16Mbps
4回目計測
11.4Mbps
4.1Mbps
5.2Mbps
16Mbps
5回目計測
10.7Mbps
4.0Mbps
5.2Mbps
16Mbps
あれ?高速光通信にしては遅い結果ですね...
これはいろいろ調べているうちに、ネットの混雑が原因とわかりました。
それならば、NTT西日本地域IP網内での測定をしてみましょう。
これはネットを介さない状態で測定出来ますので、本当の回線スピードが測定出来ます。
計測サイトhttp://10.56.200.106/(広島県専用)
Ct16
V200M7
(流星)
V200M7
(青札)
RvII26
推定最大スループット
1回目計測
46.73Mbps
6.487Mbps
5.196Mbps
51.60Mbps
2回目計測
44.47Mbps
6.097Mbps
5.362Mbps
51.59Mbps
3回目計測
44.27Mbps
6.462Mbps
5.153Mbps
52.43Mbps
4回目計測
44.72Mbps
6.158Mbps
5.328Mbps
51.18Mbps
5回目計測
45.17Mbps
6.394Mbps
5.283Mbps
52.01Mbps
結果として、インターフェースがCバスやUSB1.1では通信速度が5〜6Mbps辺りで頭打ちとなってしまっていますので、これからADSLモアやBフレッツを導入予定のお方はPCIバスのLANアダプタ(100BASE-TX対応)を購入されることをお勧めします。
今回は残念ながらUSB2.0の検証が出来ませんでしたが、USB2.0対応の100BASE-LANアダプタを使用してそこそこ速度が出るのであれば、PCIスロットが少ない98シリーズでは有効な手段かもしれません。