岡崎倫典の輝く大地 ライブレポート 11月30日 大阪バナナホール |
バナナホール直売の整理ナンバー1と2のチケットを携えホール前にいると、そこそこの人数が集まってきた。
この日はギターを自分でも引くというS君を連れてのライブである。ギターの名手と言われるギタリストはたくさんいるし、岡崎倫典よりも高い評価を得ている人もいるだろう。だが、僕は岡崎倫典が好きだし、なんとしても彼に聴かせてやりたかった。
たった1本のアコースティックギターで、ベース、メロディー、伴奏と同時にこなし、目を閉じていると一人で演奏しているとは思えないこの岡崎ワールドは、ライブでないと味わえない。レコーディングの時は他の楽器がサポートすることも多いし、なにしろ小さなスピーカーでは味わえないのだ。
ファンクラブ優先予約で入場したのはおそらく3人。続いてバナナ直売チケットの入場で僕たち二人。そのあと、プレイガイド、当日と続き、100人弱の入場だったと思う。
僕とS君は4人用のテーブル席を二人で使っていたがこんできたので詰めることにする。そこへやってきたのがおばさん二人。
最前列でも中央でもなかったけれど、障害物が無くまっすぐギターさばきが見れる位置をキープしているので、おばさん達はラッキーだっただろう。話をしていると、9月に行われた「南こうせつ・沢田聖子・岡崎倫典」のチャペルコンサートスペシャル(新富良野プリンスホテル)に行っており倫典さんの音色に魅せられて大阪公演にやってきたとのことだった。
バナナホールでは飲食物の販売があるので持ち込みなどはダメなはずだが、そこはおばさんパワーで色々持ってきている。お裾分けに預かりながら開演を待った。
1.Scandinabia
2.影丸と14匹の子猫たち
3.City of Tokyo
この3曲は岡崎倫典氏にとって15年選手の曲。デモテープを創って持ち込んだという。当時はまだタイトルも付いておらず、先輩ギタリストのステージでやらせてもらったときは「Scandinavia」が「御堂筋の月」だったとか。
僕はこの中では「影丸..」が好き。NHKの音楽番組でギターがテーマになったとき倫典さんが講師で、番組の最後に講義内容とは関係なく自分の曲を披露したのだが、その時の曲がこれだった。
4.Europa Nocturne
5.Eros
6.春からの招待状
10年選手の3曲を演奏。「春からの招待状」は、前回の公演の時に、アンコールでリクエストを受け付けてやった曲。しばらくやっていなかったということで指がよく動かず、今回再挑戦。「こんな難しい曲、どうやって弾いていたんだろう」と考えながら、自分のCDから耳コピーをしたとか。
確かにベストの出来ではなかったようだが、会場からの「イマイチ」の声が飛び、「以後はCDでお楽しみ下さい」と倫典さんは応じた。しかし、「イマイチ」なんて言わなくてもいいじゃないかと思う。
7.アンジー(サイモンとガーファンクル)
8.映画「第3の男」のテーマ
9.ラブミーテンダー(エルビスプレスリー)
10.上を向いて歩こう(坂本九)
11.クローストゥーユー(カーペンターズ)
カバー曲が5曲続いた。それぞれ30年代から70年代の代表曲を選んだとのこと。どの曲だったか忘れたけれど、ギターを志す者がその曲に挑戦し、出来た者は「ギタリスト」になり、マスターできなかった者が「シンガーソングライター」になった。「どちらがよかったかわかりませんけどね」
「上を向いて歩こう」は、世界を席巻した日本の最初で最後の(今のところ)楽曲だと言って紹介。確かに誇れる曲である。現在日本が世界を席巻してるのはポケモンですね。いえ、こんなこと倫典さんは言われてませんが。
12.新曲(タイトル無し)
13.トトラの島
タイトルがまだついていませんがと、新曲を披露。「トトラの島」は約半年前の公演で新曲として演奏したもので、まだCDには収録されていない。
14.?
15.花田植え
16.Still Life
17.大地の輝き
18.目覚めの時
14曲目、MCでは「ムービング」ときこえた気がしたけれど、「Dawing」だったかも知れず、申し訳ない。
ここでは5年選手の曲ということでやったけれど、全てがCDに収録されているわけではない。
また、「同じ事務所だから」ということで、数日後にここバナナホールで行われる聖子ちゃんのライブ告知もありました。
アンコール1
19.麻衣
20.Lover’s Effect
21.新曲(タイトル無し)
アンコールでは「懲りずにリクエストを受け付けます」に、会場からいくつかの声が飛ぶ。ちなみに「麻衣」は僕のリクエストだ。代表曲のひとつなのに、今回選曲されていなかった。他に「ベイサイドリゾート」や「ピュアーラブ」などと叫ぼうとしたけれど、先に2曲目をリクエストした他のお客さんが「あなた、さっき違う曲を言ってたじゃないの?」と倫典さんに突っ込まれていたのでやめた。
「ラバーズエフェクト」もリクエストによるもの。
そして、アンコール3曲目は「リクエストを頂いていますが、新曲をさせて下さい」と、譜面台がセットされた。出来たばかりの曲だとのこと。多分自分のライブで譜面を見ながらするのは初めてですの挨拶があって、楽曲が披露される。
タイトルの無いのが残念だが、かなり耳障りが良く透明感と牧歌的な雰囲気を持つ素敵な曲だ。これは是非CDに収録して欲しい。
アンコール2
22.碧のファンタジー
「リクエストを頂いてましたので」と、ダブルアンコールは「碧のファンタジー」だった。いずれも代表曲で、これらが選曲されていなかったのは、リクエストでこのような曲をファンが出してくるだろうとの誘導だったのではないか、などとひそかに思ったりしている。
次回は是非、倫典さんの予想を裏切る曲をリクエストしよう。「ピュアーラブ」あたりがいいのではないかと思っている。