ノルウェージャンフォレストキャットのスタンダード

TICA および CFAは共にアメリカに本部を置く猫団体ですが、日本のキャットショーはほとんどこのいずれかに所属するキャットクラブによって行われています。
近年、アメリカにも多くのヨーロッパラインが輸入されているようですが、日本も2004年に新しい検疫制度が施行されて以来その影響でしょうか、ヨーロッパの新しいラインが続々輸入されています。
TICAは2002年の新シーズンからヨーロッパ最大の団体 FIFeの NFC STANDARD を一部取り入れ、TICA STANDARDを改訂しました。近年TICAジャッジをご勇退された、日本ではお馴染みのNFC Breeder、Mis. Patti Andrewsが来日してブリードセミナーを開催した折、とても印象的な言葉を残されていきました。

「NFCにはアメリカのNFC、ヨーロッパのNFC、日本のNFCがあるわけではない。
TICAもCFAもFIFeも然り。NFCは世界にただ一つのNFCという猫種である。」

NORWEGIAN FOREST CAT STANDARD

TICA CFA FIFe

頭部:形は逆三角形で、顎と両耳の外側の付け根の三点が、同じ長さの辺で結ばれている。鼻の側面は、額のトップから鼻の先端までが同じ長さで、ブレイクはない。マズルは頭部の逆三角形の線をたどるようについており、ピンチがあったり断続的であってはいけない。頭部の前面は平らで、下顎はがっしりしている。

:耳は中位から大きめで、先端はわずかに丸みを帯びている。耳の外側の線画頭部から下顎にかけての線と繋がるようについており、前に傾いて、聞き耳を立てているようである。リンクスティップは好ましいが、なくても欠点とはみなされない。飾り毛は耳の外側に伸びている。

:中位の大きさで、アーモンド型。やや吊り上がっており、目尻は目頭よりわずかに高い位置にある。両目の間隔は中位。

ボディ:中位の長さでがっしりしており、骨格もしっかりしている。胸部は肉付きが良く、胴もかなり太いが、太ってはいない。腹部はかなり深い。首は筋肉質で、中位の長さ。この猫はおよそ5歳になるまで完全に成熟しないので、それを考慮しなければならない。

脚と足:脚の長さは中位から長めで、ボディとつりあっている。後脚は前脚より長く、臀部が肩より高い。大腿部はたくましく筋肉がついており、脚全体が骨太である。後方から見ると、脚はまっすぐに見える。足は大きく丸く、たっぷりとタフトがある。

:長くてふさふさしている。尾の長さはボディの長さと同じ。

被毛:被毛はダブルコート。ウールのような手触りで、重みと深みを感じさせるアンダーコートを、防水性の長いガードヘアーが覆っている。ガードヘアーは背中から伸びて、両サイドに流れ落ちている。長さは不均等で、肩の上では短く、後ろに行くに従い徐々に長くなって、ブリッチに達するとふさふさしている。手触りは荒い。
首の周りの被毛は3つの部分に分けられる。首の後ろの短い部分、両側面のマトン・チョップ、そして前面のふさふさしたよだれかけの部分である。季節による被毛の変化は認められる。夏には被毛は全体的に短くなる上に、マトン・チョップもよだれかけもなくなってしまう。尾と耳の飾り毛およびトウタフトからのみ、長毛種だとわかる状態となる。この猫は寒冷湿潤な気候の下で自然に進化したものである故、コートのタイプと質が最も重要視され、カラーやパターンはその次である。

コンディションと容姿:油断のない表情をしており、健康的で力強く、筋肉質でバランスのとれた体型をしている。雄は大きく堂々としており、比べて雌はかなり小さいこともある。この雌雄間の大きさの差は認められる。骨格は頑丈で筋肉の張りは良い。太っていたりやつれていたりしてはいけない。被毛の状態が完全な成猫は、全体的に正方形に見える。

成長に伴う変化:NFCは生後6ヶ月〜1年の間に目の形が丸く見えるような時期がある。生後、雄の頭部は長くなっていき、満1歳になると幅が広がり始める。1歳になる以前、ボディの正方形の形を失い、長く見える時期がある。

許可:ボタン、スポット、ロケットは全てのカラーで認められる。雄と雌の大きさの差は認められる。

減点:足が短すぎたり長過ぎたりしてボディとつりあいがとれていないもの。コビー・タイプのボディ。極端に長いボディ。ノーズブレイク。丸い頭部、または四角い頭部。小さな耳。短い尾。繊細な骨格。



TICAのNFC STANDARDSは2002年までに若干の見直しが採択され、'02年の新シーズンから新しくなっています。特に配点が大きく変わりました。ここでは以前の1992年版を掲載しています。
→New Standards

全般:NFCは目立ったダブルコートと簡単にわかるボディーの形を持ったたくましい猫である。成熟の遅いブリードで、十分に成長するのに大体5年かかる。

ヘッド:正三角形で、耳の基部の外側から、顎先の先端まで計ると、辺が全て同じ長さである。首は短くて、非常に筋肉質。

鼻の側面:眉の縁から鼻の先端までまっすぐでブレークがない。平らな額は、緩やかにカーブする。頭蓋骨と首へと続く。

顎先:顎先はしっかりとしていて、鼻の前面と一直線をなす。横顔では緩やかな丸みを帯びる。

マズル:耳の基部へと伸びる直線の一部で、はっきりとしたウィスカーパッドやピンチがない。

:中位から大。先端は丸く、基部は幅広い。位置はヘッドの脇と頂点の中間につく。機敏で、耳のカップが少し横向きになっている。耳の外側は頭の脇から顎先へ向かうラインに続く。耳にはタフトがたっぷりある。リンクスティップが望ましいが必要ではない。

:大きく、アーモンド形。良く見開かれ、表情に富む。目尻の方が目頭よりも高く、少し角度をもってついている。

ボディー:堅固な筋肉質で、バランスが良い。適度な長さで、しっかりした骨格。パワフルな外観が広い胸に表れ、肥満ではないが、かなり太い。脇腹は非常に幅がある。雄は大きくて堂々としている。雌はもっと優雅で小さい。

:中位。後脚が前脚より長いために、尻の方が肩より高くなっている。腿は非常に筋肉質。脚の下部はしっかりしている。後ろから見ると、後脚はまっすぐ。前から見ると足先は”脚の指が外側”に見える。大きく丸くて、しっかりした足先で、指の間にたっぷりタフトがある。

:長くてふさふさしている。基部の方が広い。望ましい長さは尾の基部から首の基部までのボディーと同じ。ガードヘアーが望ましい。

コート:はっきりしたダブルコートで、密なアンダーコートとそれを覆う長く、光沢のある、滑らかで揮発性のある脇腹にかかるガードヘアーからなっている。ビフは三つの別々のセクションからなっている。すなわち首の短いカラー、脇のマトンチョップ、前面のラフである。後足のブリッジは豊かである。コートは夏より冬の方が豊かである。なぜなら密なアンダーコートが冬に最もよく発達するからである。シェ−デッド、ソリッド、及びバイカラーの猫ではより柔らかいコートが許される。コートのタイプと質が最も重要で、カラーとパターンは2番目である。

カラーとパターン:はっきりして際だっている。クラシック、マッカレル及びスポテッドタビ−の場合、パターンははっきりと描かれて均一であるべきである。

失格:鼻のきついブレーク。角張ったマズル。ウィスカーピンチ。長い長方形のボディー、コビーなボディー。足指の数の不正。斜視、キンクまたは異常な尾、繊細な骨格、不正咬合の結果アンダーショットまたはオーバーショットになった顎、混血の結果カラーがチョコレート、セーブル、ラベンダー、ライラック、またはポイントリンクステッド、またはこれらのカラーとホワイトになった印を示す猫。


CFA STANDARDS (2000.5.1)日本語版より抜粋しました。

サイズ:大型

頭部:三角形の形状、両側は同様に長い。側面から見ると十分に高さがある。額は多少丸みを帯びている。ラインに途切れがない(連続した)プロフィール。

:引き締まっている。

:大きくて、付け根は十分な幅がある。先端がとがっている。ヤマネコのようなふさふさがあり、耳からヘアが長く伸びている。高い位置にあり、開いており、耳の外側のラインは頭部から顎に続いている。

:大きくて卵形。ぱっちりしていて、多少斜めになっており、機敏な表情。

:コート・カラーに関わりなく、あらゆる色が認められている。

胴体:長くてがっしりした体型。骨格がしっかりしている。

:たくましく、高い位置にあり、後足は前足よりも高い。

:脚に比例して、大きくて丸い。

:長くてふさふさしており、少なくとも肩甲骨まで、できれば首まで届いているのが望ましい。

コート:セミロング。軟毛に覆われたアンダーコートは、なめらかで、揮発性のアッパーコートに覆われている。長くてきめが荒く、つやつやしたヘアをしたアッパーコートは、背中と側面を覆っている。完全に毛に覆われた猫には、胸毛、完全なえり毛、ニッカーボッカーがある。

カラー:with whiteの色すべてを含め、すべての色が認められている。ただし、ポインテッド・パターン、チョコレート色とライラック色、シナモン色とフォーン色は除く。ホワイト・ブレーズ、ホワイト・ロケット、白い胸、白い腹部、白い足など、ホワイトの量は問わない。

一般的な欠点:小さすぎ、ほっそりした体型の猫。

頭部:丸みを帯びた頭部または四角い形をした頭部。途切れがある(断続的な)プロフィール。

:小さな耳で、2つが離れ過ぎている。またはあまりにも近すぎる。

:短い脚、細い脚。

:短い尾。

コート:乾燥したコート。過度に柔らかい多くの毛でもつれている。

備考

コートはきめと品質のみに基づいて評価される。
この血統は非常に成熟が遅いことが考慮に入れられる。
雄猫は雌猫よりも頭部の幅が広い場合がある。
コートの長さとアンダーコートの密度は、季節によって異なる。
子猫は、剛毛が生えるまで最高生後6ヶ月かかる場合がある。


1999.5.29にFIFeGAが採択したNFO基準(2000.1.1から有効)

以上の文章は、こちらで独自に翻訳したものです。断わりなく転用および転載されることを禁じます。

おまけ*その他のNFCスタンダード

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