雷サージ試験の目的:
 誘導雷や逆フラッシュオーバーにより電源ライン又は通信ラインに侵入した
 サージに対して電気機器の耐性を確認する
 【
IECコード番号】IEC61000−4−5
●雷サージ試験のスペックはどう決められているか?
 NTT東日本のレポートによると誘導雷のサージ電圧と確率は
 ・ 2年に1回発生する可能性のある電圧: 6kV
 ・ 5年に1回発生する可能性のある電圧:10kV
 ・10年に1回発生する可能性のある電圧:15kV
 ・20年に1回発生する可能性のある電圧:20kV
 となっているようです。
 電源ユニット単体で雷サージのスペックを表記することは、まずありません。
 機器本体の状況によってサージ耐性が大きく変わってしまうためです。
 ですが対策は、ほとんど電源回路内となります。
 誘導雷を受ける可能性が高いシステム又は高信頼機器では高いスペック(10〜15kV)を
 要求されますが、そうでない機器だと2〜3kVの物が多いです。
●雷サージ波形(実際に印加されている波形)
 カテゴリーによって変わりますが下記の3種類のどれかだと思われます。
1.2us(立ち上がり)
50us(立ち下り)
8us(立ち上がり)
20us(立ち下り)
10us(立ち上がり)
700us(立ち下り)
●雷サージ・・・もう少し詳しく。
 雷サージの発生には下記の3つがあります。

 <直撃雷>
  送電線に直接雷が落ちることをいいます。エネルギーが大きすぎて
  電子機器での対策は不可能です。外部に避雷設備を設ける必要があります。
  実際は避雷針・避雷器・架空地線などの避雷設備により
  直撃雷による被害はほとんど発生していません。
 <誘導雷>
  送電線の近傍に落雷した場合、電磁界の急変によって発生するサージ電圧や、
  雷の先行放電によって、静電気的に誘導されるサージ電圧、雷雲の電荷に対し
  送電線に発生した電荷が、雷の放電によってバランスがくずれ、
  サージ電圧となって送電線を伝搬するものなどをいいます。
 <逆フラッシュオーバー>
  送電線のアース線や鉄塔に落雷した場合、大地のインピーダンスがあるため、
  落雷地点の大地電位が上がり、それがラインを伝わるもので、これが頻繁に発生します。

上記の発生原理から AC電源線間(ノーマルモード)よりも
AC電源線−フレームグランド間(コモンモード)の方が、より大きなエネルギーが発生します。
これは雷サージにより1次−2次間の絶縁破壊があった時、人体に感電しやすいという事です。
AC100Vといってもサージ発生時には瞬間的に数kVといった高電圧が発生するので
アース端子の付いている機器(クラスT機器)は確実に接地し
アース端子のない(クラスU機器)については1次−2次間の絶縁耐圧を
できるだけ高く設計しておく方が結果的に高信頼と言えるでしょう。
100V専用のクラスU機器は法的には絶縁耐圧1kV(1分間)ですが
高信頼・安全性といった面から考えると4kV(1分間)の絶縁性能はあった方が良いでしょう。

・・・もし2次側端子に人間が触れている状態で3kV(コモンモード)の雷サージがあった場合
1次−2次間の絶縁耐電圧が1kVしかなかったとすれば2kV分人体が感電するという事です。
最近は地球温暖化の影響でしょうか?落雷の頻度が多くなってきているようですね。
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