現在は新交通システムで運行されている西武鉄道山口線に、
かつて走っていたコッペルの活躍をご紹介します。
2.走れ!コッペル(井笠のコッペル 信玄号)
「鉄道讃歌」という昭和46年に発行された写真集があります。名作「上芦別物語」
や、インドダージリンヒマラヤ鉄道、台湾基隆炭鉱など、蒸気機関車が「日常」の世界に溶け込んだ
素晴らしいシーンが繰り広げされています。
当時はまさに国鉄蒸機の最終章で人気も。そんな時代に私鉄や専用線の小型蒸機を主人公にした写真集は異色でした。
当時小学生だった私は、その「鉄道讃歌」の世界に深い感動を覚えました。
日本では、ほんの数年前に蒸気機関車が主人公のシーンは終焉を迎えていたので、私にとっては幻でしかありませんでした。
しかし、西武鉄道山口線は、生活の為の鉄道ではありませんでしたが、通い始めてその魅力にはまり始めている自分に気がつきました。
そこは、ナローゲージの鉄道として、ストラクチャー、車両達が最後の楽園を精一杯演出してくれていました。
走れ!コッペル
モータードライブなんか無い時代、縦位置の一発勝負の流し撮り。
朝の出庫風景です。土日は信玄と謙信の両雄が出番を待っています。
右の客車は蓄電池機関車が牽引する、まさしく「おとぎ電車」の客車
蒸機同士の交換。タブレット交換も見られました。
揺れる車内から撮ったので少しぶれてますが、臨場感という事でお許しください(笑)。
オールダブルルーフの客車を牽引。腕木式信号機もナローサイズ。
ここでは、傾斜を利用した独特の入換え風景を見ることが出来ました。
一人前にドレインを吹き上げて出発です。
1976.77年撮影
すべて アサヒペンタックスSPU SMCタクマー55mm f1.8
ネオパンSSS