平成12年10月28日(土)雨天 於 愛知県スポーツ会館
名古屋の主力メンツ(約2名)がスト杯に流れていったことで地元勢の罵詈雑言が乱れ飛ぶ中、 地元ゲーム会のメンツを中心にいつもより若干穏やかな雰囲気でトーナメントが行われた。 今回はわたしなごやんの試合ぶりを中心に据えて、今回の大会の全体の印象をコメントしていきたい。
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順位 | ネーム |
---|---|
優勝 | すみ |
2 | なごやん |
3 | いわた |
4 | heba |
5 | 待宵草 |
6 | 高井 |
7 | 阿部(博) |
8 | 池永 |
9 | 点心乱丸 |
10 | あんだー |
上はリミットテキサスホールデムのトーナメント順位表。
テキサスへの参加は10名。なごやんのポジションは右隣にパッシブな印象の強い待宵草氏、 その隣に戦略の路線を変更し、ルーズプレイを模索しているかにみえるいわた氏、そして待宵草氏と似た スタイルの(ただ、けっこう意外なセミブラフをしていることも確認)阿部(博)氏と続く。左をみればタイトでティピカルなプレイヤーの点心乱丸氏、いわた氏に 勝るとも劣らないルーズさをみせるすみ氏、その隣には曲者のheba氏がいて、位置だけをみれば 有利とも不利とも言いがたい。ただ、池永氏などを除き、殆どのプレイヤーがパッシブなことから、 比較的穏やかにフロップをみられるだろう、すなわちさしたるリスクを負わずして優位に立つ展開が期待できる、というのが最初の印象。
試合開始。序盤、点心乱丸氏がテキサス初心者(と思われる)で初参加のあんだー氏を一蹴したかと思いきや、
渾身のオールインに失敗しリタイア。その後もアーリーからレイズした池永氏がすみ氏の
48oで撃沈するなど荒れ模様に。このようなハンドこそ落としたいがためのレイズだったと池永氏は述懐する。
たしかに気持ちは分からないでもないが、いくらアーリーとはいえA5oでのオールインレイズはやや厳しかったと言わざるを得ない
(ボタンに近いポジションにいたすみ氏はチップの量もコールするのに十分だった。まあ48oは多少物議を醸すコールかもしれないが)。
さて、思わぬ事態で池永氏が落ちたことがなごやんにとって有利であることは間違いない。当面はheba氏の
スティール攻撃にさえ気をつければよいと考え、積極的に攻めることに。
ノーリミットに突入した中盤、リンプしてきた阿部(博)、
待宵草両氏に対しAToレイズのなごやん。フロップでAが落ち、ウハウハ((c)uhauha01氏)。
続く高井氏との一戦。ボードはTd−Js−6d。チップ量はなごやんがかなり優位。大きくベット、
高井氏コール。ターンでもダイヤは出ず、よくてもJのペア。オールイン要求で結局なごやんのTJの勝利。
しかし、チップリーダーになるや否や、数回のオールイン成功で復活した待宵草氏に思わぬところで足をとられてしまう。
手札TQで待宵草氏とのヘッズアップ。チップ量は3:1となごやん有利。フロップでQがヒットしたものの、
待宵草氏の調子からみて本物が入っているとみる。ただ、ガッツショットもあるし、ここはターンをみてみることに。
しかし状況は変わらず。チェックはせず迷わず打つ同氏。ここで降りるべきだったが、
ついリバーまでいってしまったなごやん。これでだいぶ待宵草氏にそぎ落とされてしまうことになる。
この判断の誤りが最後まで響くことになろうとは、このときは予想だにしていなかった。
ほどなくしてヘッズアップに。相手はすみ氏。決して組しやすい相手ではない。
この人の場合、どんなアクションをするか予想がつかないからこわい。明らかに計算はしているのだろうが、
それが読めない。自分で言っているように、ポーカーに関しては戦略的なことを何ひとつ知らないという人。
48oで気張ったことからも分かるように、どんな手でくるのかまったく予想がつかないのである。その点ではポーカーを
やり慣れているheba氏やいわた氏のほうがヘッズアップの相手としては好ましかった。だがもうそんなことを言っても無駄である。
チップ量はすみ氏のほうが優る。200-400のブラインド+アンティでヘッズアップ最初の手札はA6o。レイズオールイン。
同氏コール。結局ボードは互いにヒットせず、Kハイの同氏になごやんが辛勝した。この時点でなごやんが僅差で逆転。
続く試合、すみ氏がコール。BBのなごやん、手札TJoとまずまず。チェックでボードにJがヒット。
すみ氏チェック。さて、ここでどうするか。オールイン要求をしてしまうか、ポジションを生かしてチップを加減してベットをするか。
Jだけでは心もとないし、降ろすためにいっそオールインするのが上策かと思ったものの、そこそこ残して様子を
みることにした。同氏迷いつつもコール。ターンにK。イヤな札が!チェックチェックでリバーもKing。
すみ氏チェック。結局このチェックにハメられたわけだが、結果は残りをつっこんですみ氏のセットに負かされる。
しかも手札はQKだったという。その後、奇跡は起こらず同氏が優勝。
判断ミスで400近く溶かされてしまったあの待宵草氏との一戦が悔やまれる。あそこでの失敗がなければ、
もう少しヘッズアップを楽しめたかもしれない。
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順位 | ネーム |
---|---|
優勝 | 池永 |
2 | なごやん |
3 | すみ |
4 | denko_sekka |
5 | いわた |
6 | 待宵草 |
7 | 阿部(博) |
8 | あんだー |
9 | 高井 |
10 | heba |
11 | 点心乱丸 |
上はセブンスタッドのトーナメント順位表。
denko_sekka氏が加わって11名からのセブンスタッド。
ストレート完成で危なげなく池永氏を降すかと思いきや、そこは「伝説」の男。最後の1枚で
クラブのフラッシュを引き当ててレイズにリレイズ。結局キャップに。伏せ札3枚ともクラブだったところ、さすがに
読みきれず点心乱丸氏惜敗。これが致命傷となる。だが、序盤、中盤圧倒的にリードをし続けていったのは
こわいもの知らずのすみ氏。アグレッシブなプレイスタイルに定評のある池永氏も、すみ氏にだけは
跼天蹐地。なんとかしてヘッズアップを避けようとしていたほどで、思わず内心にやりとさせられてしまったわたしである。
そのわたしなごやんだが、序盤は殆ど手が入らずアンティを削られていくばかり。ただ、始まって数ゲーム目に
QQが入った回があったが、それも高井氏の打ちっぱなし(AAだったという)に危険を察知して降り。その後は傍観者となり下がった。
しかし、諦めなどするものではない。中盤に入り、何度かオールインの危機にさらされながらも
しぶとく残りつづけ、人数がある程度減ったところで急襲。とくに池永氏からのチップ奪取に成功した。
終盤に入ってみると、中盤まで破竹の勢いで進撃していたすみ氏の動きがおかしい。だいぶチップが 削られてしまっている。池永氏となごやんがともにチップリーダー、やや勢いの衰えたすみ氏が それを追うというカタチで三つ巴戦が展開された。そのすみ氏がリタイアすると、なごやんへ急激にツキが 回り始める。来る手来る手、ことごとくオープンカードとペアってしまうのだ。だが池永氏も 慎重になり(氏とのヘッズアップは始めて)、なかなか決定打を与えられずにいた。そしてそれは突然訪れたのである。 なにせ一度でもかち合えば最後までいってしまうのがセブンスタッドの特徴だ。Aのオープンカードで レイズしてきた池永氏にスト目でコールし、決着がついた。どちらも手が入らず、辛うじて 2をかすった池永氏が優勝。ハイ、おそまつ。
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順位 | ネーム |
---|---|
優勝 | 点心乱丸 |
2 | いわた |
3 | 池永 |
4 | 阿部(博) |
5 | なごやん |
6 | 待宵草 |
7 | あんだー |
8 | M.S |
9 | denko_sekka |
10 | heba |
11 | すみ |
12 | 高井 |
上はオマハハイローのトーナメント順位表。
オマハはマイゲームと豪語するなごやん、なんとかメダルを狙いたいところである。 今までの結果をみても、メダル争いに加わっている池永氏、すみ氏に比べて得た ポイントは高い。しかも分かれた2テーブルの中に、(わたしが)注意を要する人物がいわた氏以外 含まれていない。明らかにわたしなごやんのペースだったのである。そう、ゲームが始まるまでは。
開始早々Ah2hQdKhが入ったなごやん。初心者も混ざってリンプインが多いテーブル。レイズ。
3人コールで迎えたフロップ4−5−Q。勿論ベットで2人コールし、ターンは7。池永氏ベットに
なごやんレイズし(これは明らかにミスだったと思う)、コール。リバーに落ちたのは2。クライングコール…!
やはりきれいにスクープされたという(池永氏はA368)。その後もターンでナッツハイストレートが確定し、
打ちまくる場面があったが、リバーでロー目を与えてしまう。しかも、分けかと踏んだところ相手もストが
できていたとはこれいかに。泣きっ面に蜂とはこのことをいうのだろう。
初っ端からペースを乱されたなごやんだが、ボードA−6−J−2で今度こそ34ナッツローが
入り、手はすでにチップを握り締めて戦闘態勢万全である。だが、二度あることは三度ある。先人の智慧に
逆らってはいけない。リバー3。
続く試合、なごやんA23QのボードA−4−Q! 嗚呼!!長きにわたる苦悩の歩み、遂に心中察して
カードの神が我に一条の希望の光を与えたり!そう、もしもリバーで2が落ちるということも、しかも池永氏が35持ちだったという
こともなければ、わたしは本当にカードの神の存在を信じたかもしれない。
儘く期待を裏切られ、すっかり戦意喪失した男、約一名ここにあり。
ただ、傷口を広げてしまったのは周りのメンバーに対する警戒感が薄かったためでもあり、大いに反省材料にしなければなるまい。
それでもその男はしぶとく居座りつづけるが、ひたひたと迫りくるブラインドの無言の圧力に耐えきれず
一歩手前でオールイン。意外とオマハでは信用があるのかBBのいわた氏のみコール。だが、最後まで我が願い
神に通じず無念のリタイアと相成る。序盤に稼いだ池永氏が中盤、終盤と貝が口を閉ざすがごとく
ひたすらじっと相手のリタイアを待っていた戦略には拍手を贈るべきだろう。
自分の悔しさは置いておいて、いわた氏と点心乱丸氏とのヘッズアップはなかなか見応えがあった。 下手にローに期待せず、手が入れば直球勝負を挑むという同氏の姿勢にボードも味方してくれていた。 ヘッズアップをみる限り、かなり充実した試合運びをしたように思える。
トーナメント3本を終え、池永、すみ、なごやんの3名が同ポイントにつけるという特殊な状況となったが、
その中で優勝は池永氏に決まった。準優勝はすみ氏だった。
なお、今回のオフの成績は全国統一のレーティング(Doyle氏提供)および名古屋オフへの参加プレイヤーのみを対象としたポイントランキング(LAC-HERO氏提供)に反映されます。
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次回のPOKER in NAGOYA は11/25(土)です。どうぞ奮ってご参加ください。