そーれそれそれ!!!
ファインモールド 1/35スケール プラモデルキット
正直自分でもこの模型のページが更新されることがあると思っておりませんでした。
しかもそのネタが戦車!またよりにもよって戦車!!!
よほどの間違いでもない限り戦車のプラモなんか一生作らないものと思っておりましたが、間違いというものは起こると起こるものです。
そういうわけで八九式中戦車ですが、ここでは実際のというか私の住んでいるこの世界での八九式のあれやこれやには触れません。そもそも知った風に触れられるほどの知識があるわけでもないし。
いずれにしてもWWU(あの世界での)までの戦車の縛りがある戦車道において紙装甲で火力不足の時代遅れもいいところであるのは如何ともし難く、しかしそうであるが故に陽動行為においては『何をやっている!!相手は八九式だぞ!?』『八九式のくせに!!1!』と敵の軽侮や逆上をまんまと誘い、むしろ欠点を利として生かしてすらいる点は見逃せません。
登場戦車の仕様別も全て含めると聖グロ仕様のV突が一番好きなのですが、車両別の括りであればこの八九式が一番好きです。特にプラウダ戦でバレー部の根性とチームワークで「大和魂機関」という名のサイコフレームを120%起動し、雪原に降りしきる砲弾の雨の中を快走するシーンはもはや涙なしでは見ることができません。
いや公式にはそんな設定ないですけどね。あのシーンには忍ちゃんの神業ドラテクだけでは片付けられないものが絶対にありました。
『ガールズ&パンツァー』登場戦車のキットは2社ありますが、八九式は幸い?組立難度・再現度ともに評価の高いファインモールド製。
現代のキットらしくそれなりに細かいですが非常に精度が高く、戦車初心者(言いにくい)でもほとんど何のストレスもなく組み上げることが出来ます。
強いて言うなら組み上がった状態の勝手が全く分からないため、全く見えなくなる部分のパーティングラインを真っ正直に磨いてしまったり、逆に高をくくって雑にした個所が思いのほか目立ったりすることがあるくらいでしょうか。どっちにしても真っ当に作業をすれば済む話ですが。
それでも正直本気で本格的に組んだわけではありません。ある程度は見栄えも考えましたが、折角なのでさっさと組んでしまいたいという気持ちを優先しました。久しぶりにプラモを大変楽しく組むことが出来たのも大きな収穫です。
このキットは履帯が一体成型なのも大きなポイントです。
他のキットでは1個ずつ切り離して繋ぐ必要があるものもあり、このキットでもサードパーティ製の組み立て履帯も市販されていますが、正直初心者にはいささか荷が重い。
ぶっちゃけ個人的には履帯キャタピラ無限軌道にそこまでのロマンを感じてもおらず(キャタピラよりゴムタイヤが好きな子供でした)、この程度で充分であります。
主砲も真鍮の挽き物が純正ディティールアップパーツとして用意されていますが、丁寧に継ぎ目消しをすればキットパーツでも私には充分です。
マフラーは一応お約束としてエンドに穴開けしただけ。
焼鉄色指定だったのでそれらしい色で塗ってしまいましたが、後から考えるとステンレスっぽい焼け色でもよかったかも知れません。流石に消音器まで純正部品指定と言うことはないでしょうし、あの自動車部ならちょうど良いマフラー見付けてきてくっ付けるくらいたぶんする。いっそ磨きで…はやり過ぎか。
マフラーカバーが網でなくパンチングメタルなのが劇中車とキットのほとんど唯一の違いなのですが(※追記:正面装甲・砲塔防盾も違います)、多くの方がそうするようにキットそのまま。本当はプラ板細工で作ろうとしかけたのですがエッチングがあまりに華奢で、型取りの途中でシャーペンの先を引っかけただけであっさり曲がってしまい、本格的に壊してしまう前にやめました。接着せずに嵌めてあるだけなのであとでやろうと思えばやることは出来ます。たぶんしないけど。また車長天蓋は接着せず両面テープで固定してあるので、もしキャプテンのカラコレが出ても乗せられる。出るといいなあ。
右サイドの備品の取り付けが実はこのキットで地味に一番難易度高いのではないかと。主にツルハシ。
車体色が非常に悩ましかったところで、モニターで見る限り晴れたシーンでの色がほぼ成型色そのままという感じなのですが、さすがにこの明るさだといささか重厚感に欠ける。なのでだいぶ暗めにしたのですが、元々の色指定がオリーブドラブ(2)というのに引っ張られたせいでやや緑味が強くなりすぎました。一体は塗装完了としたもののどうにも気になり、上から黄色みを強くしたものをパー吹きして調整しています。設定資料にあるようなカットとほぼ同じような感じになったような、でも写真に撮るとだいぶ違う色になってしまう…実物はもっと暗いです。
また戦車模型というものはもっと汚すのが普通なのだと思うのですが、劇中で見る限りそれほど汚れている印象がありません。もちろん走り回ったら汚れて当たり前であり、あんまり汚れてないのは主に作画の都合であることも分かっているのですが、やはり自分のイメージを優先すべく『試合前の全検出場状態、車体は簡易再塗装済み』くらいの感じにしたつもりです。車体色自体も本来もっと本格的にツヤ消しなのでしょうが、重整備から上がってきたフォークリフトのパー吹き車体の記憶のイメージがどうしても拭えず、ややツヤ気味にしています。
汚れ無しというのはお察しの通り手抜きをしようという腹もあったのですが、それでもリベットなんかはやはり墨を入れないと浮き気味になってしまうので、当初の予定よりも汚れ気味ではあります。ていうかぶっちゃけ車体がそこそこ綺麗な半ツヤ状態って粗が隠せなくてかえってつらい。テカテカやツヤ消しやドロドロだったらむしろ楽なのに。
どうしてもミニチュアが欲しくなって思い切って買ってようやく完成した日に公式サイトでペーパークラフトが公開されるという、昔からよくある「スクラッチしたらキットが出た」に似てなくもないような事態になったりしましたが、完成してみるとよく出来た模型はやっぱりいいものです。
この勢いで他の車両…は…どうでしょうね…
(なぜカメラ目線)
とまあそんなわけで一旦完成としたのですが、これだとほぼ素組みなので「自分だけの一両」という満足感がやや薄い。
何か他の人の作ったものと違う、ちょっとしたポイントが欲しくなる。
そこでオリジナルでちょっとした車体性能の強化を図ることとしました。
御利益(または神頼み)的な意味で。
わざわざ反射シールで目立たせてどうするとかそもそも守ってもらおうとする内容がおかしいだろうとか、作った本人も分かりきっていることを言ってはいけません。
思い付いてやりたくなってしまったんだから仕方がない。
ちなみに実物の忠実なスケールダウンよりは少しデカいです。実物幅70ミリって1/35にしたらたったの2ミリになってしまう…
でも描写こそありませんが、車内にお守りがぶら下がっていたりすることはあっても不自然ではないと思うわけです。
自分で買う子もいるでしょうし、家族から貰う子もいておかしくありません。それにしたって交通安全のお守りではないと思いますが。あの世界でもさすがに「武運長久」のお守りは売ってないでしょうから「無病息災」あたりか。授業だから「学業成就」でもいいのかな?
それでもキャプテンなら「戦車も車だし」とか言ってこれくらいしてもアリなような気がする…
※2013/5/26 追記
キャプテンのカラコレ登場!!
って発売されてません。待ちきれなくて作ってみました。
髪型などに際立った特徴のあるキャラならまだしも、キャプテンくらいならどうにかなるんじゃね?と思ってやってみたら結構どうにかなりました。なったと思います。
頭部ヘッドはカラコレ、『K』の伊佐那社、胴体が『化物語』スイングの神原駿河です。
ですと言ったところでどちらのキャラも全く知らないのですが…(好きな方におかれましては大変申し訳ございません)。
まず頭が決まらないとどうにもならない、最悪展望塔から顔だけ出せればいいや、ということでカラコレ(…のヤフオク画像(!))を物色して、もっとも近いと思われたこれをチョイス。外はねショートと女の子のキャラでもわりとありがちな髪型なのですが、女の子の場合もみあげが長いことが多いです。逆にキャプテンが男の子っぽい理由もそこか…
前髪のクロス部分をカットし、リペイントしただけでこうなりました。アップの画像だとXの痕跡が見えますが、実物だと拡大してもほとんどわかりません。
目は塗り分けを直して少し釣り目がち、まつげ分多めに。
元が男の子なためか元の造型的に顎が尖っておらず、やや下膨れっぽくはあります。
胴体の方はさすがに画像ではサイズが判定できないので、中古ショップの店頭を引っかき回して選定。
サイズがドンピシャ、セーラー服にもパンツァージャケットにも出来そうな上着着てるし、更にスパッツ履いてるし、ブーツっぽく出来そうな靴も履いてるし、ダメ押しにボール持ってるし(バスケットボールですが)!で決定です。
当初は制服にするつもりで襟を削っていったのですが、よく考えたらセーラー服だと後ろ襟を作らねばならない上、前裾が左右に割れてるからここも直さないといけないのに気付き、急遽パンツァージャケット方面に転進。キャプテンはジャケットの時はスパッツだけでスカート履いてないんですけど…こまけぇことはいいんだよ!可愛いし!キャプテンかわいい!!
ちなみにパテなどで…は一切使っていません。全部カッターとヤスリで削って成型しただけです。胸部も削りましたがあえて少しボリュームを残してます。スカートを残す時点で「劇中より少し女の子っぽいキャプテン」をコンセプトとしました。もちろん設定なんて後付けです。
ポケットは2枚重ねのマスキングテープを切り貼り。ボールはバスケットボールのモールドを埋めるだけのつもりで進めたのですが、やっぱりバレーボールにしちゃちっとデカいよなあ…ということで切り落としてBB弾と交換。バレーボールのモールド?勘弁してください。
サイズはほぼ同じ。やや頭部が大きめなくらい。
ただ肌色を成型色そのままいじらず使ってしまったので、並べてみるとだいぶ色白です。
不思議と色っぽい眼差しと相まって見ようによっては…これは…なんかエロい…
頭部と胴体は1ミリ真鍮線で繋いだので、後ろ髪が引っかからない範囲で身体の向きの調整が可能です。
これくらいがキャプテンっぽくてかっこいいアングルでしょうか。
天蓋の開いた状態で固定できないので、とりあえず乗せただけ。
ていうかこの頭の大きさで原型通りの天蓋の開き方だと顎とか引っかかってしまいますね。
かと言ってボール持ってるポーズの都合で上半身出せないし…これ用に別の胴体を考えてもいいかも知れません。