かーしまー、当たったぞー





38(t)戦車改 ヘッツァー仕様 カメさんチームver.
ガールズ&パンツァー より

タミヤ 1/35スケール ドイツ駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型 プラモデルキット











八九式に続いてヘッツァーも作ってしまいました。何かの間違いマジ恐ろしい。


さてこのヘッツァー。厳密に劇中通りに言えば「38(t)改ヘッツァー仕様」、先の八九式と違って公式キットではありません。
ヘッツァーのキットは数社より出ておりまして、多少なり仕様が異なります。また劇中仕様はこちらの世界の史実通りの特定の仕様ではなく…ってそもそも38(t)にヘッツァー形の装甲を被せて仕立てている時点で史実もへったくれもあるわけないのですが、ともかくどのキットを使っても少なからず劇中と違う場所が出て来ます。そして現時点で気軽に買えるキットでは公式キットが一番劇中車と遠いという残念なことになっておるわけで、すると大体タミヤかアカデミーかと言うことになり、ざっくり言うとタミヤはエンジンリッドや誘導輪は違うけど作るの簡単(当然ですね)、アカデミーはそれらの仕様は同じだけどマフラーが違って作るのそこそこ面倒、という感じであるようです。
戦車初心者としては2作目であんまりめどいのは遠慮したい。まださくさく作りたいという感情の方が勝っております。ということでタミヤにしました。本当は他の理由もあるのですが後述します。










それにしても変な戦車です。いい意味で。
人気があるのもよく分かります。かわいい。
決勝戦にしか出ていないのに異常な存在感を示したのも当然…なにぶん使われ方のせいも相当にあるとは思いますが。








前述の通り劇中車は仕様が独特であり、完全再現するとなるとどのメーカーのキットでもそれなりの改造が必要となります。仮にタミヤ製で全て挙げるとすると20項目を超え、具体的な改造箇所となるともっと増えるわけです。劇中車のディティールで特に分かりやすい部分としてよく取り上げられるのが車体後端のエンジンリッドと6穴デザインの誘導輪で、ここからアカデミーをチョイスする方も多いようです。

しかしながら個人的にリッドにそこまでの拘りがあるわけでなく、またホイールはホイールで確かにアカデミー製は6穴ではあるのですが、ディスク面が平たいのがどうも気に入りません。劇中車はリムが太く、穴が大きく、またディスク面がディッシュ状にラウンドしてかっちょいいのです。ちょうどランボの「ブラーボホイール」のような感じ。
実車でも6穴で何種類かあったようで、厳密には穴の数が同じだけで違う仕様のホイールなのでしょう。ドラゴンのキットでより近いものが付いているキットがあったようですが入手困難、そもそもキットを2つ以上買って部品取りするほどの気合いもない。だったらこのハリケーンレーシングみたいなのがかっちょいいタミヤの方を選ぶよ、というわけです。








そういうわけで最初から「完全再現」は放棄していたわけですが、それにしてもいざキットを前にするとここもあそこもやろうと思えば出来ないことはない。しかし本気でやってたらキリがない。繰り返しますがあんまり凝らずにそれらしいものをとっとと作りたい。小細工(ディティールアップと言うほどの大層なものではない)を含めどこまでやるか、あるいは「どこまでやらないのか」の線引きに悩みに悩み、結局「切ったり盛ったり削ったりして出来ることはしてもいい」「部品を新しく作ることはしない」というガイドラインを作成して製作しました。「してもいい」ということは「しなくてもいい」わけで、何かやり漏らしても気が楽になるという利点があります。要するにいい加減なだけですが。








切るのがアリなので一体成型のシュルツェンを3つに切り離して別々に付けたり、削るのがアリなので本来僅かにハの字になるリヤフェンダーを水平にしたりしています。でも新作はナシなのでワイヤーはキットのまま、フックの上からリアフェンダーを支えるプレートは劇中車にはないと後から気が付いたのですが、「しなくてもいい」のでそのままにできると。なんて伸びやかなガイドラインでしょうか我ながら。

マフラーは劇中だと茶色なのですが、ロールアウト状態からだからサビじゃなかろうし耐熱塗装の色なのでしょうか。よくわからないのでステンレスっぽい色に。焼け色を付けようかと思ったのですが磨きじゃないステンレスがどの程度焼けるものかもよくわからなかったので軽く汚しただけ。後から塗り足しも出来ます、現状ハメてあるだけなので。
エアダクトが開いているので覗き込んで中が素通しでもどうかと思い、手近にあったアオシマのセリカのバケットシートの座面をぶった切ってツヤ消し黒に塗ってシャシーに貼り付けました。実車では何かメカがあるわけでなくラジエターがある程度のようなので、これでも割と適切な再現な気がします。案の定写真では全然分かりませんが。


履帯はビニール素材のベルト履帯と連結形(半組立)が選べます。今回はベルト式の方を使い、ちゃんと撓ませていますが予定通りシュルツェンに隠れていくらも見えません。だからってどうせ見えないと思ってエプトシーラーの切れ端をフェンダーとの間に突っ込んだだけで済ませるのもどうかと思いますが。








デカールは当然ありませんので、これまた当然のようにモデルカステンのデカールセットを購入して使用。
改めて見ると実に人を喰った愉快なマークです。これがおちょくりに来るんだからそりゃより一層腹も立つ。
僅かにシルバリングが出てるしクリアにも埋め切ってないけど気にしない。模型歴はそれなりにあってもデカールにはかなり縁が薄かったせいでその辺のノウハウが全然足りません。個人的にはそんなことよりもデカールがほんの僅かに印刷ズレしていて、足のぐるぐるのところの黒い線の下からベースの白が微妙に覗いてる方が気になったりします。めんどくせー!こいつめんどくせー!

劇中車は左と後ろのペリスコープのガードが付いていませんので、取付穴をパテ埋め。
リヤ側はともかく左サイドは周りにピントルやらヒンジやらが密集していて非常に狭くて泣けます。ルーペを使ってちまちまとパテを磨きましたが白状するとちょっと失敗してたりします。しかしどうせ機銃用の防盾に隠れてろくに見えません。
ご覧のように左後ろのシュルツェンだけ僅かに後ろに開いてしまってます。リアフェンダーを水平にしたために微妙な位置関係のズレと摺り合わせ不足が結果としてここに出てしまったのですが、ズレてるのがかえって「キットの一枚物のままじゃない」感を強調しているのでオーケー。


塗色はダークイエローをメインにオリーブドラブを足して緑味を。頭の中のイメージよりずっと緑っぽくて白っぽいです。また例によって当然ながら画面と資料で色が違ったりするわけですが、これまた例によってやや濃いめの色に。これまた例によって画像では同じ色が出てませんが。
今回はあっさりしたデザインのため落ち着きを出したいのとデカール保護のためにスーパークリアーツヤ消しを吹いたのですが、前述の左後ろシュルツェンが塗装後に外れてしまって付け直す際にちょこっと接着剤がはみ出してしまい、誤魔化すためにワンコート多くなってしまったせいでちょっと白けてしまったのが残念。結果的にかえって劇中っぽくなってはいるのですが。資料でちゃんと見ると思っているより白っちゃけてます。






一箇所だけ、素晴らしいタミヤのキットでどうしても気に喰わなかった場所があります。砲手用ペリスコープのガード。
これの門構えが妙に大きくて、ペリスコープ本体と透き間が空いてどうにもカッコ悪い。※個人の感想です
実際にはあんまり近かったらガードの効果が薄いと思うわけですが、劇中車が小さめのガードな事もありどうにもどうしても気になる。しかし先のガイドラインにおいて新しく作ることは御法度としたわけで…ぐぬぬ…



人間よくよく考えれば抜け道を思い付くものです。ふと気が付いたわけです。
「…このガイドライン、部品をなくしたり壊した場合はどうするんだ?」



このパーツ、もし紛失・破損して部品請求するとランナー2枚で600円以上になります。いくら何でもこれだけで部品請求する人居ないでしょう。フラットバーがコの字になってるだけなんだもの。誰だって自作する。俺だってそうする。(次点で取り付けずになかったことにする)







というわけでなくしたので自作しました。0.8tのアルミ板製です。
なくしたんだから仕方がない。はい本当になくしました。作って取り付けてから出て来ましたけど。
よくあることですよね?







(マウスオーバー)


砲身はこれくらい動きます。外側(右)の方が作動角が大きいんですね。

そう言えば私が買ったキット、ここのジョイントに使うポリキャップ(大)が入っておりませんでした。
本来クレームすべきところですがだいぶ組み立ててしまってからなのでどうしようもない。良い子の皆さんは最初にちゃんとパーツチェックをしましょう。超基本ですね。
ついでに郵便振込で部品請求したら価格改定があったそうで、不足分\8-と書かれた振込用紙が同封されていました。
何度も振込に行くのもめどいのであらかじめ現在の価格を問い合わせておくとモアベターかも知れません。





はっきゅんに続いてヘッツァーとなると、どうしても次に連想するのはアレですが、さすがに現時点でアレはちと敷居が高い。
いつか作れたらいいと思います。







チャッ チャッチャッ チャッチャララッ チャチャチャッ






今さら思い出しましたが、本当は砲手用ハッチを接着せず、貼って剥がせるノリで留めています。
会長のキャラコレを乗せられるようにというつもりだったのですが、撮影にあたって外そうとしてみたら妙にがっちりくっ付いていて取れない。
完成早々取っ手がもげるのも悲しいのでとりあえず保留としました。そのうちまた試します。たぶん。







TOP

模特士の軌跡TOP