9月某日 模型塗装に永らく愛用してきたタミヤ・スプレーワークHGコンプレッサー、先日の塗装作業中に動かなくなってしまいました。 永らくと言うかいつ買ったのかも覚えていないような塩梅ですので、もう寿命だとしてもさほど不思議はありません。 |
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(イメージ画像) |
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本体の画像がないのでせめてパッケージだけでも、ってこれHGじゃない初代じゃないか。 HGはググっても画像すら見つけられないという・・・何と不憫な。 別に今まで使ってた奴の写真を撮ればいいだけなのですが、現状こんな按配なので何とも。 |
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なにコレ? 別に「おでかけコンプレッサー」仕様ではありません。 段ボールの装甲の裏にみっちりオトナシートを貼り込んであるのです。 少しでもNVH(Hはないな)を減らそうという悪あがき。持つ所がなくなるので取っ手を後付け。 元々初代スプレーワークの強烈な作動音を憶えているので、コレの純正状態でも別にそんなに五月蠅いとは思わないわけなのですが。どうせなら静かなのに越したことはない。 そういうわけで順当な後継機種であるREVOにしようかと思っていたのですが、どうもネット上で見る限りクレオスのL5と競合とされており、静かで必要充分、L5の方が良いという声がどうやら圧倒的に多い。カタログスペックで見る限り圧、吐出量ともにREVOよりやや落ちるのと(今までのHGコンプはたぶんREVOとほぼ同等)、ケース状になったREVOのデザインの良さ、ついでに何と言ってもタミヤブランドの安心感を考えると甲乙付け難く・・・ クレオスは「リニアコンプレッサー」と称する機構には興味引かれるものの、レギュレーターだとか何だとか色々オプションがあるのも色々考えて選ぶ人にはいいのでしょうが「選ぶのめどいです」という思考停止人間にはかえって煩雑に写るという。 というか悩んでるうちにどっちでもよくなってきてしまったりして。どうせどんなものにも長所短所はあるもの、完全無欠のエネルギー源などありえないのだ・・・シズマドライブコンプレッサーはいつの日か。 ネット通販で安いところを回った結果、某あみあみの通販のページを開きっぱなしにしたまま検討していたのですが、見つけた時点で既にL5の単品は品切れ、数日のうちにはREVOも品切れ、他のセットも日を改めてリロードするたび在庫が減っていく。 もう色々悩むのもどい! |
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リニアコンプレッサーL5・圧力計付レギュレーターUセットPS303。 定価の4割引きで送料手数料込みでもREVOの定価よりまだちょこっとだけ安い。素晴らしい。 |
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このセットだと本体に圧力計・レギュレーターにセパレーター、ブラシスタンドが付属。更にコンプ本体に括り付けるためのステーが付き、見た目すっきり省スペース。 ただしこの造作だと、今までのようにコンプ本体を床に置くというわけにはいかなくなりました。 床に置くにはちょっと面積を取るというのもあるし、何より地べたに置いて上から見下ろしてたんじゃ圧力計見えないし。かと言って机の上に置くと今度は遠くて、ブラシをスタンドに掛けたまま塗料なり溶剤なりを注ぐというわけにいかなくなる。うまくいかんものですねー。 もっともスタンド自体、スプレーワークのブラシにはイマイチ形状が合わなくて、掛けたまま安心して塗料を注げる感じじゃないのですが。 画像は少しでも落ち着くようにとスポンジを貼ってみたところ。 |
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レギュレーターちゅうからどんなんが付いてるのか期待していたのですが。 ただのスピコンじゃないかこれ。 まあ別に機能上は全く問題はないわけなのですが・・・なんか肩透かし。 そうですよ問題は機能ですよ。 まずはL5のセールスポイントのひとつである静粛性。確かになかなか静かです。 ただ、作動音は概ね「 ただどこかで読んだような「丸一日電源切り忘れた」とか言うような事が起こりうるほどに静かでは、絶対にない(もしそれが起こりうる周辺騒音レベルだと、そもそもあまり作動音の静かさにこだわる必要ないんでは?という気が)。夜の作業も遠慮なくガンガン出来ると言うほどではないような。 恐らくは今までのHGコンプが「ヴォーーーーーン」とレシプロコンプレッサーっぽい、言い換えればある種エンジンっぽい?音を出していたのに慣れ切ってしまったのも原因のひとつなのでしょうが。音ってどこがどう気になるか個人差も大きいですし。小生は隣室で扇風機が回っている時、もちろん扇風機の音自体は全く聞こえんのですが床から僅かに響いてくる低周波音が気になって仕方なかったことがございます。耳障りっていうより何の音かわからんかったのが気になった理由としては大きいのですが(十数秒おきに低周波が途切れるのが扇風機の首振りの切り返し時だと気付くまで時間がかかった)。 実を言えばいずれにしろ塗装中は工作員特製塗装ブースのファンが派手な音を出しているので、コンプレッサー自体の音は過剰にデカくない限り割とどうでもよかったりするのですが。 |
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見た目はこっちの方が圧倒的にエンジンっぽいのですが。空冷エンジン感丸出し。 ヘッドカバー(違う)にかっちょいいフォントで『GSI』とか陽刻入れてあると尚カッコ良くてメカマニアのハートを刺激したことでしょう。 言うまでもなくコストアップするだけで機能的には何ら意味ないけど。 |
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なまじヘッドカバー(違うっちゅうのに)がカッコいいだけに、反対側の樹脂丸出しのエアフィルターカバーが妙にカッコ悪く不釣合い。 スポーツフィルター(いわゆる毒キノコ)でも付けるか、せめてポイントカバー風にアルミ色にすべきですな。ロゴの刻印はこっちのがいいか。『GSI Creos』と骨太な書体で。 純正オプションパーツとかでどうでしょうか?くどいようだが機能的には全っ然意味ないけど意外にウケたりして・・・ どんどん本来の機能の話とかけ離れていきますな。 実際に吹いてみると、思いの外エア圧が強い。今までのつもりで吹いているとたちまち塗料がなくなる。メーターが付いているので見てみると無負荷で1.4キロ、吹き始めても1.0キロ程度。0.7キロ辺りにしてみると丁度良い。レギュレーター付きのセットにしたのは結果オーライ、正解です。 圧力計がいるかどうかは微妙なところでしょうが、エア圧をマメに変えたい人ならあった方が当然ラクでしょうね。毎回試し吹きで適宜調整すればいいだけとは言え。吹き付け前のホコリ飛ばしのエアブローや掃除の時は全開/それ以外は一定、くらいの場合はなくてもいいかも。 ただいざパッケージ開けてみてちょっと困ったのが、このセットだけだとブラシに繋ぐホースは付いてないのですね。まぁどんなブラシ繋ぐか判らないんだから、合う奴選んで買って下さい、そのために色々ラインアップしてますから・・・って事なんでしょうが。理屈としてはあってる。っていうか買う前にそれくらい調べろと。 でもわざわざ買いに行くのめどいなぁ、しかも調べたらホース如きで結構いいお値段するじゃないか。 |
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ふと思いついて、今までHGコンプから生えていたエアホースを引っこ抜き、ブロックの細い方のニップルにネジ込んでみる。見事ジャストフィット。完璧。 折角なので今さら使い込んで飴色になったホースを転用する事もなかろうと、ホームセンターの水道用品売場で切り売りの同径ホースを購入。メーターたったの21円。実に素晴らしい。 ちなみにこの画像の後ろに見えるスピコン、じゃないレギュレーターのホースも同寸。なのでここに吐出側ホースを突っ込めばHGコンプのエア圧も測れる。測ってみたら無負荷で1キロ、常用0.7キロ。さきほど試し吹きで丁度良いと感じた圧はまさにドンピシャ、テキトーに調整しただけだったのですが。 ここで不思議に思った人は探偵の資質があります。 「このページの最初に動かなくなったと言っていたHGコンプのエア圧が、何故測れたんだ?」 実は前回動かなくなった時もそうであったようにダメ元でバラして一旦組み直したんですね。でもやっぱり動かないと。それでもう寿命かとL5を購入したわけです。 HGコンプにはお暇を出す予定、だったのですが、何気なく電源スイッチの端子をドライバーの先でショートさせてみたら・・・動くじゃねえか。 スイッチは規格サイズなのでホースと合わせてホームセンターで購入。たったの84円・・・ ホース新調しても合わせて105円ポッキリ・・・ 浮き輪かビーチボールでも膨らます時のために組み直しておきました。 エア吐出量自体はL5の倍近いはずだし。 しかしたった105円で済むところだったとしても後悔はしていない。これはなかなかよいものだ。 必要充分以上の性能だし、あちらこちらで「迷ったらこれ買え」と言われるのも頷けます。 定価で買うとなるとちと躊躇せざるを得ませんが、個人的には。 |