特別付録:
ネコさんSS




「…っと…ここでいいのよね…

それにしてもこんな夜中じゃないとダメだなんて…
ええと、で、ご依頼主は………さ…?さー…?
さはか??さはか様?なんて読むのこれ??


…まぁいいか…あのぅー、こんばんは、秘書ネコ派遣センターから参

ゴワーン

へ?な、何?ドアベル…ってゆーかドア銅鑼!?変なの…
…何!?この部屋!?…ド…銅鑼だらけ…
何がなんだか…あ、人がいた。あの、秘書ネコ派遣セン

ゴワーン
ボワーン
ゴドガーン


な!?何!?何なの!?うわ、うるさ…
…って、えっ、ちょっと何ですか…バチ!?こんなもの渡されても…
いったい何を

ボワゴドガゴワワーン

ちょっとうるさ…話ができな…え!何ですか!きこえな…
…なっ、あたしにも鳴らせって言うんですかっ!?
こんなにうるさいのに鳴らしたって聞こえな

ズゴーーーーーーーーン

きゃーっ!わかりましたよっ!鳴らせばいいんでしょ!?
鳴らしますよ鳴らしますともっ!もう知らないっ!



とほほ…えらいとこ来ちゃったなぁ…



ボワーン
ゴワーン





…それにしても…



あの人銅鑼鳴らしながらあんなに嬉しそうに…
こんなにやかましいのにあんなに楽しそうに…






でも…何?



この轟音の中から、湧いてくる感情は…



この空気の震えから伝わってくる、胸の高鳴りは…






あ…






わからない、わからないけど…






何がなんだかぜんぜんわからないけど…なんか…






ああ…っ






だめ…っ……






もう、止まらない…






(ナレーション)
そして今宵、また一人、の亡者が生まれた…




※この作品はフィクションであり実在の企業・銅鑼・国・銅鑼キチとは一切関係ありません。
※銅鑼は使用上の用法・用量を守って正しく使いましょう。