エーダイグリップ・セドリックハードトップ(230)





今は無きエーダイ・グリップ社製230セドリック。

230セドのキットと言うと童遊社(旧ヤマダ)の方が今では有名かと思うが、小生は子供の頃には当時ヤマダの230は買ったことはおろか、見たこともなかった。セリカLB辺りはたまに見かけたのだが。ただ例外はレオーネクーペで、コレは箱の山の中にいくつも売れ残ってました(笑)

1/24スケールとなっているが実際のボディ長は17cm程度、実質1/27と言ったところか。このシリーズは車種に関わらずシャシー共用なので、中型車にはちとツライ。
因みに当時の価格は600円。




これこれコレです。このカッパーの成型色。
子供心に何だかとってもカッコ良く見えて嬉しかった記憶が。




このキットはご覧の通りボンネット開閉式になっており、SUツインのエンジンが浮き彫りながらモールドされている。ボディはサイズこそ惜しいが、プロポーションは決して悪くない。
箱絵ではレザートップ仕様になっているが、童遊社のそれと違ってルーフにモールドはされていない。




「2600GX」と謳われているが、エンブレムのモールドを見たらしっかり「GL」の文字が・・・ダマサレタ!(笑)

フロントフェンダー下部にも同じくGLの文字があるが、本来その上に車名が入るはずなのに「Nissan」の文字が入れられている。フツーならこの時代らしいいい加減さ・・・で片付けてしまうところだが、どうも引っ掛かる。


というのもこのキット、唯一ナンバー(しかも一枚だけしかない)に「CEDRIC」の文字が入っている以外、セドグロを特定する要素が故意に削られているように感じるのである。フロントグリルのエンブレムにはマークはなく、リアガーニッシュとクォーターピラーに付くエンブレムも十文字のモールドがあるだけで、セドにもグロにもどっちでも取れそうなもの。そしてセドグロ唯一非共用のパネルであるボンネットは別パーツとされ、しかも、ボンネットの付いたランナーにはグロリアだけに設定されていたリアスタビライザー(スポイラー)が付いている・・・

もしかしてグロリア版も出す予定があったのだろうか。あるいは小生が無知なだけで、実際に出ていたのだろうか。気になる。




√(ルート)形のシャシーに、まるでピックアップトラックのキャブみたいなフロントシート周りと走行系統一式を納めたリヤフロアをはめ込むシャシー。懐かしく思い出される方もおられるのでは。
モーター走行仕様にして、リヤフロアだけで走らせてみたりしませんでした?(笑)

この特徴あるシャシーでご記憶の方もおられるかも知れないが、このエーダイグリップのキット群の金型は後にバンダイへ移り、ボディにエアダムやワークスフェンダーを追加されて「族」シリーズとして販売されていた。バンダイの良心では1/24と表記するのは気が咎めたらしく、1/26とか中途半端な表示になっていた。
ただしラインアップされていたのはスポーティカーのみで、セドリックはなかったハズ。族車には余程お誂え向きだったと思うのだが(笑)。




バリエーション。

セリカ、ケンメリ、ローレル辺りはこの時代の定番。他に写っていないがサニークーペ(B210のエクセレント)とセドリックが載っている。

そして激しく気になるのが、何故かシビックが入っていること。まさかこのシャシーを使ってシビックにしたのだろうか。どう頑張ってもアコードみたくなってしまったと思うのだが。謎である。