佐賀の恵比寿さん


2018年3月4日

 博多から佐賀まで、JR特急で40分。降車するとまず「旅立ち恵比須さん」が出迎えてくれる。駅から2キロ南へ、メインストリートをまっすぐ歩くと、そこが佐賀城跡。
好天気に浮かれてぶらぶら歩いていると、路ばたに座っている可愛い恵比須さんから声をかけられた。
「なに?」と下向くと、「黙って通り過ぎるんかい」だと。怒っていらっしゃる。改めて挨拶すると、「よ~しわかった。それならおまえに幸運を授けよう」とおいでなすった。「どんな?」と問うと、一陣の風が頬を擦った。なんと気持ちの良いことか。まさしく幸せいっぱいの春の風である。さよならを言おうとしゃがみ込んだら、恵比須さんの脇の名札が目に入った。「幸運の恵比須」だって。
恵比須さんを巡っていて気がつくこと。鼻や耳が扱け、姿さえはっきりしない恵比須さんもいれば、昨日造られたように見える恵比須さんもいる。百年以上も前から路傍で過ごしたお方には、何とも言えない貫禄と匂いが漂う。
こんな風で、市内のあらゆる場所で、名前付きの恵比須さんに声をかけてもらえるんだよ。



 
①旅立ち恵比須
   
②葉隠恵比須

 


 ③鴨居恵比須 
 
 ④鯛恵比須 

 


⑤快復恵比寿 
 
 ⑥忍者恵比須 

 


 ⑦唐人恵比須 
 
 ⑧引越恵比須

 


 ⑨長崎街道恵比須 
 
 ⑩道しるべ恵比須 

 


 ⑪呉服恵比須
 
  ⑫宝当恵比須

 


⑬聞き耳恵比須   

 


 ⑭松原恵比須  




 恵比須さん とは

七福神の一つ。西宮神社の祭神蛭子命(ひるこのみこと)。海上・漁業・商業などの守護神。(広辞苑)

 
西宮神社の恵比須さん

『七福神』の一人で、日本生まれの福の神と言われています。右手に釣竿を持ち、左脇に鯛を抱える姿が一般的ですが、大福帳やそろばんを持ったり、いろいろなスタイルの恵比須さんもたくさんいらっしゃいます。(地元パンフレット)

何故佐賀に恵比須さんが多い?

 諸説あります。
ⅰ 初代藩主・鍋島勝茂公が、兵庫の西宮神社から勘請した恵比須信仰が佐賀の町に広がった。
ⅱ 水路が多く、舟で物資を運んでいた佐賀の町に、豊漁の福の神である恵比須さんが広がった。
ⅲ 長崎街道の辻々に、旅の安全や宿場町の商売繁盛を祈願する恵比須像が増えていった。(以上、地元パンフレット)

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