レ ノ ス ウ ィ ー ド


はじまりの歌
偉大なる王アリエンの歌
カッコウの歌
竜殺しの王スヴァンの歌
ホトトギスの歌
兄弟殺しのニースルの歌
コマドリの歌
彷徨い人ヴィヴィアンの歌
リアンノンの小鳥の歌


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れが呪われし国ローグルの
かつて祝福されたエリンの島の
王たちの偉大な物語である。

そうして私はここに横たわり
記憶を受け継ぐ最後の一人として
動かぬ体を大地にゆだね
眠りの中で記憶の朽ちるのを待っている。


彼女は満足げに立ち上がり、
私を見下ろし、微笑むと
静かに森に溶けていった
白い小鳥が梢を飛び立ち
私はゆっくりと目を閉じる。

かつて手にした甘美な歌を
極上の酒の味を
もう一度 舌の上に蘇らせながら。



リアンノンの小鳥は忘却の歌を歌い
人々の背負いし荷物から 苦渋の過去を抜きさる

もはや語るべきことは終わった
閉ざされた口は牡蠣のよう




――この物語は、ありし日の睦月
ブランの息子 オールブランが綴る…。