レ ノ ス ウ ィ ー ド


はじまりの歌
偉大なる王アリエンの歌
カッコウの歌
竜殺しの王スヴァンの歌
ホトトギスの歌
兄弟殺しのニースルの歌
コマドリの歌
彷徨い人ヴィヴィアンの歌
リアンノンの小鳥の歌


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マドリの声が三時を告げた

私は眠くて仕方が無い。
灰色の霧で目の前で霞み
体は溶けて宙に浮いている

だが女は冷たい指で
氷に浸した楔を打ち込むように
私の腕を強く握り
飢えた目をして尚も求める

「そうして、それから?」

落ちたヴェールは夜の霧
纏いし深緑は森の色
ああ、私は貴女を知っている
私は貴女に語らねばならない。

今こそ始めよう、最後の物語を。