レ ノ ス ウ ィ ー ド


はじまりの歌
偉大なる王アリエンの歌
カッコウの歌
竜殺しの王スヴァンの歌
ホトトギスの歌
兄弟殺しのニースルの歌
コマドリの歌
彷徨い人ヴィヴィアンの歌
リアンノンの小鳥の歌


<戻る>

しい話を聞かせてくれ と女が言った
枕元に立って 梢の下で
木漏れ日の射す午後のことだった
緑の葉ずれの聞こえる風

女は青白いヴェールで顔を隠していた
私は木陰に横たわり 目を半分閉じている
もう眠いのだが 女があまりに切ない声で
物語をせがむので
つい 語り始めてしまった


――遠い昔の 近い未来の

   つい昨日の ほんの今しがたの。