ィレノーザ攻防


 そう簡単に近づけないことは、ヴィレノーザを遠巻きに布陣する兵士たちを見た時にすでにわかっていた。
 神魔戦争時代に巨人との戦いに備えて築かれ、その攻撃に耐えた城壁をそのまま使い、崩れてしまった部分には土のうが積み上げられ、簡易の見張り塔まで建てられ、街の入口にはバリケードがわりのトラックが横付けされている。 
 「すごいな、本当に戦争中みたいだ…」
外側の城壁の上から一望して、ルークは呟いた。街に近づくにつれ、神魔戦争時代の古い城壁は、壊れずに残っている部分が多くなる。最も外側の城壁はほとんど形もなく土に帰り、少し内側になるとごく一部だけが小山のようになって残っている。今いるのはその小山の一つだが、そこから先へは近づけそうもない。
 「考えなしにここまで来たけど、どうするかな。今の状況を聞くにも、カーリーさんか、ジョルジュさんに連絡が取れないと…。」
通信機は持ってきていない。持っていたとして、どちらに連絡を取るにしても、直接本人につながるわけではない。通信技師を通せば、他の誰かの耳に必ず入る。
 すでに夕闇が迫りつつある。まさかここで何日も野宿するわけにもいかないが、他にどうしようもない。
 「ねえ、ルー君。あれ何だろう」
 「あれって?」
ミズハは、城壁の向こうの空に浮かぶ、鈍い銀色に輝くものを指さしている。下に国家連邦本部の屋根が見えている。街で最も高い建物より上に浮かんでいる、それは。
 「まさか、…あれが飛空艇?」
メテオラがそれを使う、とはエミリアから聞いていたが。
 言葉からイメージする通り、それはまさしく空飛ぶ船だった。前後に取り付けたプロペラが舵で、吊り下げられた部分がキャビン。銀色の風船のような部分は浮かぶための装置なのだろうか。砲台らしきものも据えられている。
 「寸胴でかっこわるーい。あんなの、何がいいんだろ」
 「ミズハは自分で飛べるから分からないんだよ。人間は飛べないから、ああいう飛べる装置に憧れる」
 「ふうん。そういうものなのかなあ」
煉瓦を何重にも組み合わせて積み上げた城塞の残骸に背中をつけ、ミズハは空を見上げた。一番星が輝き始め、細い月はすでに西。薄い雲が空を覆いはじめている。間もなく、月も星もない夜がやってくる。

 生暖かい風が吹いた。
 「…何だ?」
ルークは、弾かれたように振り返った。何かが、何かの気配が。
 と同時に、辺りに爆発音が響き渡った。
 「ミズハ!」
とっさに少女を庇う。耳をつんざくような衝撃音とともに、爆風が草をなぎ倒し、瓦礫の破片が吹き飛ばされる。二人は地面にぴったりと伏せたまま、衝撃の収まるのを待った。
 「い、いまの…」
白い煙が幾筋も立ち上っている。人の叫び声、銃声。瓦礫の丘に登ってみると、町に入るあたりの城壁が跡形もなく吹き飛ばされ、トラックがひっくり返り、地面がえぐれている。土のうの下敷きになってぴくりともしない兵士、逃げ惑う兵士。一部では銃撃戦にもなっていた。敵の数は多くない。だが、不意打ちの爆発は一時的に戦線を崩し、混乱させることに成功していた。
 耳に聞こえない咆哮が、衝撃音となって辺りに響き渡る。百年前の城壁を越えて、影の巨人たちが次々と、乱れた防衛ラインへと押し寄せる。
 「まだだ、ミズハ」
飛び出しかける少女の手を、ルークは抑えた。
 「でも」
 「皆を信じるんだ。何も策がないなんてこと、あり得ない。このくらいなら防げる」
ルークは、巨人たちの向かってくる方向に目をやった。
 「それよりも指揮してる奴を探すんだ。」
 「わかった」
 「あとミズハ、一つお願いがあるんだ」
少女は振り返り、ルークを見る。
 「…できるだけ、傷つけないでくれるか?」
巨人の信奉者たちは、かつて双頭の巨人を崇めていた人々の末裔。彼らをこの地へ誘った責任は自分にもある。まして、マリアのように平和に暮らすことを望んでいながら、無理やり連れてこられた人もいるかもしれないのだから。
 ミズハは、くすっと笑った。
 「相変わらずルー君は優しいね。分かったよ」
町のほうで、何かが光った。空を駆けてくる光の矢が、先陣を切って突っ込もうとしていた巨人の胴体の真ん中を貫抜く。声を上げ、巨人ががくりと膝をつく。
 「あれは…」
影の巨人は、貫かれたまま動けない。きっとカーリーだ、とルークは思った。”逆さ大樹の谷”での戦いの経験が生かされているのだ。
 「ここは大丈夫だ、行こう」
 「うん」
日はすでにとっぷりと暮れ、辺りからは昼の気配が消えつつある。影の巨人たち、各地から奪った”コア”を埋め込まれたアストラル体は、次から次へ押し寄せている。その本体である人の体は、どこか近くにあるはずなのだ。


 ルークとミズハは、街を囲む城壁の影を見つからないように走っていた。
 その間にも、何度か爆発音がして、町のほうでは火の手も上がっていた。防衛戦を突破されたか、最初から街の中にも潜んでいたのか。応戦しているのは主にメテオラの兵士たち。それ以外の国は、軍隊というものを持たず、警備兵程度でしかない。
 城壁はなく、未知の武器もない。魔法使いもいない。巨人といえば、元は人であったものがせいぜい十数体。これでも、かつての神魔戦争と比類も出来ない程度の規模のはずだ。それなのに、これだけの激しさがある。分厚い城壁を幾つも破壊した痕跡を残すかつての神魔戦争は、どれほど凄まじいものだったことか。
 フォルティーザから続く線路を越えたところで、先を走っていたミズハが足を止めた。
 そこから先は、城壁が激しく壊れて、ほとんどが土に帰り、平原となっている。やや窪地になっており、形の残っている城壁に阻まれ、町からは完全に死角。そこに、見覚えのあるトラックが停まっていた。周囲には銃を構えた男たちがいる。
 二人は、顔を見合わせ、頷きあった。トラックの荷台には幌がかけられている。巨人たちの本体が居るとしたら、そこしかない。
 ミズハは翼を広げ、空高く一気に舞い上がった。ルークは陽動をかけるため、トラックから見える位置を走りだす。
 「誰だ!」
誰何とともに銃撃の音が耳元をかすめ、城壁の残滓に当たった銃弾がレンガ壁を抉った。腕に痛みが走ったが、ルークは構わず遺構の間を走り続けた。物陰に隠れる直前、足元の地面がえぐれる。
 ルークは壁に背を押し付けながら腕を抑え、背後に迫る足音を聞いていた。生暖かいものが腕を伝い、足元にぽたりと落ちる。痛みは感じている。だが大した問題ではない。傷はすぐに塞がる。問題は、――今イメージしていることが、出来るかどうか、だ。
 彼は、血に染まる自分の手を見下ろした。大丈夫、かつては出来ていたはず。記憶は曖昧だが、体はきっと覚えている。その手を大地につけ、体の奥に渦巻く力をイメージする。ミズハがやって見せてくれたように、そこから一部を分離し、体の外へ導き出す――
 「いたぞ、あそこだ!」
足音はすぐそこに迫る。銃を構え、一人が引き金を引きかけた…だが、その手を白い鳥が真上から矢のように貫いた。思わず銃を取り落とし、腕を抑えて男は蹲る。
 「この野郎!」
別の男が銃を宙に向けて鳥を追う。空に銃声が響き渡り、地面に薬莢が散らばる。だが、その時ルークは外界をほとんど認識していなかった。血が引いていくような冷たい感覚が、腕からじわりと広がっていく。何かが抜け出し、地面に染み込んで土を変化させていくのが分かる。
 「そうだ。こうやって創るんだ…」
目の前で形を成し、立ち上がる土の人形を見上げながら、ルークは一人、呟いた。
 過去の技の全て思い出したわけではない。
 ただ、確かに体が覚えている。分かるのだ、それがかつての自分の役目だった。生命なき土くれから人の形を作ること。自ら考え、仮初めの命で動く、しもべたちを作り出すことが。
 「お前たちの主人は、おれだ」
ルークの言葉に、土人形は緩慢な動きで頷いた。
 「人間は絶対に殺すな。傷つけるのも最低限にしろ。あの車の周りを掃除してくれ、頼んだぞ!」
土人形はルークが指さした方向へ歩き出した。人の形といっても、顔や指があるわけではない。あくまで二本の腕と二本の足のある、人のような姿をした泥というだけで、見た目はのっぺりしている。影の巨人たちのほうがまだ人間らしいくらいだ。
 そんなものが近づいてくるのを見て、男たちはぎょっとした。
 「何だ、あれは…」
 「ゴーレム? 完成していないと聞いたが…」
敵か味方かを判断しかねているところへ、土人形は見てくれとは裏腹のスピードで近づき、いきなり銃を取り上げる。
 「うわっ」
怪力でそれを握りつぶすと、次の男にも襲い掛かる。
 「何だ、こいつ?!」
 「敵か!」
銃弾が打ち込まれるが、土の体には通用しない。
 「くっ、一端退却を…」
運転席に戻ろうとした男の前に、ミズハが立ちはだかる。
 「ひっ」
薄い光を纏った少女と、その周囲に浮かぶ鳥たちを見て、男は真っ青になって別の方向へ逃げ出した。その隙に、ルークが車の幌をめくり、中を確かめている。
 「やっぱり、そうだ。ミズハ、手伝ってくれ!」
荷台には、金の腕輪をはめた人々がぎっしりと寝かされている。これがゴーレムの本体だ。薬でも盛られているのか、青白い顔でぴくりともしない。
 「どうするの?」
ミズハが舞い降りてくる。
 「何とかして起こせないかって。意識が戻れば、あの外に出てるアストラル体も本体に戻るはずだろ?」
荷台に乗り込み、ルークは、一番手前に寝かされていた若い男の頬を叩いた。だが全く反応はなく、呼吸も浅い。ロカッティオでルークが飲まされたような、解毒が必要なものを与えられているのか。だとしたら、ここでは目を覚まさせることが出来ない。下手をしたら、このまま二度と目覚めない可能性だってある。
 そうこうしているうちに、寝かされていた若い男が突然、激しく呻いて血を吐いた
 「ルーク、あれ!」
ミズハが町のほうを指さす。城壁にとりついた登ろうとしていた影の巨人たちが次々と、城壁の上から放たれる光の矢に撃ちぬかれて転がり落ちていく。アストラル体が傷を受けているのだ。本来なら、アストラル体がダメージを負えば本体の体に戻る。だが今。ここにいる人々は、本体に戻りたくとも、本体は目覚める事ができない。

 ”最悪の場合、死ぬわね”

カーリーの言葉が蘇ってきた。巨人たちが傷つけば、そのぶん本体の体も傷ついてしまう。彼らの多くは、自分の意思で戦っているわけではない。
 「止めないと…」
振り返ったルークは、こちらに向かってくる新たな一団に目を留めた。銃を構えた数人を従えて、先頭にいるのは身覚えのある男。
 「やはり、貴様らか」
面白がっているふうですらある。ミズハは、むっとして男を睨みつける。ロアラにしたことを忘れるわけにはいかない。だがルークは、ミズハの腕を掴み、下がらせる。
 「こんなことをして、何になる? 神魔戦争をもう一度やり直すつもりなのか? せっかく、この大陸での暮らしに馴染んでいたのに、居場所を捨てるつもりなのか」
 「ほう。どこかから我々のことを聞いてきたのか――」
後ろの男たちが銃を構える。ミズハが動こうとするのを腕で制しながら、ルークは精一杯、言葉に力を込めた。
 「銃を降ろせ」
ぴく、と男たちの手が動いた。従おうとする無意識と、それに戸惑う意識。やはりそうだ。金の腕輪は、ロカッティオの魔法使いたちが使い魔につける隷属の印と同じもの。主たる双頭の巨人の”一部”でしかないルークの言葉にも、多少は束縛力がある。
 「答えろ。何をしようとしてる? 平和に暮していた人たちまで巻き込んで、何が目的だ」
 車の荷台に寝かされ、強制的にアストラル体を剥がされた人々が、破壊を望んでいたとは思えない。マリアのように平穏に生きることを求めていた人もいたはずだ。
 「…知る必要はない」
男は、腕輪をはめているほうの腕を抑えながら弱々しく否定しようとする。「…なぜ、お前が――あのお方と同じ力を――」
 そのとき、ルークの作った土人形が、足音を響かせて近づいてきた。男は、ぎょっとして一歩あとすさる。
 「何だ、…これは」
驚愕とともに、彼らは幾度と無く繰り返されてきた言葉を思い出したようだった。

 ”一つの頭は思考と再生、一つの頭は行動と破壊”

 「――まさか、そんな」
ぎこちない動きで振り返り、恐れに満ちた目を見張る。
 「あんたらは信じないだろうけど、おれ自身も信じられない」
ルークは、さっき撃たれた腕を掲げた。傷はすでに完全にふさがっている。その手が指し示す場所の土が盛り上がり、もう一体、同じように土人形が生まれてくる。
 「失われた首、だと…? こんな…、こんな……」
言葉が途切れた。予想もしていなかったのだろう。それでも男は、狂気に満ちた笑みを無理にひねり出した。
 「だが、もう遅い。力の化身たる巨人は間もなく目覚める――」
 「?!」
驚いたのは、ルークのほうもだ。「”目覚める”?」
 ラザロの町で、マリアの語った伝説が蘇ってきた。

 ”片方だけの頭では巨人は長く生きられず、深い傷を負い、人を攻め滅ぼす前に眠りについたと言われています。”

 百年前の巨人たちの侵攻の終わりをもって、神魔戦争の終結とされた。巨人たちの長は、人を滅ぼす前に眠りについた。死んだのだと無意識に思っていた。だが、そうではなかったとしたら。
 「まだ、生きているのか…?」
眠りについた場所は、最後に戦いが行われた場所。この場所。ヴィレノーザ。眠る巨人に必要なものは――再生の力を失った巨人に必要なものは。
 ずきん、と胸に痛みが走る。痛みとともに何かの感覚が蘇ってくる。
 「…どこにいる」
ルークは一歩前ら進みでながら、男をねめつけた。逃げ道を塞ぐように、二体の土人形が男を左右から押さえつけようとする。
 「”あいつ”は、どこにいる!」
男は薄っすらと笑みを浮かべ、腰から短銃を引き抜くと、ルークに照準を合わせた。

 ぱん、と乾いた音。
 ミズハの鳥が、その手から銃をたたき落とす。土人形たちが、次々と銃を取り上げ、くしゃくしゃにして放り投げる。男はよろめいて膝をつく。これ以上、問いかけても時間の無駄だ。それに、もう一方の巨人がまだ生きていて、彼らがそちらに従っているのだとしたら、ルークの束縛力は大した効果を発揮しない。支配するのは、いつだって”行動と破壊”の首のほうだった。
 「たぶんヴィレノーザの町の中だ。行こう」
言ってから、ルークは二体の土人形たちに命じる。「ここを守っててくれ。頼んだ」
 二体は頷いて、車の側に立った。ミズハは、ルークの手を取って空へ飛び上がる。


 上から見下ろす地上は、どこもかしこも戦火だらけ、城壁の周りで繰り返される銃撃戦が稲妻のように輝く。影の巨人たちは大半が城壁を乗り越えるところで倒され、町中には入り込めていない。
 「ルー君、わかる? ルー君の元の半分、どこにいるか」
 「分からない…」
胸の痛みは、かつて体から引き剥がされた時の痛みなのか。それとも、燃え上がる街の風景と、傷ついてゆく人々に対する痛みなのか。
 眠りについたとされる”双頭の巨人”は、ヴィレノーザのどこかにいるはずだ。でなければ、ここが襲われるはずはない。それなのに、はっきりと場所を特定することが出来ない。
 城壁の上を飛び越えようとした時、ルークは、下の方から光を振って合図している人影に気づいた。
 「ミズハ、あそこ!」
カーリーだ。手を振って、何か叫んでいる。
 側に降り立つと、隻眼の女学者は突き飛ばされるのかと思うくらいの勢いで二人に抱きついていた。
 「ルーク君! ミズハちゃあああん! 無事だったのねえっ」
 「うわ、と…」
危うく、城壁から落ちるところだ。
 「やっぱり来てくれたんだ。待ってたよ! ちょうピンチ!」
 「何でこんな危ないところにいるんですか、カーリーさん」
 「そりゃ、この砲台は私が作ったんだし」
カーリーの後ろには、さっきから影の巨人を狙い撃ちしている特別製の砲台が何基か据えられている。
 「待ってください、カーリーさん。これ以上攻撃しないで」
 「え?」
 「本体を見つけたんです」
ルークは、さきほどの場所と、車の荷台で意識を失っている人々のことを話した。おそらく強制的にアストラル体を剥がされ、暴走させられているのだ、と。
 「体を目覚めさせれば、攻撃しなくても元に戻るはずです」
 「…なるほど。よしわかった! 場所を詳しく教えて? 直ぐに本部に連絡する」
カーリーは通信機を取り上げ、話し始めた。そのあいだ、ルークは炎に照らされたヴィレノーザの町に目を凝らした。
 この町のどこかに、はるか昔に失った”半身”――というより、”本体”がいる。
 自分が巨人の頭の片割れだなどと、今もって実感が沸かない。だが信じる信じない以前に、実際に自分には人とは異なる力がある。そして、微かな記憶を体が覚えている。絶対に、見つけなくてはならない。そしてこんどこそ引導を渡す。それは、失われた首の今の姿である、自分の役目だ。
 後ろで唐突に、カーリーが甲高い声を上げた。
 「――えっ? ちょっと待って、どういうこ――もしもし!」
 「どうしたんですか」
カーリーは、通信機から顔を上げた。困惑した表情だ。
 「本部で何か起きているみたい。通信技師がひどく混乱してて。部屋が開かない、とかなんとか…」
 「まさか」
確かに、街が静か過ぎる。城壁の付近で起きている戦闘が実は陽動だったとしたら。本命は国家連邦と本部で、既に内側に敵が入り込んでいるのだとしたら。
 「ジョルジュさんも、ここに?」
 「ええ。本部に…、そこで指揮をとっているはずだけど」
 「行ってみます。ミズハ、カーリーさんをさっきの場所に案内してくれ」
 「でも、ルー君一人じゃ…」
ルークは、首を振った。
 「一人じゃない」
胸に手を当てる。「それに、…おれは、死なないから。」
 「…気をつけてね」
頷くと、ルークは闇に沈む町のほうへ走りだした。


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