Past time...「マビノギオン」における登場人物たち


マビノギオン Y MABINOGION
ウェールズ人にとって、魂のよりどころと語られる、ケルトの人々の幻想物語集。
かのアーサー王伝説の発端ともなった書である。
本編は、この「マビノギオン」に含まれるマソヌウイの息子マースの物語から、粗筋と、人の名前とを借りて作り出された。

イオナ IONA
スコットランドの詩人、フィオナ・マクラウドの幻想物語に繰り返し登場する「まぼろしの国」。
実在する島「イオナ」に、幻想の中の聖なる島を重ねあわせて作られたイメージである。
ちなみに"フィオナ"という女性名で執筆してはいるが、実際は男性。

グウィディオン Gwydyon(Gwydion) uab Don
マビノギオンにおいては、マース公の妹・ドーンの息子。
弟ギルヴァエスウィの恋路のため、マース公を欺き、三年間の罰を受ける。
魔術を操り、様々な知恵を持つ人物で、ダヴェドの王プレデリを倒す。
この物語では、スェウの父親で、マース公の姉の子。

スェウ・スァウ・ゲフェス Lieu(Liew) Liaw Gyffes
この物語は、プレデリではなく、彼のための「幼な物語」(マビノーギ)として書かれた。
マビノギオンにおいては、グウィディオンによって育てられる、美しい少年。
その名は「器用な手を持つ光り輝く(金髪の)人」を意味する。
もとの物語は、母アランロドから受けた三つの呪いを、グウィディオンとともに乗り越えていくもの。
原典では、本当の父親が誰なのかは明らかにされていない。

アランロド Aranrot uerch Don
マビノギオンではドーンの娘。グウィディオンの妹である。
スェウとディランの母親で、息子を決して自分の子とは認めようとしなかった。

マース Math uab Mathonwy
マビノギオンではグウィネッズの領主。マソヌウイの息子で、ドーンの弟。
魔法の力で、バルズたちの長・タリエシンを創造したともされる。
この物語では、イオナの王として登場する。

ブランウェン Branwen(Bronwen) uerch Liyr
マビノギオンでは、スィールの娘。ベンディゲイドブランとマナウィダンの妹。
イウェルゾン(アイルランド)の王マソルッフに嫁ぎ、息子グウェルンを得る。
この物語においては、マースの妻、エレンとイヴァルドの姉。

エレン・ルイダウク Elen Luydawc
マビノギオンでは彼女の夫はルヴァインの皇帝、マクセン・ウレディク。ブリトン人、エウダヴの娘。
名前は、言葉どおりには「軍を率いるエレン」。彼女自身、その名の通りの女帝である。
この物語では、役割を変えて登場する。

ディラン・エイル・トン Dylan Eil(Ail) Ton
名前は「海の波の息子」を意味する。
マビノギオンにおいては、ドーンの娘、アランロドの息子。
マースの魔法の杖によって彼を産み落としたアランロドが
広間から走り去ろうとしたときに、続けて産み落としたのがスェウである。
生まれてすぐに海のものの習性を身につけ、その体の下では、いかなる波も砕けることは無かったという。

金髪のグウリ/プレデリ Prederi uab Pwyll
マビノギオンの本来の主人公と言ってもいい人物。
ダヴェドの大公プイスとリアンノンの間に生まれ、生まれたその日に行方不明となる。
戻ってきて母の心配が解かれたことから、プレデリ<心配>の名をもつようになった。
元の物語では、グウィディオンと戦って死に、ヴェレン・リッドに葬られたと言われている。

オルウェン Olwen merch Yspadaden Penkawr
名前の意味は「白いあしあと」。その歩みからは白いクローバーの花が咲き乱れたという姫君。
ただし父親は恐ろしい巨人イスバサデンであった。

ブロダイウェズ Blodeuedd
「花のような顔」を意味する。デリとバナディルとエルウァインの花から作られた少女。
元の物語では、スェウを裏切ってその秘密を聞き出し、愛人に殺させた罪により、梟の姿に変えられた。

リアンノン Riannon uerch Heueydd
マビノギオンにおいては、古老ヘヴェイズの娘、プレデリの母親。人間とも妖精ともつかない、不思議な存在。
彼女は誰にも追いつけない馬に乗って現れ、彼女の連れた小鳥たちは忘却の歌を歌うという。


戻る