間奏−ディートリッヒの仲間たち



 「うわあ! このあとどうなっちゃうのディートリッヒ?!」って所だろうが、ここで一つ間を置いて、彼の仲間たちについて語ろうと思う。
 …そこ。食べくさしの鶏肉とかコップとか投げない。投げるのは帽子とおひねりだけにしといてくれ。オレだってサクサクと話の筋だけ語ってもいいんだが、それじゃ満足しないお客さんもいるだろうからな。
 ディートリッヒには、たくさんの仲間たちがいる。ヒルデブラントやハイメ、ヴィテゲだけじゃない。これまでに名前が出て来てなくても、物語の中には実にたくさんの人物が存在するんだ。
 ここでは、そんな人物たちをまとめて紹介しようじゃないか。

 まずは、公爵ホルンボゲ。覚えてるよな? 盗賊のとりで攻略に出てきた、あの人だ。ディートリッヒ伝説をアーサー王伝説になぞらえるなら、この人も立派な「円卓の騎士」だからな。影が薄いしあんまし活躍もないけど、一応、覚えておくように。
 次はやたら真面目なライナルトだ。まったく、これだから良家のご子息はねえ。サラブレッド種ってのは、気難しくてプライド高くて、なにより融通効かなくて困るやなぁ。ヒルデブラント師匠も、若様にこうなってほしくなくってハイメみたいな気さくな仲間を傍につけたのかもしれないな。ま、彼はそこがウリだという説もある。
 その他にもまだまだいるぞ。ヒルデブラントの甥で、何かと熱い男ヴォルフハルト。それから、まだ登場していない、あの男とか…。おおっと! 名前はまだ明かせないぞ。彼の活躍は、これからおいおい語られるということで。
 さらに、ヒルデブラントの息子・ハドゥブラントとディートリッヒの弟・ディートヘア。この時は、まだ子供だから直接は物語に関わってこない。
 シドレクス・サガには名前が出てこなくても、ニーベルンゲンの歌<ニベルンク・リエト>には、さらにディートリッヒの甥のジゲスタップや、ハーワルト、イーリンク、リチャルト以下略といった人々が登場する。(しかも、のちに全員死亡)

 彼らが目立たないのは、ひとえにハイメやヴィテゲといった主要人物たちが濃ゆすぎるからであって、彼らが普通じゃない戦い方をしている後ろでひっそりと普通の人間らしい活躍をしていたんだぜ。サボってたわけじゃないからな。
 王者たるもの、求心力ってのはやっぱ必要なワケよ。いくら本人が優れてたって、人が集まらなきゃ意味がない。そこらへんオレも自分で言っててイタイものがあるけどさ、要するに、人望があって、他人に責任の持てる限られた奴だけが「王様」になれるってことさ。

 そんなわけで、お待ちかね、話の本筋に戻るぜ。
 巨人の住む山に迷い込んでしまったディートリッヒ。その運命やいかに?!



[もどる]