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応用編  結果から考察される研究概要

得られた結果をどう解釈するかについて。


 さてさて。自分の独立性・協調性の程度が分かったところで、もういちどおさらい。
 最初に述べたとうり、ここで得られた数値は「比尺度」ではないので、大小の違いはあっても、そのまま計算に使えるものではない。2は1の2倍ではない。つまり、「協調性 2」の人は、「協調性 1」の人より協調的ではあるが、2倍協調的だということにはならない。
 便宜上、比尺度として扱って足し算・割り算をして数値を出しているものの、その数字は、ふつうに計算式で使われているものとは違うのだ。ここが、心理学で扱われる数字の特殊なところである。


 前のページの表で見たとうり、独立性・協調性には、日本人の中でも年齢ごとに違いがあり、国ごとの間にも差があった。
 これを、「アジア」と「欧米」に分けてみたり、アジア圏内で国ごとに比べたり、同じくにの中で年齢ごとに調べたりして違いを確かめるのが一つの研究。
 さらに、実際の行動とこれらの自己観との関係を調べる研究もある。
 たとえば、「タバコのポイ捨てをする人は、身勝手なので独立性が高いんじゃないか」と、いった具合に。
 結果は、必ずしも独立性の高い者のマナーが悪いわけではない、となっている。電車の中で友達と騒ぐ人は、協調性が高いゆえに集団としてのモラルを欠如しているのであり、電車が混んでいるのに席をつめようとしない人は、独立性が高いゆえに周りに合わせようとしないのである。

 面白いのは、年齢によって「独立性・協調性」の意味が違っているという点だ。日本人の「老人」で独立性の高い者は権威主義が強く、社会規範に忠実なのに対し、同じ独立性の高い人でも「若者」では、老人とは逆に、権威に反発し、既存の社会規範に反する傾向にあるという。
 また、協調性が高い者の中にも、友人との心理的な距離が近く、同調的なタイプと、心理的な距離は遠いが、とりあえず意見だけ合わせておくタイプがある。

 ひとつの尺度が開発されることによって、こうした細かい研究がすすめられるようになる。
 それらすべて、地道で地味〜な、誰かの努力のたまものなのだ…。まあ、心理学ってそんなにハデな学問じゃないし、本当に真面目にやろうとすると、かなり面白くないです。だんだん自分が何やってるのか分からなくなって来たりします。(笑) なので、テレビに出て面白おかしく解釈を述べたりしてる人は、かなり信用ならないです。心理学は、果たしてそういうものなのか。


>>と、いう話を院生とよくしてた。一生心理学に費やすとか、私にはムリだった。




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