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基本編3 相互独立性と相互協調性について

実践に近い概念解説。


 …と、いうわけで、心理尺度を実際に公開しようと思ったんだけど、まずその尺度が何を表しているのか分からないと使えないので、次に挙げる尺度に使われている概念について簡単に説明しようと思う。

 心理学の研究分野のひとつに、「自己(self)」と、いうものがある。これは、個人の心理的な働きである「自我(ego)」とは違って、「自分によって認識される自分」、メタ認知ともいえるものに関わっている。人間だけしか持たない心理現象とも言えるだろう。
 「自己」は、独立したジャンルであり、多くの有名な研究者が関わっている研究である。自己と他者、自己開示、自己実現など、多くの心理学的な用語も存在する。

 この中で、その人が所属する社会や文化によって、「自己」のあり方は異なるのだという、「文化的自己観」の研究がある。
 文化的自己観とは、簡単に言ってしまうと、自己は文化に培われるものであって、自己の中にはその社会で培われた常識やルールといったものが組み込まれている…と、いう考え方のことだ。(で、合ってる?←微妙に自信が無い
 この自己が、現実を構成する。その社会における倫理観や物のとらえかたも自己の中に含まれており、極端な話、物事の善悪を決めているのも文化によって培われた自己だからだ。

 と、ここで、表題にある「相互独立的自己観」「相互協調的自己観」が登場する。
 「自己」は、それが作られる文化や社会の状況によって異なるわけだから、国や地域ごとに基本的な「自己」は違うのではないか。そう考えて研究した結果、見つけられたのが、この二つの特徴である。

 相互独立的自己観とは、特に欧米文化で優勢な自己観だ。この自己観では、自己は他人や周りの出来事からは区別された独立した実体として存在すると捉えられている。合理性、「本当の」自己などを求める。この自己観においては、自分の望ましい特性(才能や能力、行動の動機など)を見つけ、外に向けて表現し、他者から独立した自己を確認することによって人生における満足を得る。

 これに対し、相互協調的自己観とは、特にアジア圏で優勢な自己観で、自己とは他の人や周りのものと結びついてより高次な社会の一部となるものであるとする、関係重視の実体として捉えられている。人間関係そのものや、関係の中で意味づけられる自分の特性が、自分という存在の中心になっている。意味ある社会関係を見出し、自分をその中の一部として認識すること、または他人からそのように認識されることを重視する。

 ちょっとばかり難しい言葉が出てくるので分かりにくいかもしれないが、書いている本人もあんまり分かっていないので、これ以上簡単には出来そうにない。とにかく、自分というものに対する捉え方や、自分とはどうあるべきなのかといった価値観は、人によって違うのだ。どちらが正しいわけでもなく、もちろん、どちらが良いというわけでもない。
 そして重要なことに、この二つは、相反するものでも裏表なのでもなく、互いに独立している。つまり、独立性と協調性の両方が高いということも、両方が低いということも、あり得るのだ。

 それでは実際に、あなた自身の独立性・協調性を測っていただこう。
 研究室からこっそりパチってきた判定尺度である。




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