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基本編1 心理学で扱う数値データについて

テストに出ます。マジでマジで。1回生のとき必ずやらされますって。


 心理学には、いろんな数値データが出てくる。たとえば適性検査のときに答える質問紙もそうだし(「アンケート」と言ってはいけない。あくまで質問紙)、「はい・いいえ」や「あてはまる・あてはまらない」などで答えていくものもそうだ。
 答える側は何なんだかよく分からずに答えている心理学の質問紙、回収されたあと、ウラではそれを数値に直してチマチマとパソコンに打ち込む作業がされている。人員不足の時に駆り出されるのも学生傭兵の務めなわけだが…。

 この数値、一般には誤解されがちなのだが、実は、いろんな種類があり、それぞれの種類ごとに処理の仕方が違うのだ。
 まずは、その「種類」について説明しよう。

 1.名義尺度(nominal scale)

 2.順序尺度(ordinal scale)

この二つで得られたデータを「計数データ」という。
 3.間隔尺度(interval scale)

 4.比尺度(ratio scale)
この二つで得られたデータを「計量データ」という。


 「名義尺度」とは、順番をあらわす、名前だけの数字だ。たとえば郵便番号や電話番号、出席番号など、名前のかわりつける記号であって、計算には使えない。数値の大小も存在しない。たとえば、各質問にふってある番号や性別のかわりに用いる1・2の区別などが、これにあたる。

 「順序尺度」とは、数値の大小はあるものの、同じく計算には使えない数字のことだ。たとえば知能指数も順序尺度であり、大小の差はあるものの、知能指数70の人は、単純に140の人の半分の賢さだとは言えない。各数字の間隔は一定ではない。

 「間隔尺度」とは、各数字の間隔は一定だが、意味のある零点が存在しない数字のことを言う。よく言われるのが摂氏で表した温度で、10度と20度、20度と30度の間は同じだが、摂氏零度は絶対零度ではない。つまり、スタート地点は本当の「ゼロ」では無い。
 心理学で扱われる数字がこの「間隔尺度」だというのは、たとえば、ある心理テストで「協調性の数値がゼロ」という結果が出たとしても、その人の協調性が皆無なわけではなく、あくまで質問紙で計れる範囲でのゼロであるにすぎない、ということを意味している。

 「比尺度」とは、おなじみ、数学の授業に出てくる、計算に自由に使える数字のことだ。1と2の間も2と3の間も一定で、1は2よりも小さく、3は1の3倍キッチリである。微分積分でもなんでもオッケー。ただし、こんな便利な数字は、心理学では滅多に出てこない…。


 と、このように、見かけは同じ数字でも、どんな種類の数字なのかによって、意味が全く違ってくる。それを知らずに、数字の大小だけ見てしまうと間違った答えを導き出してしまう。
 1〜4については、下の種類になるほど数字に含まれる情報量は多くなり、計算や統計処理など活用の範囲は広くなる。私たちがよく知る、足し算・引き算などの計算に使えるのは、下のふたつ、「計量データ」として得られた数値だけだ。
 質問紙や心理テストの回答は、たいてい、間隔尺度として使われている。(ただし、便宜上、間隔尺度を比尺度として計算することもある。)

 最初の頃は、とくに「間隔尺度」と「比尺度」の違いが分からず混乱することが多い。
 どの種類の数字に、どのタイプの分析が使えるのか、などは、実際にやらされてみないと理解できない。ちなみに私も多分よく分かってない。(おおいばり)



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