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午後のお茶会はみんなが楽しみにしておりました。
年に一度、王様になれる焼き菓子の日のことです。

あかあかと暖炉に火がともり、
布の上には色とりどりのお菓子のおさら。
ふわふわの卵の泡に、まるいお砂糖玉、香ばしい小麦のお菓子、木の実の入ったチョコレート、
大人のためのぶどう酒と、子どものためのりんご酒と、
お祝いの日の飲み物もたっぷり用意してありました。

なかでもとびきり上等なのは、花のかたちのきんいろのおかし。
扁桃(あめんどう)の粉のたっぷりつまった焼き菓子を、みんなで分けたその中に、
陶器の人形が入っていたなら、幸運です。
金かんむりを頭にいただき、今日いちにちはみんなの王様。どんな望みも思いのままになるのです。






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