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ホルサイセ(ハルシエス) --

古代名:ホル-サ-アセト/ギリシア名:ハルシエス、ハルスィエセ/別称・別綴り:
性別:男性


――幼児キリストとなりし幼き者

主な称号


主な信仰
通称「イシスの息子ホルス」。ホルス神の別名と解釈することも可能だが、ここではとりあえず別神として項目を立てた。

幼児の姿でイシスの膝に抱かれる姿で描かれることが多い。ハルポクラテスと同じく、幼児としてのホルスである。イシスの膝に抱かれた赤ん坊姿のホルスで、この神と母イシスの像は、のちにキリスト教と触れたとき聖母マリアと幼いキリストのイメージ形成に大きな影響を与えたと思われる。

注目すべき点は、ハルポクラテスと違って成長するということだ。永遠の子供ではないのである。死せるオシリスに対し「開口の儀式」(ミイラの口に斧を当て、死後の飲食を可能にする)を行っている姿で信仰されたが、これは父オシリスの死後にホルスが誕生したという神話とは矛盾する。父親の葬儀を行う息子が理想とされたことから、矛盾を無視して描かれた「父の後継者」としての姿なのだろうか。

ホルサイセの神話はホルスの復讐と王位継承の神話の中では後期に作られたもののため、内容がやや人間くさくなっている。成長後は交戦的な青年となり、セトとの戦いの最中にセトをかばった母イシスの首を切り落としてしまうという。また、母親に欲情し交わったという神話もホルサイセの名で語られている。

解釈によれば、儀式の中で語られるホルサイセの成長が王の成長をなぞらえているとも言える。
また「母と交わる」という概念は、古い神話の形態を受け継いだものとも取れる。

ギリシャ・ローマの信仰では、ホルサイセはイシスのついでであり、単品で信仰されている姿はほぼ見かけない。

神話
ホルス神話群の一端を担う。
そもそも名前が「イシス(アセト)の息子(サ)であるホルス」なので、イシスとの関係があって始めて成り立つ存在なのだが、役割は"母の息子"ではなく"父の後継者"とされている。父の後をついで王権を手にする成長した姿では、父親との繋がりについても語られることがある。


聖域

DATA

・所有色―
・所有元素―
・参加ユニット―ホルスの分身として、<ホルス・イシス・オシリス>
・同一化―ホルス(その中でも幼児ホルス)
・神聖動物―鷹
・装備品―王権装備一式


【Index】