主な称号
ブバスティスの女主人、アトゥムの娘、ラーの瞳
主な信仰
猫の女神として有名。
名前は「バストの町のもの」を意味する。「バスト」は地名なのだが、軟膏壷を意味するという説もある。
バステト女神はもともと地方神で、守護地バスト(ブバスティス)は下エジプト第18ノモスにあった。この町は、末期王朝時代にエジプトが分裂した際に首都になったこともある。
雌猫の気まぐれな性格から、彼女も気まぐれな恋と音楽の女神とされていたようだが、よくマンガや小説で扱われるように娼婦と結びつくとはいえない。
何故なら男性もこの女神を信仰したし、バステトの祭りは町を上げての公な大祭だったからだ。
(なお、この祭りについてはヘロドトスがその著書で詳しく書き著している)
他のエジプトの女神たち同様、バステトも二面性を持つ女神で、攻撃性、獰猛さを表し、近づきがたい力の女神になる時と、家や子供たちの守り手、母なる女神としての優しさを見せるときがある。
かつては、ネコを飼いならしたのは古代エジプト人であるとされていたが、2004年に「サイエンス」誌に新説が発表され、約9700年前のキプロス島が最初にネコを飼いならした場所とされるようになった。ただしこのあたりは考古学というよりは遺伝子分析の研究もまじっており、中の人が遺伝子研究に関する専門用語を理解できずに論文が読めないため人に説明できない(←オイ!)。まぁとりあえず「エジプトじゃない可能性があるよ」くらいに思っててください。
現在発見されている、エジプトでの最古の飼い猫の証拠は、紀元前4000年ごろ…つまり先王朝時代、モスタジッダにある個人墓である。
(*大英博物館 古代エジプト大百科1版より。ここの部分は発掘結果によって遡る可能性あり)
バステト女神は古王国時代にすでに存在し、古い時代のバステト女神ほど雌ライオンの姿で表されることが多いが、これはネコがまだ一般的ではなかったからかもしれない。時代が進むにつれ、バステトは性格が優しくなり、ネコの姿で表現されることが多くなる。いわば人間側の都合で姿や性格が変化した神と言える。
バステト女神のもつ「太陽神の目」などの呼称は、この方がもともと雌ライオンの姿をした神だったころの名残である。
*関連 知恵と駄文の神殿「
エジプトの砦は猫で攻め落とせるか?」
神話
・バステトの名前で出てくる神話は、特に無い。
・神話上ではセクメト女神と同一視されることが多い。荒ぶる雌獅子としてはセクメト、おとなしい家猫としてはバステト、というわけだ。
・母猫の愛情溢れる姿から、バステトは母性愛の象徴としてハトホル女神とも結び付けられていた。
・テフヌト女神と同一視されたことから、天空の女神としての側面も持つ。
聖域
主にブバスティス
その他、メンフィス、ヘリオポリス、テーベ、レオントポリス、ヘラクレオポリス
DATA
・所有色―琥珀、白?
・所有元素―火、水
・参加ユニット―
・同一化―主にセクメト、テフヌト
・神聖動物―雌猫
・装備品―盾、シストルム、手提げ、メナト