サイトTOP別館TOPコンテンツTOP

「霊感商法株式会社」

1−15巻、完結


 オレが高校時代、まだエジプト神話にそれほどのめりこんでいない時期に買ったマンガである。
 この、タイトルはいかがわしいのに、良心的な中身はどうよ? というつくりが、「ドゥアト産業株式会社」の思いつきの発端になったかもしれない。

 主人公は個人事業主である。
 株式会社といいながら、実は株式でも有限でもないのがミソ(笑) ジャロに電話されそうなくらいタイトルと中身が合ってない。
 主人公の名前が常磐矩成(ときわ・かねなり)であることからも、作者の「勢いだけ命名」センスが伺えよう。

 さて。そんなこんなで、褒めてるんだか、けなしてるんだかよく分からない書き方だが、この漫画、ひじょぉに面白い。
 主人公の本職は化学教師。しかして兼業は悪霊払い人である。
 それも、上司(バーのマスターをしている)が居て、同僚(本業はデザイナー)も居ることから、ギルドのような団体所属である前提らしい。単なる除霊師などではなく、この世の秩序を守ることが最優先なので、時空を越えてきたお嬢さんの相手や、竜王家の相続争い、亡き夫の亡霊に取り憑かれていると思い込んだマダムのカウンセリングまでやってのける。

 実に奥が深い。

 そんな主人公・常磐が、エジプトに旅行するのが、確か2巻。エジプトに霊能力者が行ったらどうなるか、って、ファラオの霊である。お約束。
 みやげ物屋に無理やり押し付けられた呪われた砂時計から話が始まり、主人公は若くして死んだ少年王の怨念? に出会う。怨霊の罠を打ち破り、ピラミッドに忍び込むと(※本当は、そんな簡単に入れるわけはない)、その少年王が飼っていて、ともに墓に収められた猫のミイラが蘇り、日本までついてくることに(※猫のミイラの国外持ち出しかよ!)…。

 しかし。そのミイラの中には、猫本体の魂と一緒に、死んだ少年王の魂も入っちゃってまして、普段は少年の姿で化けてでるのである。まさしく化け猫。しかも、三千年以上前の霊魂なのでパワーも強く、普通の人間から見えるらしい。
 常磐さんは、ご近所の人から黒入った異国風の美少年と同居していると思われているのである。^^;
 ハイ。少女誌ですから…v

 このファラオ様、実は名前はかなりあとまで出てこない。ネコの名前が”フェムト(砂という意味)”だったので、便宜上フェムトと呼ばれている。この、「真の名前は明かさない」「通称と本名は別!」というのが、とてもエジプトっぽくてオレは好き。
 さらに文化への適応度が素晴らしく、日本に来た次の話でいきなりウォークマンを気に入ってくれる。王様最高。

 2巻で登場し最終巻まで主人公のパートナーをつとめ、人気投票では実は主人公を抜いていたフェムト君。
 どこか情けなく頼りなく、二重人格なので時々冷酷な自分にひっぱられそうになる主人公を、王ならではのシッカリぶりでひっぱり家計の管理までしてくれる素晴らしきフェムト君に愛を捧げたい。

 エジプト的つっこみを少々。

 彼はラピスラズリのピアスをしているのだが、耳飾りが王の装飾品に出てくるのは新王国時代以降。だが、新王国以降の王墓はピラミッドではないので、実は、ピラミッドからミイラが蘇る初登場話はちょっと疑問だったりするのだねぇ…。
 …でもそんなの気にならないくらい面白いから(笑)
 普通の人には天使に見える「天の御使い」を見て、「ありゃぁアヌビス神の御使いだな。」とキッパリ言い切ったところなど、素晴らしいと思います。

 っていうか、これじゃどんなマンガだかわからんがな^^;


戻る