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「ハムナプトラ2」

―黄金のピラミッド


英語タイトルは「THE MUMMY RETURNS」。邦訳タイトルより、絶対そっちのがカッコいいじゃん(笑)

【STORY】

あの男が帰ってきた。

1933年、前作で知り合ったオコーネル(そういや、こいつのフルネームってなんだっけ)と結婚しているエヴリンは、夫婦そろって相変わらず遺跡荒し トレジャーハントを行っていた。その遺跡でデジャヴを体験するエヴリン。彼女に突如蘇る古代の記憶?!
その遺跡に眠っていたのは、「アヌビスの腕輪」。その腕輪をイギリスに持ち帰ったところ、なんとはるばるエジプトから素敵な襲撃者さんたちがおいでませいらっしゃい。8歳になる二人の息子が偶然腕輪をはめてしまい、その腕輪ごと掻っ攫われてしまうのだった。

前作にも登場した精悍なアラブ戦士アーデスも、遠路はるばるイギリスへ密入国 出張大サービス。
ついでに蘇ったミイラ・イムホテップも大英博物館まで遠征。なんと今年は、悪のエジプト初代王・スコーピオンが蘇る年で、大英博物館の館長は、イムホテップにスコーピオンを倒させようとしていたのだ!!
博物館を爆破して貴重な古代遺産をメチャメチャにしたあと、彼らは再びエジプトへ。イムホテップも止めなきゃならんが、スコーピオンも止めなきゃならん。スコーピオン率いる恐怖のアヌビス軍団を止められるのは、スコーピオンを打ち倒した者だけなのだ…!

そして、エジプトで更なる衝撃が彼らを襲う…アーデス曰く、オコーネルは自分たちと同じ「神の戦士(メジャイ)」で、邪悪なる王から世界を守る使命を持っているんだとか。さらにエヴリンはラメセス1世の王女・ネフェルティティの生まれ変わりだった?!

偶然か、はたまた宿命か。世界を守るため、スコーピオンとともに蘇る悪の軍団を阻止すべく、戦え、戦士たちよ!
…そんな話です、ハイ


【一般むけポイント】

前作を見ていると楽しさ倍増。「古代エジプトの王女」「生まれ変わり」「神の戦士」といったキーワードにトキめいてしまう電波系の人はもちろん、オカルト・超古代文明ファンならきっと楽しいと思われる。
…え、それ以外の人は? もちろんギャグとして楽しむのですよ。前世で愛した女に裏切られて涙流しながら亡者の群れに飲まれていく悪の神官に「ああ! 3千年の恋なんて嘘やねんな!」と、切なく胸キュンな思いを味うも良し。

ちなみに、今回、ハムナプトラは完全に崩壊してしまっているので、舞台はオアシスの中に聳えたつ謎の黄金ピラミッド、アム・シェアーです。(…何語なんだろう)


【マニアむけポイント】

○オープニングに登場する神殿の時代が新しすぎる…。
スコーピオンは、古代エジプト王国初代の王と言われる人物。その意味では「伝説の王」で間違いないんだけど、その王が攻めていく都(当時の首都と思われる)にツッコミをいれてみよう。
まず…スコーピオンの時代はエジプトの美術様式がまだ確立しておらず、現在知られているようなエジプト様式の座像や建築は、まだ存在しない…。太陽神ラー信仰もまだ、王権と結びついていないため(例:ナルメル王のパレットに登場するのはホルスとハトホル)、太陽神を祀るべく建造されているオベリスクも、まだ、存在しない。
なんかものすごく不自然な王宮でした〜。

○なぜコウノトリの文字がアメノフィス…(前作から引っ張っているツッコミ)
アメノフィスって、アメンヘテプのギリシア語読み…なんだよな…。一文字で3音以上あたる文字は無いんじゃぁ。

遺跡がことごとくCG…。
フィラエ神殿もカルナックもアブ・シンベルも微妙に違う! ギザの3大ピラミッドもリアルだけどCGですよアナタ?! 合成ですらないっス。何で分かったかというと、ピラミッドの表面の傾斜角が急すぎるから。角度としては、ヌビアの小ピラミッド群と同じくらいです。…あんな急な角度で積み上げたら崩れるっちゅーねん。
一瞬しか出てこないとはいえ、せめて風景くらい現地でロケしようよ、なんつって思ったり。

○メジャイが昇格している。
メジャイ(複数形メジャイウ)は、もともとヌビアからつれてきた歩兵の呼び名。王宮の警護なんかやんない下級兵士なんスけど…あの、「神の戦士」とか、むちゃくちゃ昇格してます。何故。

ヌビアに住む人々はネヘシウと呼ばれ、エジプト人とは異なる言語を話す人びとと認識されていた。このネヘシウという名称は、ナイル沿岸に住むヌビア人だけを指す場合があり、それに対して砂漠に住むヌビア人をメジャイウと呼んだ。
このメジャイウは、エジプトで警察官として用いられている。

−「エジプト王国三千年 興亡とその精神」吉成薫(講談社選書メチエ)より

しかし、以下のような資料もあることから、あながちテキトーに言葉を持ってきたわけでもないらしい。

<ヌウ>と呼ばれる集団はベドウィンの侵入に備えるため、訓練された犬を連れて砂漠を巡視したと記述されており、一方、<メニウ・チェセヌゥ>は中王国時代に、採石や採鉱に向かう遠征隊の護衛をしたと考えられる。新王国時代までに、これらの職務は次第にメジャイの傭兵が行うようになったと思われるが、この傭兵たちはさらに神殿や王宮、墓地の警備も行った。もっと特殊な称号<スアシャ>は王宮内の後宮の治安をまもる官史のものであった。

−大英博物館古代エジプト大百科 より


…つまり。メジャイ(メジャイウ)が王宮警護に当たるようになったのは新王国時代であり、映画内でイムホテップやアナクスナムンらが生きていた古代エジプトが中王国時代はじめだった。と、いうことです。時代がズレてるぞ〜。

そんな細かいこと気にしてどーするんだって映画ファンから怒られそうですが、エジプトマニアはそこにネタを求めずにはいられないのサ!(>▽<b


○あの、オコーネルのイレズミには、実は意味があったらしい。
前作で、「何でこいつ、手にウジャトなんか彫ってんだろー」とか疑問に思ってたんですが、実は”メジャイ”の印だったらしいです。 …て、いうか、もしかして、前作で使いたくて監督に削られたネタだったりするんでしょうか。前に出会った時、なぜ気がつかなかったのかアーデスさん。あんなに目立つのに…。(実は注意散漫だとか?)

ちなみに、そのアーデスさんのデコに書いてある文字は、こんなカンジでした。
(ヘタでスマン)
最初の文字はgsでいいんでしょか。gs t pr h. t_ i s、ハイ、意味分かりませんでした〜^^; つか、決定詞が無いよ、コレ…。

○死者の書で死者が復活
前作でも出てたコレですが、死者の書は約200章。エヴリンがイムホテップを蘇らせるときは一瞬だったのに大英博物館の館長がイムホテップを蘇らせるときはめっちゃ時間かかってました。…まさか全部読んだんですかい(笑)
読む場所がわかんなかったから、取りあえず全部読んでみたとか。館長もまだまだ修行が足りません。

ちなみに今回の悪は上記のとおり大英博物館の館長なので、ハムナプトラから発掘されたアメン・ラーの書ほか黄金の財宝は、イギリスがパチったと思われます(笑

それにしても…
ミイラになってない、しかもキリスト教徒な人間も蘇らせられるとは、死者の書ってスゴイですねー(笑

○あくまで通称、スコーピオン
登場人物全員に”スコーピオン”と呼ばれてる5000年前の悪の王様ですが、スコーピオンてのは本名ではなく、本名が分からないからとりあえずそう呼んどくか。ってな通称なんですな、実は。
紋章がサソリだったことは確かだが、それが彼の名前なのか、好きなモノなのか、家紋か何かなのか、詳細は不明。…
実は5000年も経って本人も自分の名前、忘れてたりして(笑

これもどうでもいいですが、イムホテップも巨大なサソリは怖いらしい。…ま、頭だけ人間のサソリが出てきたら、そりゃ誰だって怖いとは思いますが。「おい! サソリ怖がるMUMMYだよ?!」とか、ちょっとツッコミ入れてしまいました。

些細な疑問ですが、なぜハリウッド映画は悉くスコーピオンを悪者扱いするんでしょうか。


【個人的ツッコミポイント】

ウワサによると、USJでも邪神扱いらしいアヌビス神。
ミイラづくりの神だから、だと思われる…。んが、何もそのものがミイラにならなくてもっ! 半分腐ったアヌビス軍団が押し寄せてきたときは、マジどーしょーかと。立ち向かうアーデスさんとメジャイ部族の皆さんが「命の限り!」とか言いつつ剣構えてるあたり、「オイオイ、それはハムナプトラでなくロードオブザリング…」とか、言いたくなってしまった。

なんか、ピラミッドの中庭にアヌビス像があったりして…在り得ないですよ。
ふつースフィンクスを置くものでは…。そのアヌビス像も微妙に形が違ってて筋肉質だったし、よくよく考えてみると「アヌビスの腕輪」と呼ばれていたアイテムも、全然アヌビスに関係なかったですね実は…。遊戯王に出てきそうな、でっかい黄金のサソリマークついた腕輪っす。
遊戯王であれば、地下墳墓でカード並べて背後にミイラつるしてバトル! で世界の命運決める。…それなら君にも勝てるぞ、アレックス!(笑)

今回いちばんオドロキだったのは、エヴリンがラメセス1世の娘ネフェルティティ(※アクエンアテンの奥さんの名前)の転生だとか、しかもイムホテップと浮気してたアナクスナムンと顔見知りだったとか、そういうネタがあったことです。(=イムホテップとも顔見知り。)
前作でエヴリンをアナクスナムンと呼んで口付けしていたイムホテップは一体。
人違いもはなはだしい…。

そしてさらに、エヴリンは突如、前世で学んだ格闘術に目覚め、剣でビシバシ悪漢どもをやっつけるトゥームレイダーのララお姉さま状態に!
話が違ってますやん。

そのダンナ、オコーネルはインディ・ジョーンズ状態。汗だく・ほこりまみれ。火が噴出してる地下遺跡に突っ込んでいくところなんか、昔どっかで観たような不思議な気持ちになれます。
道の途中で手に入れた謎のアイテムが実は敵ボスを倒す必殺の武器でした! とかいう、クライマックスに辻褄あわせて主人公のカッコいい雄姿で終わろうとするところとか、まさにインディ。
おとぼけ役、美女、子供など、仲間のメンツもやっぱりインディ。

ついでに言うと、エヴリンとオコーネルの息子アレックスはホーム・アローンばりに一人で悪漢相手にがんばります。
トラップ仕掛けられるし走るの早いし時々いなくなるし(笑)、いやあ、捕まってんのに砂で次の行き先の模型作ろうとか思いませんって普通。


【今回の見どころ】
イムホテップ+アナクスナムン、オコーネル+エヴリンの2組のカップルによる団体戦。(笑)
個人の戦闘能力に愛は相乗されるのか、やはり。


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