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古代エジプトと外国

中王国時代までは南のヌビアあたりまでしか認識していなかったようですが、新王国時代になると、海外遠征や国土拡張もあって、周囲の外国・異民族に対する言及が文書にたくさん出てくるようになります。それらの言葉のうち、よく出てきて、だいたいの場所が分かっている言葉について、地図に重ねてみました。

以下は 現在の世界地図より写した、エジプト周辺の国と名称。
(※2011年 スーダンは南北に分裂し南半分は「南スーダン」として独立)



オレンジ色の国境は現在のもので、あくまで目安です。古代世界には明確な国境はなく、現在とは国の概念も異なります。

だいたいの呼び名。

古代の地名 現在の土地名 住人の呼び名
ワワト 下ヌビア マジョイ(下ヌビアの住人)
レテヌー シリア、北部パレスチナの高地地方
テヘヌー、テメフー
チェヘヌ
リビア バーフびと
プント ソマリア海岸地方
フェンクー フェニキア チェケル人(海の民、フェニキア人など)
ジャヒ フェニキアの沿岸地方あたり ウェルケトエル(タニスに駐留するフェニキア商人のこと)
ナハリン
(ナハライン)
ユーフラテス河流域、当時のミタンニ首都
ケフティウ おそらくクレタ島
イシ キプロス島
ウテンティウ エジプトの南(に住む部族?)
シャトジャバ ヌビアの地名
テラウ トロイア
ケデム 漠然と東のほう
クシュ 古代王国の行政単位で一番河上の州
現在のヌビアあたり

※地名、住人名は、「筑摩世界文学大系1  古代オリエント集」から拾いました。



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