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タイトル スキールニルの正体について
記事No 2670
投稿日 : 2007/07/12(Thu) 15:23
投稿者 Dino   <stylish8011@yahoo.co.jp>
初めまして。
一つ、面白いかな?と思うことがあったので書いてみます。

スキールニルが人間だった、というのはこのサイトを読んでいて納得できたのですけど、
人間だったとするならば、もしかしたらユミルの脇の下から生まれた者の末裔では?と思ってしまったんです。
理屈というほどのものでは無いのですけど、
神様達が創った人間には特別な能力というのは見受けられませんが、
ユミルから直接生まれた人間なら、何がしかの能力を持っていても不思議じゃないのかな、と。
そうすると、神様達が従えた幾人かの人間というのも?と思えてきます。
巨人族とユミルの人間との間柄がどうだったのかは分かりませんが、もしかしたら、外界全てを巨人族するなら、ユミルの人間も巨人族と混同されたのではないかな、と思います。

ということは、巨人族との戦いの中にはユミルの人間との戦いも有ったことになるわけで、戦いに勝った時に捕虜として連れ帰ったということは十分に考えられないでしょうか?

また、神様が創造した人間というのは下僕というよりは家畜に近い気がしてます。または、神様というのが古代の英雄の偶像化であるならば、人間とは同族やその類を意味するだろうから、使役したのが捕虜である可能性というのは十分に考えられるのではないでしょうか?

素人の浅知恵ですが、なんかちょっと気になって。。。
そんな説を唱えてる人とかいないのかなぁ、と。

タイトル Re: スキールニルの正体について
記事No 2671
投稿日 : 2007/07/12(Thu) 16:29
投稿者 岡沢 秋
> 初めまして。
いらっさいまし。

> スキールニルが人間だった、というのはこのサイトを読んでいて納得できたのですけど、

あー、あれ、今は閉鎖されてしまった「ラウニジャズ」ってサイトさんの説に対抗して書いたものなんで、自分でも実はあんまり信用していなかったりします…。

> 人間だったとするならば、もしかしたらユミルの脇の下から生まれた者の末裔では?と思ってしまったんです。

あれ。
ユミルから生まれたのは霜の巨人のはずですよ。脇の下ってことは、ユミルが寝ているときに汗をかいて、その汗から生まれた男女、のことですよね。

北欧神話でいうところの「人間」は、オーディンが作ったもの、という意味で、オーディンが作ってない人間は話の都合上、人間として認められていないっぽいです。(小人とか、巨人とか呼ばれているものたちは、オーディンが作っていない=人間じゃない というニュアンスを含むと思うのです)

> 巨人族とユミルの人間との間柄がどうだったのかは分かりませんが、もしかしたら、外界全てを巨人族するなら、ユミルの人間も巨人族と混同されたのではないかな、と思います。

ですね。
脇の下から生まれた者は、巨人族という扱いです。
オーディンが「万物の父」ってぇのは、キリスト教の主のように、文字通り世界の全てを作ったワケではなく、オーディンが作ったものが人間たちにとっての全世界だったら、っていう意味だと私は…解釈しております。

スキールニルが巨人の血を引いていたかどうかは分からないですが、
巨人の娘に求婚しに行かせるあたり、ただの人間じゃねーだろという気もします。詳細は残っていないので、そのあたりは幾らでも理屈をこねられるわけですが。(人間だった説も、神の一族説も、どちらも唱えられる)

> また、神様が創造した人間というのは下僕というよりは家畜に近い気がしてます。または、神様というのが古代の英雄の偶像化であるならば、人間とは同族やその類を意味するだろうから、使役したのが捕虜である可能性というのは十分に考えられるのではないでしょうか?

うーん、人間に階級を作ったのはヘイムダルなわけですが、そうするとヘイムダルは家畜にランクづけをしてしまったことになりますね(笑)
トールも、スィアールヴィという人間の下男を連れてるわけですが、家畜を信用して家財を預けてしまったことになります…。


ちと脱線しますが、
神様が古代の英雄の偶像化である、という考えは、ちょっと間違いやすい考え方かなー と。

確かに歴史事実が元になっている部分もあるのですが、それ以上に、人間の持つ素朴な疑問や畏怖の念を象徴化した部分が大きい。

元ネタの「一部」は史実として在ったものかもしれないけど、たとえば
オーディンの元になりそうな歴史上の人物がいたとしても、神話化される過程で別の様々な要素を取り込んで全くの別物になっているはずです。

そして、実は元ネタがいない可能性もある。
神話が成立してから、過去に遡って「実はウチの一族はオーディンの子孫なんだ」「ウチの昔の偉大な首長の別名というのが、実はフレイなんだ」と、系譜をデッチあげる行為だってありえますからね。

実際、神話から歴史を再生することは不可能なんですよ…
ある程度の関連性を見つけるので精一杯。

なので、「使役したのが捕虜である可能性」というのは、神話の元ネタとなった歴史としてではなく、その神話が語られていた時代の常識、として説明するほうが無難だと思います。

ヴァイキングの信仰なんだから、神話の中の登場人物は、神様だろうが人間だろうが、ヴァイキング的な振る舞いはして当然だろう。と。


> 素人の浅知恵ですが、なんかちょっと気になって。。。

いや、浅知恵に屁理屈をつけただけなのがこのサイトですんでまぁ、そこはお気軽に。あんま専門的な質問されても私わかんないんで。(笑
雑談のほうがありがたいです。。。

タイトル Re^2: スキールニルの正体について
記事No 2672
投稿日 : 2007/07/12(Thu) 18:33
投稿者 Dino   <stylish8011@yahoo.co.jp>
レスありがとうございます。
頂いたレスから、また少し疑問点が。。。
以下抜粋にて。

> スキールニルが巨人の血を引いていたかどうかは分からないですが、
> 巨人の娘に求婚しに行かせるあたり、ただの人間じゃねーだろという気もします。詳細は残っていないので、そのあたりは幾らでも理屈をこねられるわけですが。(人間だった説も、神の一族説も、どちらも唱えられる)
>

確かに理屈こねられるので、ここに対して疑問もつのもどーかとは思ったんですけど、我慢できない性分なんで語ってみます。

詳細は残っていない、ということと、スキールニルが曖昧な言い回しで自分の身を語るところと合わせると、
あまり表にだせない出自であるととらえられるんぢゃないか!?と。

まぁ、人間風情にいちいち気を配ってられるか!!っていう神さまの声が聞こえそうではありますが(苦笑


> いや、浅知恵に屁理屈をつけただけなのがこのサイトですんでまぁ、そこはお気軽に。あんま専門的な質問されても私わかんないんで。(笑
> 雑談のほうがありがたいです。。。

雑談。。
新参者なんで、どんな札段してよいものやら。。。

タイトル Re^3: スキールニルの正体について
記事No 2673
投稿日 : 2007/07/12(Thu) 20:15
投稿者 岡沢 秋
まあ、このくらいのレベルだと雑談といいますか、私的にめっさガッツリ調べる手間が省けて気が楽なのです…。
ハイ。

> 詳細は残っていない、ということと、スキールニルが曖昧な言い回しで自分の身を語るところと合わせると、
> あまり表にだせない出自であるととらえられるんぢゃないか!?と。
>
> まぁ、人間風情にいちいち気を配ってられるか!!っていう神さまの声が聞こえそうではありますが(苦笑

ゲルズ
「あなたは妖精の子ですか。アース神ですか。賢いヴァンル神ですか。なぜ単身炎を越えて、館を見にこられたのですか。」

スキールニル
「妖精の子でも、アース神の子でも、賢いヴァンル神の子でもありません。」

このやり取りについては、深読みしようと思えば出来るし、そのままの意味でとらえようと思えばそのままでも意味は通りますが、ここで敢えてもう少し掘り下げたツッコミをしておきます。

スキールニルが名乗らず、出自を隠すというのは、じつは呪いをかけられることを恐れたからだという考え方も出来ます。「ファーヴニルの歌」より類型をご紹介しますと、

  ファーヴニル
  「若者―若者よ、お前は誰の子として生まれたのだ。誰の倅だ。」

  シグルズ
  「おれの名は気高い鹿という。母なし子としてここまでやってきた。人の子のように父親も持っていない。」

このシーンではファーヴニルは死に掛けており、自分を倒したシグルズの名を尋ねています。"死に際の者の言葉は、相手をその名で乗ろうことが出来る"というのが北欧神話、サガの世界での一つの迷信なんです。

#たとえば「グレティルのサガ」でグレティルは倒した幽霊の消え際の言葉で呪われてしまったため、以後の人生では本来の力の半分しか発揮できなくなってしまいます。


相手の名と出自を知ることが呪いの条件になる、という前提をふまえた上で、スキールニルがゲルズに自分の出自を隠すシーンを見てみると、ゲルズは「兄を殺した者が近くにいると怖い」というセリフを口にしています。

ゲルズの兄を殺したのがスキールニルだったとすると、その人物が、まだ瀕死の状態(=呪いを発揮できる状態)にあるかもしれない場所で自分の名を名乗ることは危険と判断したのかもしれません。

よって、スキールニルは、シグルズと同じく「ウソではないが本当のことも口にしていない」という可能性も成り立ちます。

シグルズは生まれる前に父を亡くしていますから「父はいない」というのは、ある意味で正しい。また、母は再婚し、幼い頃に養子に出されていますから、「母はいない」というのも完全な嘘ではない。

それと同じように、スキールニルがいずれかの神の私的な息子だったり、神と人間あるいは神と巨人の混血児だったりすると、ゲルズに対する回答のように「私は神でも妖精でもない(だが、そのいずれでもある)」ということが言えると思われます。

 やりとりを言葉どおりにとらえれば「スキールニルは人間」

 呪いをかけられることを恐れてのフェイク回答だったとすれば「スキールニルは混血児の可能性あり」

…と、なるのです。
ウチは人間説を書き、ラウニジャズさんは、確か…、混血説をとってたのかな。昔のことなんで記憶が曖昧になってますが…。

まあ、つまり、理由次第でどうとでも結論づけられる部分なんですね。

タイトル Re^4: スキールニルの正体について
記事No 2674
投稿日 : 2007/07/12(Thu) 23:02
投稿者 Dino
なるほど。

呪いの話は、読んでいたのに失念してました。

拙い話にお付き合い頂き、ありがとうございます。



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