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タイトル 解答へのお礼と新たな疑問
記事No 2404
投稿日 : 2006/07/24(Mon) 09:26
投稿者 津山老
お忙しいところを早々に懇切丁寧なご返事をいただき、ありがとうございます。でも新たな疑問が出てきましたので助けてください。
 「冥界の審判」は王専用のものとのことですが、つまりこれは「王たる者への戒め」を説くために造られた神話なのですか?最初は。それとも「ワシはこんな審判を受けて合格したエライ王だ」という自己アピールの為に「冥界の審判」が出てくるのでしょうか。墓の壁画に書いてあるのは後世に人に見せるためですか?墓が暴かれるのを承知で?ばかなことばかり考えます。
 

タイトル Re: 解答へのお礼と新たな疑問
記事No 2405
投稿日 : 2006/07/25(Tue) 01:44
投稿者 岡沢 秋
>  「冥界の審判」は王専用のものとのことですが、つまりこれは「王たる者への戒め」を説くために造られた神話なのですか?

いや、違います。
もともとオシリスとして冥界に入れるのが王様だけだったのに、その道が民衆にも解放されたために審判というものが必要になったんだと思われます。

ピラミッドの時代に続くのは「コフィン・テキスト」、つまり棺に呪文を書く時代ですが、棺にかかれているのは「冥界へゆく道順」と、その道の中で「危険な目に逢わないための呪文」なんですよ。

↓こことかで写真みると分かるかと
http://touregypt.net/featurestories/coffintext.htm

つまり、死者が死後の世界に行ける全体のもとに、地図と注意書きと通訳資料が書かれている。さしづめ、冥界への旅行者むけガイドブックといったところですか(笑

コフィン・テキストでは、審判の場面やアメミットを見た覚えはない…ですねえ。出てくるのは、棺に直接文字を書き込みする時代を過ぎて、「死者の書」というパピルス文書が作られるようになってから。死者の書というのは、ピラミッド内部や棺に直接書き込んでいた呪文を、そのまま紙にシフトしたものです。

なぜパピルスに書くようになったかというと、冥界で復活できる可能性がが王様だけじゃなく、民衆にも広まったから。民衆はでっかい墓も立派な棺も作れませんから、カンタンに呪文書を作る必要があった、と。

で、まぁ、そんなにいっぱい無制限に死者受け入れたら死後の楽園もパンクするわ! っつーか悪人も入れたらマズいだろっっ。と、いうことで、「死んだあとは審判があるんだよー、悪いことすると閻魔様に地獄に落とされちゃうよ」と同じ意味合いでの「審判」という教義が出来たものと思われます。

>墓の壁画に書いてあるのは後世に人に見せるためですか?墓が暴かれるのを承知で?ばかなことばかり考えます。

うーん、たとえばレクミラの墓などに書かれているものですかね。あれは基本的に個人と墓参りに来る家族のためのものですよ。
書いてある内容を読めば分かりますが、故人の生前の行いや武勇伝が記録されてます。狩りが好きだった人なら狩りの場面が。書記として王に仕えた人なら、仕事中の場面と王様からもらったお褒めの言葉が。みたいなカンジで。

古代エジプト人的に、死後の世界は現実の世界の写しだったみたいなんですよ。なので、生きていた頃のことを忘れないように、生きていた頃と変わらず暮らしていけるようにという願いをこめて、生活風景や大切な家族を描いたみたいです。副葬品に好物だった食べ物や仕事道具、場合によっては孫の手まで(笑)入っているのも、そのためですね。

タイトル ありがとうございます。
記事No 2406
投稿日 : 2006/07/25(Tue) 15:52
投稿者 津山老
明快、かつ丁寧なご返事をいただき、ありがとうございます。自分の知識と教養の無さには情けなくなりますが。
 でもエジプトへの興味や関心はますます深くなりました。今後ともよろしくご指導ください。
 文中や先般来のメール文中に、意図せずに失礼な字句や当方のカン違いがありましたら、何卒、ご容赦くださいますよう。

タイトル まああの、こちらも未熟者ですので
記事No 2407
投稿日 : 2006/07/26(Wed) 11:58
投稿者 岡沢 秋
話半分で(笑
文献、資料等と食い違いがありましたらご指摘ください。



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