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その1:ヴェネツィア栄華の章 〜夕陽に包まれて
◎あらすじ
東方交易がもたらす巨万の富により、長きに渡り地中海の女王として君臨してきた、潟上の都市国家ヴェネツィア。
この美しき水の都にて 岡沢 秋 は航海者としての第一歩を踏み出した。
ってなんかどっかで見たようなナレーションが頭の中を流れつつ、ネット上では一週間に一回くらい訪れている、なんか妙に懐かしいヴェネツィアの町へ初・上陸。
今回の旅は、スイスのチューリッヒ乗り継ぎ→ヴェネツィアのマルコ・ポーロ空港着。
マルコ・ポーロ空港はローカル空港なんで狭いです。ただし徳島空港より大きいです。
乗り継ぎ飛行機のあまりの小ささにビックリ。さらに乗ってる人の少なさに二度ビックリ。隣の席に座ったヴェネツィア在住っぽいおばちゃんに話しかけられ、「どっから来たの?
中国人?」とか「ひとり? ヴェネツィア観光?」とか、のっけから地元民とハイテンションな交流をかわしてみる。
何、流暢なイタリア語なんか喋れるわけないじゃないッスか、ゲームの中じゃあるまいし(笑)
身体言語っスよ、身体言語!
でも相手の言ってることは分かるのな、人間って不思議。
今回の旅は飛行機に乗ってる時間が最大12時間と非常に短く、連休の谷間に出発したので乗ってる人数もさほど多くはなく、かなり楽でした。体力温存したままヴェネツィアに着けましたよ。
どうでもいいんですが、「♪機内食は〜 肉か魚か〜」で、絶対肉食ってやろうと思っていたのに、スイスの飛行機のメニューはチキンかパスタかでした。しょうがないのでチキンにしました。後日、ブタかパスタかという選択肢もありました。パスタのほうが美味しかったス。
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さて、中洲の中に滑走路がむりくり浮かんでいる、なんだか関空チックなローカル空港をあとに、向う先はヴェネツィア。
空港前からはバス、タクシー、水上タクシー、水上バスが利用できますが、それぞれお値段と着く先が違うのでご注意を。
サン・マルコ広場にお安く行くたかったので、アリ・ラグーナ社の水上バスを選択。事前情報では「空港→サン・マルコ広場10ユーロ」とのことでしたが、実際は11ユーロに値上がりしてました。終点のサン・マルコ広場まで約1時間。カモメが舞い、頭上スレスレを飛行機が飛ぶ中、出航です。
海から近づくヴェネツィア――。
夕日のヴェネツィアを見たかったわけですが、飛行機が到着した7時半過ぎの時点で日は沈みかけており、広場に到着した頃はすっかり暗くなりかけておりました。
で、冒頭の写真が最初の1枚、というわけです。
広場の露店や観光客はほとんど撤収しており、仮面やペナントを売る一部の露店がライトアップしており、なんだか夜店チック。ていうか、お面じゃなくて謝肉祭の仮面を売ってる分、なんだかアダルティーであやしげな雰囲気がビンビン(笑)
広場のカフェではまだ生演奏をしていて、カフェの周りだけ人がいました。観光地なので、観光名所の教会や宮殿が閉まってしまうと妙に閑散しています。まぁ初日なのでそんなとこだろう…と、地図片手に、予約してある宿を探しに路地裏へ…
が。
ヴェネツィアを多少甘く見ておりました。思っていたよりも
難易度高いです。
サン・マルコ広場から一本裏の路地にあるはずの宿が、みつからん!
暗がりが突き当たりかと思ったら、なんと運河だしっっ。
うぁぁなんじゃこりゃああああ道が、道が一本として真っ直ぐに走ってないっちゅーか十字路すらねぇぇぇっ。建物の端っこむりくり抉って地下道にしてある!
橋がナナメに架かってる! 何このダンジョン。
――おおおおう。
だが方向は合ってるはずだ。っていうか、地図的には、この周辺のはずだ。
30分ほどウロウロしたあと、しょうがないので、覚えたてのイタリーでピザ屋のねーちゃんに「すまん。ホテル教えてくれ。」と聞いてみた。
なんのことはない、そこから10メートル先に道が続いてあり、その突き当たりにホテルがあった。道幅1.5m無かったけどな。
なんかもう、初めて着いた町で夜で腹もすいてて道もわからんとか最悪じゃん。とか思いつつ、お礼もかねて、そのピザ屋で切り売りピザ買ってホテルに行った。ホテルでは何故かラテン乗りの、見た目ギリシャ人なハイテンションの兄ちゃんがおり、何言ってんだかわかんないけど、とりあえずルームキー出してくれた。
ちなみに、そのピザはかなりマズかった。
物価の高いヴェネツィアで安宿をねじ込んだだけあって、調度品はアンティークだが、設備はなかなか素晴らしいお宿だったが替えろと交渉するのも面倒くさいので、そのまま寝ることにする。
まあ、どう素晴らしかったかの一例を挙げておくこととしよう。
↑壁と便座の間 15cm
いくら住宅事情に厳しくスペースの無いヴェネツィアのホテルでも、これはどうだろう(笑)
小太りな人は便座に腰を下ろすことすらままなりません。
どう考えても適当設計です。ほんとうにありがとうございました。
ちなみにドア閉めるとドアノブが邪魔で座れないので、常時半開きで用を足す必要があります。
あと、セキュリティは固いが、そもそも閉めたらなかなか開かないドアとか、すごい勢いで開く窓とか、言い出すとキリが無いですが、そういうことが気になる人は、ヴェネツィアでは★3つ以上のお高いホテェルに宿泊されることをオススメ。
庶民は路地裏で結構。必要なものがあればそれでよいのです。ベッドは広かったし、ふかふかだったよ。