中世騎士文学

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ヴォルフラム・フォン・エッシェンバハ 詩人の肖像


ich bin Wolfram von Eschenbach, unt kan ein teil mit sange.
我はエッシェンバハのヴォルフラム、いささか詩の道を心得たり。


ハイデルベルグ大学の写本より
「赤字に二本の斧」を紋章としているが…。
 同時代の他の執筆家たちがそうだったように、ヴォルフラムについても、彼個人に関する記録の類いは残されていない。そのため、個人に関する情報は、もっぱら他の作品における言及や、本人が作品中で語っていることから推測されている。
 現在では、エッシェンバハはバイエルン州にある街(当時は苗字を持たなかったので、vonから後は出身地)であることがほぼ確定され、記念の像が建てられているという。
二種類の家紋
 ところで、左図はヴォルフラムを描いたとされる図であるが、旗と盾に書かれた彼の家紋は、実はもう一通りある。それが、右図上部の、5つの花と壷だ。
  ヴォルフラムの墓には壷と花が刻まれていた、という記録や、それにしては記録によって壷の形が違うという話、二本の斧は別の「エッシェンバハ」の町に住む一族のものではないかという説などさまざまであり、どちらか確定するのは自分には無理だと思ったので、両方載せておく。

 資料が古かったのでなんともいえないが、現在の説ではどうなっているのだろうか。





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