北欧神話−Nordiske Myter

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オーディンの箴言 141〜164


【141】
オーディン;
すると、わしは大きくなり、賢くなり、成長し、健康になった。ことばが、ことばからことばをわしに探してくれ、仕事が、仕事から仕事をわしに探してくれた。

【142】
オーディン;
ルーネをお前は見出すだろう。知恵者が描き、偉大な神が作り、神々のフロプトが彫った占いの棒、すこぶる大きな、すこぶる硬い棒を。

【143】
オーディン;
オーディンはアース神のもとで、ダーインは妖精たちの前で、ドヴァリンは小人の前で、アーズヴィズは巨人たちの前で、わし自身も幾つか彫った。

【144】
オーディン;
 どう彫るか、知っているか。
 どう解くか、知っているか。
 どう描くか、知っているか。
 どう試すか、知っているか。
 どう祈るか、知っているか。
 どう殺すか、知っているか。
 どう供えるか、知っているか。
 どう生贄を捧げるか、知っているか。


ロッド;正直に言えば、今んとこルーネは全ッ然わかりません。ヒエログリフなら彫り方・解き方OKです…v

オーディン;チイ、絵文字は漢字に似てるから覚えやすいとか言いつつ、英語の如き線文字は全くの苦手とする右脳人間めが! そんなだからお前は綴りミスが多いんじゃ。もっと修行せい!

【145】
オーディン;
殺しすぎるよりも祈らぬほうが、いつもお返しに贈り物をするほうが良い。生贄を捧げすぎるよりも供えぬほうが良い。こうして、スンドは、人類の作られる前にそれを彫ったのだ。彼は戻った時に、その場に立ち上がった。

ロッド;何でここだけ、やけに友愛な意見なんです?

オーディン;自分が生贄にされてみてちょっぴり分かるイケニエの気持ち。お供えされるのはぞっとしない。

【146】
オーディン;
王妃も人の子も知らぬまじないをわしは知っている。第一は救いと言って、争いや心配やすべての悩みからお前を救うであろう。

ロッド;ふむふむ。

【147】
オーディン;
医者になろうと思っている人々の子に必要な第二のまじないをわしは知っている。

ロッド;で、それは何なんです?

【148】
オーディン;
焦眉の折には敵に対する第三のまじないを知っている。わしは敵の刃をなまくらにしてやる。彼の剣も棒も傷つけることはない。

ロッド;だから、どうやって使うんです?

【149】
オーディン;
もし人がわしの手足を縛めたら、わしは第四のまじないを知っている。それを唱えれば、足枷がポンとはずれ、手からは縛めが解け、歩き出すことが出来る。

ロッド;なんか奇術師っぽい…。

オーディン;たわけ。魔法と手品は違うんじゃい!

【150】
オーディン;
戦のどよもしの中で敵意に燃えて槍が投げられるのを見るときは、第五のまじないをわしは知っている。この眼でハタと睨んだら、とめられぬほど強く槍は飛ばさせぬ。

ロッド;…。なぁんか、だんだんと「じっさまの武勇伝語り」調になってきたぜ…。

オーディン;じゃかぁしい。わしのこの眼の輝きを見よ!

【151】
オーディン;
人が生木の根でわしを傷つけるときは、第六のまじないをわしは知っている。わしの憎悪をかき立てたその男が、かえって、わしよりも、ひどい目に遭うのだ。

ロッド;それって呪い返しって言いませんか。

オーディン;因果応報じゃよ…。クックックッ…。

【152】
オーディン;
会食者のまわりで館が天に沖して燃え上がるのを見るときは、第七のまじないをわしは知っている。身の危険が迫るほど燃え広がらぬよう、そのまじないを叫ぶことができる。

ロッド;イヤ、っていうか食事中に放火されること自体めったに無いと思うんですけど。

【153】
オーディン;
たれも聞けば有効な第八のまじないをわしは知っている。英雄の子らの間に憎悪がつのった場合には、いつでもわしはそれをすみやかに沈めることが出来る。

ロッド;…ウソツキ…。(ぼそっ) 殺して解決してるくせに…。

オーディン;何か文句が?

ロッド;ないです。ハイ。

【154】
オーディン;
海上でわしの船を守る必要があるときは、第九のまじないをわしは知っている。わしは海上の風を静め、海をおだやかにする。

【155】
オーディン;
魔女が空中を舞うのを見るときは、第十のまじないをわしは知っている。わしは、彼らが、家に残してきた体に、その住居に戻れぬようにしてやる。
※魔女は夜になると体を抜け出して彷徨うと信じられていた。

【156】
オーディン;
戦いに竹馬の友を連れて行かねばならぬときは、第十一のまじないをわしは知っている。わしは盾の中へ唱える。そうすれば、彼等は威風堂々戦に行き、どこからでも無事に帰って来ることが出来る。

ロッド;無事に帰って来ちゃったら、エインヘリヤルが増えな…あ、身内はいいのか、身内は。

オーディン;さっきからブツブツうるさいぞ。黙って聞け。

【157】
オーディン;
首を絞められた者が木に揺られているのを見ると、第十二のまじないをわしは知っている。わしがルーネ文字を彫り付け、描くと、男は歩き出し、わしと語りだす。

ロッド;いィ〜やァ〜、ネクロマンサーッ?!

オーディン;ふふふ、ふぉふぉふぉふぉ…(謎笑い)

【158】
オーディン;
若い戦士を水で清めるときには、第十三のまじないをわしは知っている。戦に出ても戦死することはない。その戦士は剣の前に倒れることはない。

ロッド;たまに失敗して死んでますが。

オーディン;それはたぶんノルニルのせいなのだ。わしの落ち度違うわい。

【159】
オーディン;
人々の前で神々のことを語らねばならぬときは、第十四のまじないをわしは知っている。アース神や妖精について、わしはすみからすみまで知っている。愚か者はこんなに知るまい。

ロッド;それ「まじない」っていうより暗記法だったりして。すいへいりーべ、ぼくのふね。

オーディン;それもまじないじゃ。知恵の一部なれば。

【160】
オーディン;
小人のスョーズレーリルがデリングの扉の前で唱えたまじないをわしは第十五番目に知っている。彼はアース神には力を、妖精には利益を、フロプタチュール(オーディンの別名)には知恵を吹き込んだ。

ロッド;自分で知恵得てないし^^;

オーディン;結果こそすべて也。

【161】
オーディン;賢い娘の愛と情交をものにしたいときには、第十六のまじないをわしは知っている。白い腕をした女の心を変えて、その愛の向きをすっかり変えてやる。

ロッド;オイオイ。ジイさんヤル気だよちょっとアンタ・・・。

オーディン;女の数は、男の価値じゃア!(暴言パート2)

【162】
オーディン;その若い娘がわしを欺かぬように、第十六のまじないをわしは知っている。

ロッド;……。(もはや何も言うまい、っていうかムダっぽい…。)

オーディン;
ロッドファーヴニル、お前は長らく、これらのまじないを使わずに過ごしている。手に入れればお前のためになる。学べば役立つ。使えば役立つ。

ロッド;でも、そういうの使うのって何か反則ワザっぽくないですか? やっぱオレとしては自らの力で運命を切り開きたいです。

オーディン;フン…、甘ちゃんめ。そのような考えだから貴様はいつも損な役回りなのだ。

【163】
オーディン;
娘も人妻も知らぬ第十八番目のまじないをわしは知っている。何事も一人だけで知っているのが一番いいことだ。これでまじないは仕舞い。わしを腕で抱いた者とわしの姉妹以外は知らぬはずだ。

ロッド;…? あ゛っ、ってことは、愛人全員に教えたっつーことじゃないですかー! うわぁ、一体何百人いるんだ?! 一人じゃない、それは一人じゃないよオーディン様!

オーディン;…(ニヤリ。)

【164】
ロッドファーヴニル;さて、ハーヴィの館で、ハーヴィの箴言は語り終えられた。人の子には有用この上なく、巨人の子には無用のもの。語られた者には栄えあれ。知る者に栄えあれ。聞いた者は生かせ。傾聴した者に栄えあれ。


 ところで…

 最後までこれを読んだ諸君はどう感じたかな? 一体、何を思っただろうか?
 さあ諸君。考えてご覧。

  「どう活かすか、知っているか。」

 ロッドファーヴニルのツッコミも、これにて終了だ。あとは各自でお好きなように。
 (なお、繰り返すが実際に原文にあるのは太字の部分だけである。)




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