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Profile -詩人たちの生涯-

 あんまり詳しく書いてもな、その詩人さんのストーカーじゃないんだから(笑)
 つうか、その人の人生を知って、どの時期の作品だ、とか分かっちゃうと、余計なことまで読み取りたくなっちゃうでしょ。そういうの嫌なんだよね。作品は、あくまで作品じゃない。

 だから、あんまり詳しくは書かないよ。興味が無いし、何より知ることによって先入観は持ちたくない。


そういや顔って出てきませんねえ ・ゲーテ・(1749〜1832)

 いわずと知れた、超有名うれっ子作家。
 ストーカー行為の果てに自殺するドン暗青年の恋と絶望の物語・「若きウェルテルの悩み」や、神話・心理学の側面から研究する人も多いが実際のところマイ・ドリームの具現化と思われる「ファウスト」などの素敵な作品を残した。
 生涯年表を見るより作品を読んだほうが理解しやすい、ストレート表現が魅力のお方です。


写真機が無かったのかしら。 ・ヘルダーリン・(1770-1843)

 シュヴァーベン地方に生まれる。故郷への思い入れは人一倍。
 学生時代、フランス革命を体験し、卒業後は住み込み家庭教師を生業とするが、住み込み先で教え子の母と恋に落ちる。(スタンダールの「赤と黒」状態)
 その後、他の家でも家庭教師をするが、長くは続かず、奥様との密会の日々。
 もともと不安定な人だったが、特に奥様の死にショックを受け、そして最後は精神に異常を来たし死亡。
 まさしく詩人な人生です。


カッコいいカメラ目線だよね。俳優さんみたい。 ・リルケ・(1875-1927)

 プラハに生まれる。没落貴族のぼっちゃま。どっちかってと故郷嫌い。
 むしろギリシアなど、地中海文明に故郷を求めた感じのある、日本に来られなかった小泉八雲。(笑)
 両親は幼い頃に離婚。かなりおプライドの高い、虚言・妄想癖のある人だった実母によって、「マリーア」という女性名をつけられてしまう。母は娘が欲しかったらしい…。
 ヘルダーリンを「永遠なる人」と呼んだ。
 失われた神話の再生を試みて何度も挫折しながら、それでもいいじゃん。娘も孫もいたんだからさ。


敢えて老年期の写真を使ってみました。・ヘッセ・(1877-1962)

 シュヴァーベン出身。小川での釣りや、野原での昼寝が好きな活発な、牧師さん家の息子。
 猛勉強の末、神学校に入学するも戒律の厳しさについていけず、人生に悩み、若くして命を落とす少年が主人公の小説「車輪の下」のビターな味わいは、受験勉強に悩み、大学に入ってから道を見失う現代日本の若者にも是非。
 ヘッセ自身、神学校を逃げ出し、自殺さえ試みた過去を持つ。
 だが、彼は迷いながらも立ち直り、前に向かって歩き出す。悲しい過去は故郷の緑の中に消えてしまったかのように見えた…
 心の奥に隠した傷に触れる風が、ときおり切ない言葉となって漏れ出す以外には。

 …なお、若き時代の彼が残した言葉は、「詩人になるか、さもなくば何にもなりたくない」…であって、「死にたい」ではなかったみたいです。


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