ディートリッヒ伝説-DIETRICH SAGA

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ヒルデブラント

Hildebrant


 「ニーベルンゲンの歌」にも師父として登場するヒルデブラントは、ディートリッヒが5歳の時、その父ディートマル王のもとに仕官し、彼の養育にあたります。
 年齢差は25歳ですから、長い付き合いです。ディートリッヒに剣技を教えたのはヒルデブラントですし、ケンカの仲裁、困った時の相談役、父親代わり、最も近しい友と様々な役割をこなす、ディートリヒにとって無くてはならない存在。個性豊かな(豊か過ぎる)ディートリヒの腹心たちを取りまとめる年長者でもあります。
 まさに「師匠」の名に相応しいお方といえましょう。

 ヒルデブラントは、どの物語においても「老戦士」と呼ばれ、若い姿で出てくることがありません。老け顔? 若い時からジジくさい? などと疑問も浮かびますが、とにかく、師匠は年を取ってもガンバります。ジーフリト、ハゲネと英雄たちの手を渡って来た名剣、バルムンクを手に、王座を追われた主君ディートリッヒの手に街を取り戻すため、戦って、戦い抜いて死んでいきます。
 まさに忠義の人!

  死に際に残すセリフもカッコイイ。
 「我が王よ、私の亡きあとも私の息子があなたに忠誠を誓い、あなたのために尽くすでしょう。」

 …「エッダ」にある「ヒルデブラントの挽歌」では、その息子と戦って、思いっきり殺しっちゃってるんですが、シドレクス・サガでは、息子さんは生き残ってディートリッヒに仕えているようですね。

 仲間たちの裏切りや、悲しい別れ、幾多の困難が待ち受けようとも、ディートリッヒがくじけることは無かったのは、きっと師匠が傍についてたからでしょう。
 もしもディートリッヒがヒルデブラントと出会っていなかったなら、偉大な王の物語は、生まれていなかったのかもしれません。
 そのくらい重要な人です、この人は。


■ヒルデブラントのチャームポイント■

 ・ディートリッヒの師匠。帝王の育ての親。
 ・自他共に認める愛妻家。よその姫様のキッスより、「うちの家内の口づけが一番」と言い切り。
 ・困ったときは師匠に相談。みんなのまとめ役。こゆい奴らも、おとなしくなるってもんです。
 ・知識もある老獪な熟練戦士。かぁっこいいーvv
 ・主君思い。忠義一筋。ディートリッヒに何かあったときのウロたえぷりったら。
 ・父の愛情。たとえ主君であろうとも、おイタした時には、キツいお仕置き。手加減無し。




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