2005年2月22日
「多治見教会 神言修道院(たじみきょうかい しんげんしゅうどういん)」
岐阜県多治見市
地図
撮影 MINOLTA DiMAGE7 UG
その建物は突然目の前に現れ、 初めて訪れる者をはっとさせる。 多治見修道院。 正確には、カトリック多治見教会神言修道院。 中世ヨーロッパを思わせる雰囲気、 と称されるのも大げさではない。 一瞬にして非日常的な空間に踏み入った ような気持ちになる。 とはいえ、決して閉鎖的で入りづらいような空気 ではなく、隣には県立の高校があり、 門は一般に開放れていて(月曜休み午後4:30まで) 誰でも自由に出入りできるようになっている。 駐車場も広く、もちろん無料。 |
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日頃キリスト関係とはまったく無縁の私なので、 こういう建物はとても新鮮に映る。 日本の神社仏閣には慣れ親しんでいるけど、 こういうところでは自分がひどくよそ者に 感じてしまうだった。 でも嫌な感じはまるでない。 |
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広いブドウ畑でブドウを栽培していて、 自家製のワインを作っている。 ここの名物らしく、売店で売っていた。 こういう風景も初めて見たかもしれない。 |
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だいたいどこへ行ってもそうだけど、 初めて行く場所はつい裏から先に 回ってしまいな私。 これは本館の裏側。 ステンドグラスに陽が当たって ちょっといい感じ。 ステンドグラスも心惹かれるものがある。 |
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本館の裏に修道院らしくないログハウスがあった。 なんだろうと思ったら、 研修センターとして使われてるのだという。 そういうこともあって、多治見市の人は 知らない人がいないというくらい有名なところ だったりするのかもしれない(想像)。 |
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マリア像に挨拶を。 こんにちは、元気ですか? と。 きちんときれいな花が供えられていた。 そして、日本らしく、小銭の賽銭も。 (私は礼拝堂の中でパンフレットを買って 賽銭代わりにした) |
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ルルドの洞窟の聖母像というらしい。 このあたりのクリスチャンの巡礼地と なっているようだ。 |
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ワイン畑や周辺に、 オオイヌフグリがたくさん咲いていた。 ただ、時間が遅かったからか、 しっかり開いてる花が少なかった。 ほとんどがつぼみの状態で。 |
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たぶん、ツバキの落花。 ピンク色のじゅうたんになっていた。 季節の移り変わりをここにも感じた。 そして光と影と。 |
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裏手の方をずっと歩いていくと、 修道院の墓地に着く。 修道僧の人たちのお墓だった。 でも日本のお墓とはやはりずいぶん 雰囲気が違う。 明るいというとおかしいかもしれないけど、 恐ろしいような感じがない。 |
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裏のワイン畑の道を雄鶏が散歩していた。 自由気ままなやつめ。 修道院が飼っているのか、 周辺のどこかで飼われてるかだとは思うのだけど。 いくら敷地が広い(1万坪)からといって、 逃げ出していったりしないんだろうか。 |
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修道院の本館の前に戻ってきたら、 それを待ちかまえていたかのように 野良がこっちに向かって突進してきた。 ニャアニャア鳴きながら、スリスリしてくる。 なんだ、やけになれなれしいぞ。 これも修道院が世話をしてるのか、 それとも近所の誰かがメシをやっているのか。 いい肉付きをしてたから、 誰かにもらっているはずだ。 例によってカリカリ投下。 |
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本館も入っていった。 ただ、礼拝堂の中は撮影禁止なので、 その写真はない。 そもそもおごそかな雰囲気で そんな気持ちになれない。 女の人が演奏するパイプオルガンの音を背に、 礼拝堂の中をゆっくり進む。 少しドラマチックな気分に浸りつつ。 意外と馴染む。 神妙な気持ちになりつつ心地いい。 モクレンのつぼみはまだ咲いてきそうになかった。 |
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修道院を後にする前にもう一度 礼拝堂の方を振り返ってみる。 建物の前には桜の木があった。 桜が咲いたらまたちょっと不思議な 光景になりそうだ。 ヨーロッパと日本の融合みたいに。 融合と言えば、広場の椅子におばあちゃんが 数人座ってこんな話をしていた。 「あたしは畳の上で死にたいわなぁ」と。 修道院と畳の上。 想像したらちょっと笑えた。 |
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なんだかよかったなぁ、あそこ(しみじみ)。 と、帰ってきてからも心地よい印象が残った。 修道院と自分の相性がこんなにいいとは思わなかった。教会好きにもなったかもしれない。 名古屋や愛知県周辺にもいくつか教会はあるけど、これだけの規模で、これだけの雰囲気を持った修道院となると、このあたりではここだけなんじゃないだろうか。 私は少し前、たまたまネットで見つけて知ったのだけど、一般的な知名度としてはどうなんだろう。 岐阜県とはいえ、多治見市だから名古屋から行くにしても春日井や犬山市とそんなに変わらない距離だ。 けっこう近い。 ぜひ一度訪れてみてください、とオススメしたい。 全然いかめしいような雰囲気はなくて、普通にふらっと入っていくことができるから。 公式サイトはこちら。 いいところを知った。いつかまた行こう。 この後、多治見二大名所(?)のもうひとつ、虎渓山の永保寺に続く。 |