2005年2月19日
「七里の渡し山
(しちりのわたし)
名古屋市熱田区
地図
撮影 MINOLTA DiMAGE7 UG

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東海道唯一の水路である、七里の渡しの
渡船場跡が熱田区にあるというのを知って、
行ってみた。
近くに駐車場がないので、前回白鳥庭園に
行ったときと同じように、熱田神宮公園の
無料駐車場にとめて、そこから歩く。
その途中、堀川で鳥などを撮りつつ。
すると、テレビカメラで撮影しながら
船が走っていった。
まずい、撮られてないだろうな、私。
ええい、こっちから撮ってやる。
堀川沿いには、
ところどころでこんな小さな公園がある。
ただ、ずっと川沿いを歩けるわけではなく、
途中何ヶ所か陸側に入らなければならい
ところがあって、それがちょっと残念だった
白鳥あたりから歩く人のことを想定してない
といえばそうなんだろうけど。
30分弱くらいで到着。
おおー、これがそうか。
ふむふむ、なかなかいいではないか。
街中から突然の異空間になる。
左に見えてるのは、鐘楼。
時を告げる鐘を鳴らすもので、復元されたもの。
右のは船乗りの目印のための常夜灯。
こちらも復元されたものだろう。
七里の渡しの説明書き。
何故七里かというと、ここ宮宿から、
渡った先の桑名宿までが七里だったから。
昔はこの間を4時間かけて渡ったらしい。
桑名の方にも渡し跡が残っている。
七里の渡しといえば、東海道中膝栗毛の
弥次さん喜多さんを思い出す人もいるだろう。
安藤広重の東海道五十三次では、
桑名の方の七里の渡しが描かれてたと思う。
定期船乗り場。
なんだけど、何故だか「都合により休止します」
という張り紙が貼ってあった。
何かあったのか?
一時的なものなのか、もうなくなってしまったのか
は分からない。
どういう船かは知らないけど、
たくさんの船が行き来していた。
ここは堀川と新堀川が合流する場所で、
このまま名古屋港につながっているから、
今でも重要な水路になっているのだろう。
伊勢湾台風はこの地にも大被害を及ぼした。
この看板の上まで水に浸かったのだという。
地面には飛脚の絵が。
七里の渡し跡から少し南に歩いたところにある、
宮の渡し公園。
ここに駐車場があったのだけど、
入り口が閉鎖されていて入れないようになってる。
何かのイベント用とかなんだろうか?
ここを解放してくれると観光客としては
助かるんだけど。
近代的なマンションと道路の間の
狭〜い場所にある神社(?)。
カグツチ社と読むらしい。
とにかく、このあたり一体は熱田神宮をはじめ、
めったやたらに神社やお寺さんが多い。
大きいのから小さいの、
古そうなのから新興っぽいものまで、
30分以内で歩ける場所に30くらいあるだろか。
せっかくの機会なので、
回れるだけ見て回ってみた。
熱田神宮と道路を挟んだ向かいあたりに、
こんな石碑と門を発見して驚く。
源頼朝生誕地?
嘘? 本当に?
あやふやな言い伝えなんじゃ?
と半信半疑だったんだけど、
帰ってきてネットで調べたら本当だった。
へぇー、全然知らなかった。
頼朝が名古屋生まれだったなんて。
お母さんが熱田大宮司の娘だったので、
この地で生まれたということらしい。
頼朝の父親、源義朝が死んだのは、
愛知県の知多半島だということも最近知った。
堀川沿いは少しだけ花が咲いていた。
こんなタンポポがちらほらと。
オニノゲシかな。
葉っぱの感じからして。
ジンチョウゲ(沈丁花)のつぼみ。
これはあちこちにあった。
花が咲くといい香りがするらしいけど、
つぼみなのでまだ全然。
沈丁花というと何かを思い出すんだけど、
それが何かは思い出せない。
昔の歌の歌詞だったかタイトルだったか。
ウメでいいと思うんだけど、
最近このへんも自信がない。
これもウメだと思うんだけど、
単に季節柄でそう思ってるだけで、
実は違ったりするのかもしれない。
鳥もいろいろ見かけたんだけど、
この日はどれも遠くにいて、
なかなか撮れなかった。
これはユリカモメかウミネコかそのあたり。
他にもカワウなんかもいたんだけど、
逃げられた。
セキレイたちはたくさんいたけど撮らなかった。
河口ということで見慣れないやつも多かった。
このへんも初めて見たので何ものか知らない。
イソシギとかだろうか。

また新顔だ。
全身黒で、頬と尾羽の一部に白のポイント、
クチバシは短くて赤い。
はて、これはなんだろう?
調べたら、ムクドリか?
ムクドリってこんな姿をしてたんだ。
なんかイメージと違った。
そもそもこんな河口にいるとも思ってなかった。
もっと都会の鳥だと。
熱田神宮公園あたりにいた野良その1。
またサビだ。最近縁がある。
警戒心が強くて、
鳴いてるのに寄ってこなかった。
カリカリ投入も効果なし。
野良その2。
なんか、古典的な野良という風情で、
情けない顔つきがちょっと笑えた。
これもカリカリで手なずけようとしたけど失敗。
近づいたらトンズラしていった。
堀川にも日が沈み、
熱田神宮公園の駐車場も閉まりそうだったので
帰ることにする。
なかなか収穫の多い散策となった。


 七里の渡し跡は、他では見られない独特の風景なので、訪れてみる価値はある。
 突然現れる船着き場跡は、おっと思わせるものがあると思う。

 ただ、ここだけでは見学するにもすぐに終わってしまうので、このあたりが初めてなら、熱田神宮や白鳥庭園あたりをあわせて見て回るとより楽しめるだろう。
 年代的にずれた歴史をあれこれ一度に味わえるというのも面白い。
 写真にある聖徳寺というところは聖徳太子ゆかりの寺だったりするし、熱田神宮公園の横にある断夫山古墳、熱田神宮の三種の神器や織田信長、堀川沿いの歴史などなど、見所は多い。
 春になれば白鳥庭園もいいし、花や鳥も楽しめる。

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